ここ数日、ITコストに関する記事を書いてきました。
関連して、今週、興味深いことが起こったのでご紹介します。
WindowsもMacもOSが無料!
先週、新しいOS(PCの基本ソフト、システム)が発売されました。
WindowsはWindows8→Windows8.1へ、MacはMountain LionからMavericksへ。
このアップデートは、なんと無料でした。
(Macはこれまでもアップデートにかかるコストは、2,000円弱でした)
しかも、インターネットから手軽にダウンロードできます。
OSのアップデートにお金がかかり、CD-ROM、DVDーROMをPCに入れてインストールするという時代は、はるか昔のことです。
コピーによる不正使用もチェックする必要がありません。
ビジネスモデル(どこでお金をいただくか)の変化とともに、その先を見据えた両社の決断は、今後が楽しみです。
無料のアプリ、ソフト、サービスも増えてきています。
ユーザー側としては、楽しみつつも、「どこでお金を払うか」が重要になってきているのです。
一方で、ぼったくりも
一方で、古い体質も残っています。
私も使っている税務ソフト会社は、新しいサービスをはじめました。
(もともと、来月で利用をやめる予定で、すでに別の税務ソフトを使っています)
なんとハードウェア(PC、サーバー、プリンター)などの販売です。
見てみると、たとえばこのPC(Amazonでは、68,999円)が、134,000円で販売されています。
(保守料は年額33,000円)
しかも、スペックはかなり低いです。
・CPU Core i3(i5、i7と比べると性能は低い)
・HDD 500GB(より速く壊れにくいSSDが今は主流)
・DVDドライブ(DVDドライブはつかず、ダウンロードでソフトをインストールする、より薄いPCが今は主流)
・オフィス(ExcelやWordなど)なし
・OSはWindows7(最新はWindows8.1)
・重さは、2.5kg(持ち歩くのは非常につらい)
・バッテリーは4時間(だいたいメーカー公表の1/2程度しか持たないので、外で使うのは厳しい)
私だったら、Amazon価格の68,999円でも買いません。
もちろん、税務ソフトや会計ソフトの販売会社に依頼して、相談もでき、ソフトのインストールや、サポートもしてくれるというメリット・安心感もありますが、それでも、今のITの流れに見合ったコストかというと、少々高すぎるでしょう。
こういった商売は、税理士業界向けのソフトやシステム会社が昔からよくやっています。
提携関係にある特定のPCしかサポートしなかったり、高額な専用ハードがいまだに売れられているのです。
「Macを使いたい」なんていおうものなら、烈火のごとく怒られます(^_^;)
専用の用紙もまだあります。
PCがまだ高価だったころ、特定のシステムしか動かないPC(ハード)がありました。
いわゆるオフコンといわれるものです。
そのときの亡霊がまださまよっています。
今のPCは低価格、高性能で、さまざまなソフトを動かすことができ、選択肢も広がっているのです。
IT関連で、私がお金を払わないようにしているもの
OS無料化、古い体質、そして私自身がPCを購入と、いろいろなことがあった今週。
ITに関しては新しい流れ(清流)、古い流れ(濁流)があり、判断がますます重要になっています。
ITコストをどれくらい、どこにかけているかは先日の記事を参考にしてください。
今かかっているITコスト。ITへお金を使う場合の3つの注意点。 | EX-IT
今回は、視点を変えて、私が払わないようにしているITコストを挙げてみます。
- ハード
ハード、つまりPC本体に無駄にお金をかけません。
「あれ、PCは買い替えるべきっていつも言ってるじゃん!」と思われるかもしれませんが、「無駄に」かけないだけです。
どこでPCを買っても同じなので、一番安いところで買います。
Macをヤマダ電機で買っているのも、10%程度のポイントがつくからです。
(ヨドバシ、ビックカメラなどの量販店は5%、AppleStoreは定価)
AppleStoreで買いたい!というこだわりは捨てています。
(AppleStoreで買うと、レクチャーを受けられるという特典もあります)
- 保守料
ある程度のトラブルを直せるという事情もありますが、保守料は払いません。
ネットで調べればなんとかなるものも多いです。
トラブル対策として、PCの初期化、再インストールを覚えておくと便利です。
ハードのトラブルでなければソフトがトラブルを起こしています。
いったんゼロにすれば直ることも多いです。
- セッティング
同様にセッティング、インストール費用も払ったことがありません。
画面の指示にしたがっていればインストールはできます。
今後のことを考えると、慣れておくべきことです。
- CD、DVDロムのソフト
私が持っている数台のPCは、CD・DVDドライブがありません。
デスクトップのiMacですら、ないのがすがすがしいです(^_^;)
CDやDVDロムを使ってインストールしなければいけないソフトは、もう買う気になりません。
すでにもう使ってないですね。
- 法律改正以外で毎年更新料がかかる
仕事柄、税金のソフトは、毎年改正が少なからずあります。
その更新料はある程度しかたないものです。
ただ、それ以外で、毎年更新料、バージョンアップ費用がかかるソフトはもう使いません。
無料でOSやソフトがアップデートされる時代、こういう旧態依然としたビジネスモデルのソフトは使いたくないのです。
私が会計ソフトを捨て、自家製にした理由の1つでもあります。
- 最新のOSへの対応が遅い
「OSがアップデートされましたが、まだ使わないでください」というようなソフトにはお金を払いたくありません。
税務、会計ソフトはまだまだ多いですけどね。
文句をいうのも私くらいなのでしょうが。。。
- 1台のPCでしか使えないソフト
OSやソフトが無料であるビジネスモデルでは、不正コピーの概念もありません。
いまだに1台のPCにしかインストールできないソフトは使いたくないです。
1人が複数のPCを使う、場所を選ばす仕事をする以上、せめて数台までインストールを許可せざるを得ない時代でしょう。
ーーーまとめーーー
ITコストを適正化するには、知識や経験(失敗)も必要ですが、それ以前に、いくらかかっているか、いくら払っているかの把握が大事です。
自分(自社)がどのくらい払っているかをまず把握してみましょう。
そして、価格(特にハード)は必ずネット検索で検証すべきです。
なお、新しい流れ、古い流れがあるのは、ITコストだけではありません。お金を得る側、お金を払う側、それぞれの立場で常に考えなければいけないことでしょうね。
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