フリーランス(個人事業主)が法人化(法人成り)した場合にやるべきこと

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フリーランス(個人事業主)が法人化(法人成り)した場合にやるべきことはいろいろとあります。
税金、会計に限らず、やるべきことをまとめてみました。
法人成り

法人にする理由

事業をするには、大きく分けると、個人事業主と法人という2つの形態があります。
法人にも、様々な種類がありますが、ここでは株式会社を設立するケースを考えます。

法人にする理由としては、次のようなものがあるでしょう。
1 取引上必要になった(法人でなければ契約してもらえないなど)
2 利益が増え、税金上、法人の方が有利と判断
3 個人事業で消費税を支払うこととなり、法人にした方が有利と判断

法人化(法人成り)のメリット、デメリット、タイミングは過去記事を参考にしてください。

個人事業主が法人化(法人化)する場合の10のメリット | EX-IT

 

個人事業主が法人化する場合の10のメリット | EX-IT

 

 

法人を作ったら個人事業はどうなる?

法人を作ったら、これまでやってきた個人事業はどうなるのでしょう?
一般的には、個人事業は廃業します。
(税務署等へ届出書を出します)

個人事業をやめて、法人へ事業を引き継ぐ形です。
「法人成り」といわれます。

個人事業と法人の両方を残して使い分けたいという声も聞きますが、経理も複雑になりますので管理コストのことを考えると、個人事業はやめて法人のみにしたほうがいいでしょう。

私自身は個人と法人で事業を行っています。
これは、税理士業が原則として個人事業でしかできないからです。
(税理士が2人以上いれば、一緒に法人を設立することはできます)

税理士1人でも法人で事業ができるなら、絶対に1つにしています。
経理や申告の手間も大きいからです。

 

 

フリーランスが法人化した場合にやるべき8つのこと

法人化したときには、次のようなことをやります。

1 届出書の提出

税務署へ届出書を出す必要があります。
(法人)
税務署→設立届 青色申告承認申請 源泉所得税など
都道府県、市町村→設立届

このうち必須なのは、青色申告です。
これを出しておかないと、白色申告となり、特典がなくなります。
源泉所得税も出しておかないと毎月支払わなければいけません。
(出しておけば、年2回ですむ)
源泉所得税を払う5つの方法。年2回払いにし、クレジットカード・ネットバンク支払いがおすすめ | EX-IT

・起業時に必要な届出書・申請書 | EX-IT

(個人)個人事業の廃業届

 

2 口座の開設

法人名義の口座を作ります。
法人の場合、通常の銀行だとネットバンク手数料・初期費用がかかります。
また、法人口座を作る手続きは、結構手間もかかります。
(不正利用をされないために、審査も厳しいです)
早めに作っておきましょう。

ネット専用銀行(楽天、ジャパンネット銀行、住信SBIネット銀行など)は、利用料はかからず、振込料も安いです。
私は会社の口座で住信SBIネット銀行を使っています。

 

3 資産・負債を個人事業から法人へ移行

個人事業のときに、在庫、車、備品などの資産、借入金などの負債があれば、法人へうつさなければいけません。
個人事業時代、消費税を納税していれば、その移転に税金がかかる可能性があります。

法人成りをするならば、消費税を納税するようになる前にやったほうがいいでしょう。

借入金は金融機関で手続きをします。

 

4 経理のきりわけ

たとえば、4月10日に法人成りをした場合、1月1日〜4月9日までは個人事業、それ以降は法人です。
経理もきりわけなければいけません。

個人の分は、次の年の3月15日までに、申告・納税することを忘れないようにしましょう。

 

5 取引先へ通知(入金先変更)

法人にしたことを、取引先や支払先へ通知しなければいけません。
入金の口座、引き落としの口座も変更しておきましょう。
口座開設が間に合わない場合は、個人の口座でいったん受けて、法人口座へ振り込めば大丈夫です。

名刺や封筒、HPなどの切替もやらなければいけません。

 

6 健康保険、年金の手続き

個人事業の時は、国民健康保険と国民年金です。
法人になると、社会保険(健康保険、厚生年金)となります。

社会保険の加入は、個人の場合、任意ですが(業種や人数によります)、法人は強制加入です。
(本来は強制加入ですが。。。実質は加入していないケースもあります。)

社会保険の場合、自分も加入できます(雇用保険は除きます)。
該当者はすべて加入させなければいけません。
この場合、会社負担分もあることに注意しましょう。

例えば、月20万円の給与なら、約26,000円を天引きし、約26,000円を会社で負担します(経費となります)

 

7 役員報酬の決定

今の法律では、役員報酬を事業年度スタートから3か月以内に決定し、その事業年度が終わるまで変更することはできません。
会社設立時でいえば、会社設立から3か月以内です。
1か月目、2か月目は給料をゼロにして、様子を見て、3か月目から出すこともできます。

さらに、社長1人の場合でも、給与計算をしなければいけません。
給料から、社会保険料(加入している場合)、源泉所得税を差し引き、その差額のみを支給します。
給与計算の知識はある程度必要となります。

ひとり社長の役員報酬計算をExcelで。給与計算・賃金台帳・給与明細テンプレート | EX-IT

8 会社名義にする

賃貸住宅に住んでいれば、その名義を会社に変更すれば、社宅として利用できます。
車等の名義も、必要であれば変更しておきましょう。

 

ーーーまとめーーー
会社を作ると、個人事業の時よりも、やることは増えます。
その分の時間的負担、金銭的負担も見込んでおきましょう。

 

 





【編集後記】
睡眠、運動、食事を記録する、JAWBONEの「UP」を先週の土曜日から使っています。
もうちょっと使ってみてから記事にする予定です。

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