『社長!「経理」がわからないと、あなたの会社潰れますよ』には、”「決算書が読める!」をゴールにしない”という項目があります。
会社の数字=決算書というイメージがありますが、必ずしもそうではありません。
そもそも決算書とは
そもそも決算書とは、外部の関係者に会社の状況を説明するための書類です。
会計、つまりアカウント(account)には説明や報告という意味があります。
中小企業にとって、外部関係者といえば、実質的に税務署や金融機関となるでしょう。
(ときには取引先も含まれます)
外部関係者のために整えられた書類が決算書なのです。
会社はさまざまな種類があります。
出てくる数字もいろんな基準があるはずです。
それらを比較検討するには一定の基準・フォーマット(形式)が必要となります。
それが決算書なのです。
見るのは年1回、自社の決算書のみ
この決算書、外部報告用であるため、最低でも年に1回作成します。
四半期、半期などで決算書を作るケースもありますが、ほとんどの中小企業では年に1回作成しているでしょう。
変化の激しい今、年に1回の数字チェックだけでは追いつきません。
また、他社の決算書を見る機会は現実的には少ないです。
こういった事情から、「決算書が読める」ことだけをゴールにしてはいけませんし、それだけを目指してもいけません。
毎日、毎月の数字が重要
では、会社の数字として見ておくべきものはどういったものでしょうか?
それは、毎日、毎月の数字です。
決算書というフォーマットにとらわれずに、会社に必要な数字、社長が興味のある数字を定点観測することが欠かせません。
決算書では、「売上高」としか表示されませんが、次のような区分でも数字を把握できます。
・商品別売上
・サービス別売上
・支店別売上
・店舗別売上
・既存・新規別売上
・顧客別売上
・平均売上単価
などこそ、必要なはずです。
会社ごとに必要な数字は異なりますし、必要な資料・書類も異なります。
理想を言えば、オリジナルの資料や数字の見方を確立し、それにそった資料を作る(作ってもらう)べきです。
「決算書を読む」よりも、こういった数字の方が大事といえます。
大まかな数字だけでも把握しておきましょう。
(枝葉末節は経理担当者や税理士にまかせておけばいいのです)
現実的には、この試算表(毎月作成される決算書)を読み取ることも求められます。
数字を定点観測する、試算表を読むには、お金、会計、税金の大まかな知識が欠かせません。
これらについて、本書でも解説しています。
ーーーまとめーーー
決算書は外部報告用で年1回作成されるもの。
「決算書の読み方」よりも毎日、毎月の数字の把握の方が大事
昨日、プロジェクターやPCを置くミニテーブルをそろえて、セミナールームの準備が整いました。
これで準備は万端です。
■著書
『税理士のためのプログラミング -ChatGPTで知識ゼロから始める本-』
『すべてをがんばりすぎなくてもいい!顧問先の満足度を高める税理士業務の見極め方』
ひとり税理士のギモンに答える128問128答
【インボイス対応版】ひとり社長の経理の基本
「繁忙期」でもやりたいことを諦めない! 税理士のための業務効率化マニュアル
ひとり税理士の自宅仕事術
リモート経理完全マニュアル――小さな会社にお金を残す87のノウハウ
ひとり税理士のセーフティネットとリスクマネジメント
税理士のためのRPA入門~一歩踏み出せば変えられる!業務効率化の方法~
やってはいけないExcel――「やってはいけない」がわかると「Excelの正解」がわかる
AI時代のひとり税理士
新版 そのまま使える 経理&会計のためのExcel入門
フリーランスとひとり社長のための 経理をエクセルでトコトン楽にする本
新版 ひとり社長の経理の基本
『ひとり税理士の仕事術』
『フリーランスのための一生仕事に困らない本』
【監修】十人十色の「ひとり税理士」という生き方