起業する、フリーになると、請求書発行という仕事が出てきます。
これをやらないと、原則としてお金が入ってきません。
今回は、請求書関連の業務について整理してみました。
追記:Misocaは弥生に買収され有料となり使いにくくなりました。
misocaの社長にお越しいただきました。
ネットで請求書を作れて郵送までできるサービス、misoca。
misocaを運営する株式会社スタンドファームの豊吉隆一郎社長に、先日、当事務所へお越しいただきました。
この記事がきっかけの1つです。
ネット上で請求書を作成・発送できるmisoca。いいと思った点8つと気になった点8つ | EX-IT
フリーランスとして、ブロガーとして、そして税理士として(笑)、情報交換させていただきました。
お伝えしたのは、「こうするともっとよくなるのでは」「こういう機能、欲しいです」「ここを強調するともっとユーザーが増えるのでは」ということなどです。
フットワークの軽さにびっくり
社長自らのフットワークの軽さにもびっくりしましたが、実は、最初に記事をアップしてからも、いろいろといろいろと対応していただいていたのです。
請求書の一括チェックや売上レポートなど、記事の1週間後にはバージョンアップされていました。
こういうのは新しい会社ならではの動きでしょうね。見習います。
@yoichiinoue ご利用及び、ブログでのご紹介ありがとうございました。開発チーム一同で読ませて頂きました。気になった点のご指摘がどうして必要なのかわかりやすく非常に参考になりました。すぐに対応できるところもありますので改善させて頂きます。今後もよろしくお願いします。
— misoca (@seikyu_misoca) August 2, 2013
@yoichiinoue こんにちは、ブログでご指摘いただいた請求書の一括チェックと、売上のレポート(まだ簡易ですが)をリリースしました。ご意見ありがとうございました、引き続き改善していきます。
— misoca (@seikyu_misoca) August 9, 2013
請求書関連の仕事を再確認!
請求書関連の仕事は、めんどくさいものです。
でも、これをやらないとお金が入ってきません。
さらには、しっかり効率化しておかないと、仕事が増えれば増えるほど請求書関連の仕事が増え、追いつかなくなることもあります。
その点で、郵送まで効率化できるmisocaは画期的です。
ここで、請求書関連の業務を再確認しておきましょう。
①契約
まず取引の前提として契約があります。
どういう仕事をして、いくらかかる、支払は何日締めで何日に払う(例 当月末締めの翌月末払い)などと取り決めます。
契約書を交わすだけでなく、メールでやりとりする、口頭で決めるケースもあるでしょう。
ここが実は重要なのです。
特に、支払ってもらうタイミングはしっかり決めなければいけません。
この過程で見積書を発行することもあります。
(misocaでも作れます)
②モノ・サービスの提供
実際にモノ又はサービスを提供する過程です。
モノであれば、納品書を発行することになります。
(見積書と同様、misocaでも作れます)
仕事がせっぱつまってくると、ここで追われて請求書の発行まで手が回らないこともありえるでしょう。
③請求書作成
請求書を作ります。
misocaでやる部分です。
請求書には次の事項を入れておきましょう。
・請求書番号
・宛先(担当者名)
・差出人情報
・明細
・金額
・消費税
・必要であれば源泉所得税
・振込先口座(預金種別、口座番号、口座名義)誤りを防ぐため口座名義はカタカナで書くべきです。
・支払期限
請求書番号はとおしで振っておくべきです。
後述する売上計上に漏れがないことの証拠の1つとなります。
また、支払期限がない請求書が多く見受けられます。
仕事をする前、請求する前に決めておきましょう。
こちらの資金繰りの面でも重要です。
地域や取引先によりますが、「振込手数料はご負担いただきますようお願いいたします」といった文言を入れておく、又は契約書に書いておくといいでしょう。
振込手数料を差し引かれると、入金確認や会計ソフトへの計上が複雑になります。
通常なら、
売掛金 1万円 /売上高1万円
普通預金 1万円/売掛金 1万円
という2つの取引を記録しますが、
振込手数料315円を引かれた場合、
売掛金 1万円 /売上高1万円
普通預金 9,685円/売掛金 1万円
支払手数料 315円
となってしまいます。
取引量が多いと、作業量は結構増えます。
④-a 請求書郵送
請求書を郵送します。メール添付の場合もあります。
郵送の場合は、プリントアウト→会社印の押印→折る→封筒に入れる→切手を貼る→投函という作業が発生します。
市販の封筒を使うなら、宛名、差出人を書く(又ははんこ)必要があり、差出人名入りの封筒を使うなら、あらかじめ発注しておかなければいけません。
misocaだとこの部分は省略できます。
従業員を雇っている場合は、頼むことができますが、そうでない場合は起業したてのころは、社長自身がやることになり、会社にとっても大きな損失です。
④-b 入金確認
請求書を発送しても終わりではありません。
請求書どおりの金額、期限に振り込まれているかを確認します。
もし期限に遅れた場合は、電話、メール等で即催促しましょう。
金額が多い場合、少ない場合もすみやかに連絡すべきです。
後々になって判明しても、「今ごろいうのも。。。」といいにくいことがあります。
入金まで完了してはじめて売上といえます。
⑤請求書控の保存
請求書で重要なポイントが控の保存です。
売上の証拠として残しておかなければいけません。
misocaの場合は、印刷もPDF保存もできます。
こういった控は紙で保存するのが原則です。
(まあ、大人の事情はありますが。紙→PDFは大変ですが、PDF→紙は楽でいつでもできます^_^;)
請求書ソフト、システムではなく、Excelで請求書を作る場合も気をつけましょう。
間違っても、Excelで請求書を作成・郵送した後に削除や上書きしてはいけません。
(意外とよく見る事例です)
⑥-a 売上集計
「請求書を作って出した→入金もあった→めでたしめでたし」ではありません。
売上を集計しておかなければいけません。
これは2つの意味があります。
1つは、会計上の記録のため。決算書を作り納税するためには、売上集計が必要です。
請求書を発行したものすべてを集計していなければいけません。
請求書作成とこの売上集計がまったく別個のラインで動いていると非常に効率が悪くなります。
流れとしては、請求書を作る=売上集計ができているという状態が理想的です。
misocaでは、作った請求書はすべて集計されており、Excelへ変換もできます。
弥生会計への取込形式にも変更できるのは秀逸です。
もう1つは、経営に活かすためです。
別に納税するために売上集計するわけではありません。
売上データは情報の宝庫です。
取引先別、担当者別、商品別、サービス別、月別推移などさまざまな角度から分析することにより、次の手に活かせます。
月別にグラフにするだけでもわかることも多いです。
これもmisocaのレポートやExcel変換後の加工でできます。
⑥-b 会計ソフトへの計上
業績を把握するために、決算書を作るために会計ソフトへ計上します。
(⑥-aの売上集計と前後することもあり、並行してやることもあります。)
misocaに入力したのに、再度、会計ソフトに入力することは無駄です。
データをとり出して、会計ソフトへ取り込めば非常に効率的です。
misocaから変換できるのは、弥生会計に対応している形式のみですが、他の会計ソフトでも同様に取り込めます。
さきほどの集計とあわせて紹介しているのがこちらの記事です。
misocaからダウンロードしたデータの活用方法ー弥生会計へ取込・Excelで集計ー | EX-IT
○私の場合
私の場合は、次のようなフローで請求書を作っています。
まず、Excelで売上データを作成
↓
misocaへ取り込む
↓
misocaでチェック
↓
郵送処理、控作成
↓
入金確認
という流れです。
Excelの売上データは、そのまま集計、分析に使います。
今は、会計ソフトを使わずExcel上で業績管理し、決算書まで作るようにしているので、この方が便利なのです。
入力のスピード、チェックのしやすさがあるため、先にExcelで売上データを作っています。
misoca×Excelで請求書を一括作成する方法 | EX-IT
請求書発行の流れを今一度確認していただけれ幸いです。
misoca、3通まで無料(それ以降は1通210円)ですので、ぜひ試してみてください。
昨日から静岡の磐田に来ています。
トライアスロンのためです。
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