『嫌な取引先は切ってよい』と激しく思っているだけに紹介しにくい本

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『嫌な取引先は切ってよい』
すごいタイトルですが、内容もすごかった本です。
紹介しにくいのですが、是非読んでいただきたいので紹介します!
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この本を紹介しにくい理由

『嫌な取引先は切ってよい』
タイトルで飛びついて買って読みました。
自分の考えと一緒だからです。

無理して嫌な思いをして仕事をしていると、効率も下がります。
「嫌だなぁ〜」と思っていることが、他のお客様の迷惑にもなるでしょう。

私のように小規模でやっていると、1社の嫌なお客様の影響が大きいのです。
ましてやそれをスタッフに押しつけることもできませんし、やりたくもありません。
となると、断るしかないのです。

やはり、仕事の条件の良し悪し以前に、担当者や会社から感情を害されるようなことがあると「あの会社は嫌だ」ということになる。

売上が大きい、利益率が高いというのは関係ありません。
むしろその嫌なお客様からいただく収入がなければ、仕事・生活が成り立たないという状況の方が問題でしょう。

良い仕事を獲得するには、常に80%程度の稼働率を目指し、20%程度の余裕は持っておくことが必要になる。これは逆に言えば、80%の稼働率でも採算が取れる経営をすることが大事だということでもある。

そして、嫌々付き合っている、仕事をしているのは、相手に対しても失礼です。
仕事でもプライベートでも、もし自分が嫌々付き合われていたらショックですので、自分もそうしないようにしています。

紹介しにくい理由は、このブログをお客様にもご覧いただいているからです。
ただでさえ、「契約、断わられると思いました〜」といわれるくらいなので。。
今のお客様は、そんなことはありませんし、私が切られないように精進します(^^;)

2007年に独立して以来、理由は様々ですが、数社お断りしてきました。
売上の25%、10%と2社立て続けになくなったこともあります。
ただ、それで他の時間ができ、嫌な思いもしなくなったので、仕事のやり方・成果が変わったのです。
2010年以降、出版、執筆、セミナーの仕事が増えてきたのも偶然ではありません。

そして、その覚悟ができたことで、それ以降そもそも嫌な仕事がこなくなりました。

「お客様は神様だ」という考えは、もちろんウチにもある。だが、「神様であるお客様」は、社員それぞれの価値観で選んでよいと思っている。

 

 

なんと、社員に嫌な取引先を切る権利がある会社!

本書の著者 中里良一さんが経営する中里スプリングでは、こんな制度があります。

頑張った社員に、ご褒美として「嫌いな企業との取引を打ち切る権利」を与える

普通は、ボーナスや昇給が褒美ですが、この会社では、嫌いな取引先を切ることができるそうです。

世間では、馬の鼻先にニンジンをぶらさげるようにして、「頑張ったら金一封出す」といったご褒美で社員のモチベーションを上げようとする会社が多い。  だが、金一封をもらったとしても、その次の日に、自分が一番嫌だと思うお客様のところを訪問しなければならないとしたら、気分は一気にブルーになってしまうだろう

そう、このブルーな気持ちがあると、仕事の効率は下がります。
外部に対するブルー、内部に対するブルー。
気持ちよく仕事することは非常に大事です。
私も自分をだます、気持ちよくさせることを常々心がけています。

中里社長のすばらしいところは、好き嫌いを社員のために導入していることです。
前述の、嫌な取引先を切る権利だけではなく、好きな上司や部下を選ぶ権利もあります。

そして、社員を幸せにするために、最大の社員数を28名と決めてらっしゃるそうです(現在は21名)。

私は、会社の規模は「経営者が幸せにしてやりたい人数」で決めればいいというのが持論だ。  経営者が幸せにできる人数が、その企業の適正規模だと言ってもいい。バカみたいに会社を大きくすることだけが、経営ではない。

ほんとすばらしいし、かっこいい(^^)

 

 

仕事を効率を上げる好き・嫌い

「仕事に感情を持ち込むな」
「好き・嫌いで仕事を選ぶな」
とよくいいますが、人間がやることですし、あえて感情を持ち込む、感情に素直になることが大事でしょう。
効率化を目指すサイボーグのようなイメージがあるかもしれませんが、実は感情をとことん持ち込んでいます。。
(それが弱点でもありますが)
次の3つのことを意識しています。

好きになる

仕事の相手を好きになることがまず大事です。
好きならば、徹底して調べますし、準備します。

普段の生活や仕事でも、
「あ、このスキル(Excel、ITなど)は○○さんとこでも使えるかな」
「これは、○○さんに伝えよう」
「次あったときはこれを話そう」
などを考えています。

自分たちが大好きなお客様──言い換えれば、尊敬できるお客様からいただく仕事は、やりがいがあるものだ。だからこそ頑張れる。

自分の感覚を研ぎ澄ませて、気を高めて、スキルを伸ばすには、仕事の質を高めるには、好きな人のために仕事をするのが一番です。
だから嫌な仕事をやってはいけません。

好かれる

一方で、好かれる努力も必要です。
自分が好きだから、相手も好きでいてくれるわけではなく、単なる片思いの場合もあります。

好かれる努力が日々必要だと思うのです。
・対応をはやく
・ニーズにあうものを提供
・手間暇をかけていいものを作る
などを心がけています。
効率を上げる原動力になっているのです。

小難しい税金話や、見づらい数字だらけの資料を出すのは、嫌われそうで怖くてできません(^^;)

きちんと嫌われる

そして、自分が嫌いな相手からきちんと嫌われる力も必須です。
これが足りないと日々感じています。
こんなこと書くとますます誘いや仕事が減るかもしれませんけどね(^^;)

自分が嫌いな相手から好かれるというのは、態度があいまい、アウトプットがあやふや、軸がぐらぐらしている証拠でもあります。
たとえば、「顧問契約はいくら?」というだけの問い合わせが来るということは、価格で比較されている証拠です。
ここ数年、そういう問い合わせがこなかったですが、今年1件いただきました。
なにかHPやブログのアウトプットが足りてなかったのかも。。と反省した次第です。
(HPを即改善しました)

まだ時効が来てないので書けませんが、最近仕掛けたことでも失敗があります。
こういうことをすると、嫌な仕事(人)を引き寄せるということがわかったので即軌道修正しました。

軸が定まっていると仕事の効率も上がりますし、嫌な仕事(人)を引き寄せなければ断る手間や悩む時間、嫌々付き合うストレスから解放されます。

『嫌われる力』という本を出したいくらいです(^^;)

 

 

まとめ

「会社に勤めているから無理」という方もいらっしゃるかもしれませんが、私は勤めていたときから、今ほどではないにしろ、好き・嫌いを持ち込んでいました。
同時にそれを実現するための努力やスキルの習得をやってきたつもりです。
制限がありながらも、できることをやるのが大事でしょう。

「嫌なことをやらない」というのは、実はすさまじい鍛錬・努力が必要なので、嫌なことをやっといた方が楽ともいえます。
しかし、仕事を楽しみ、質を上げるには、その鍛錬・努力は必須です。
単に「好きだ」「嫌いだ」では、わがままなだけですからね。

中里社長の会社も、そのための努力を欠かしてません。
取引先を切ることになったら、3ヶ月で10社新規を開拓するそうです。
しかも社長自ら。
営業という仕事、新規開拓はプライドが傷つくから、社員にはやらせないと書いてありました。
私自身の器がまだまだ小さく、努力が足りないと痛感した本です。

仕事でもプライベートでも、「断り切れない」方にぜひおすすめします!

「嫌な取引先は切ってよい」 楽しさを追求する社長の非常識な働き方 (ノンフィクション単行本)

中里 良一 角川書店 2013-10-17
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【編集後記】
昨日は、所属するコミュニティのメンバー限定で、セミナー×セミナーを開催。
セミナーを開催してきたノウハウをお伝えするセミナーです。
ありがたいことに、参加者のTさんが、ブログに書いてくださいました。

[788]セミナー✕セミナー 経験者から学ぶセミナーの表舞台と裏側
“特に印象的だったのは、5分おきに聞こえてくる
「面倒」
という言葉です。”

やっぱ口癖のようです(^^;)

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