「即断即決」、「決断を早く」と、現代はスピードが求められますが、かならずしも早く決めればいいことばかりではありません。
早く決めればいいものでもない
『すべては「先送り」でうまくいく ――意思決定とタイミングの科学』には、意思決定のタイミングについて書かれています。
「先送り」という言葉が使われていますが、タスクの先送り、予定の先送りとはちょっと違う意味です。
決断を先送りするという意味で使われていました。
“現代社会は生産性と効率にとりつかれている。そして先送りを軽蔑する”
とあるように、スピードが要求される現代だからこそ、先送りしじっくり決断することも忘れてはならないとことが書かれています。
私自身、決断を急ぐ傾向もあるので、耳の痛い話が満載でした。。。。
あえてスピードを落とす
本書では、テニスなどのスポーツをしているときの意思決定のタイミングについて書かれています。
一流の選手ほど、ボールが来たときに、「見るー準備するー打つ」と「打つ」前にいったん判断の過程があるとのことでした。
私もテニスをちょっとだけやっていたので、この感覚はわかります。
下手な私はすぐにボールを打とうとして、判断も何もありませんでした。
ただ打ち返せばいいわけでもないですしね。
仕事や通常の意思決定でも、同じことがいえます。
判断すべきときにスピードだけを求めると痛い目にあうこともあるでしょう。
(実際、あったことも多いです。。。)
緩急を使い分ける
本書の例で、チェックリストも挙げられていました。
”チェックリストが有効かつ重要である理由のひとつは、それを使うと作業スピードが強制的に落ちるからなのだ”
私の愛読書、『アナタはなぜチェックリストを使わないのか?』も取り上げられていて、うれしい限りです。
チェックリストには、あえてスピードを落とし、手間をかけることにより、判断ミスを防ぐ役割もあります。
意思決定のタイミングを遅らせても結論が変わらないようなものは、すぐ決断し、熟考すべきものは、あえてタイミングを遅らせる、スピードを落とすことが重要なのでしょう。
タイミングを遅らせるといっても、先延ばしにしすぎてもいけません。
「一晩」という時間が最長だと思います。
欲しいものがあったら、一晩おいて考えてみることも必要かもしれません。
なんでもすぐ買っちゃって、後悔することも多いからです。
この「一晩」おくのは、仕事上、実はよくやっています。
・今日思いついたタスクを今日やらない
・タスクを思いついたら、一晩おいて、朝やるかどうか決める
・即答すべきメールと、そうでないメールをきりわける(それでも翌日には返す)
というのは、意思決定のタイミングを遅らせているものです。
思いつく都度に、こなしていたら、中途半端になってしまうからです。
最近の課題は、
・新しく依頼された仕事は、一晩おいて、結論を出す
ですね。
判断ミスも続いたので心がけるようにしています。
ーーーまとめーーー
決断のタイミングを遅らせた方がいいこともあります。
しかし、遅らせすぎてもいけません。
一晩という時間がちょうどいいのではないでしょうか。
反面、即決断すべきこと、即片づけるべきことのスピードはどんどん上げていきたいものです。
GW明けの午後は、Excelコンサルでした。
最近こういった機会が増えてきて改めて思うのは、会計ソフト、給与ソフトの限界です。
誰にでも使えるようにしなければいけない、大きく変更することができないなどという事情があるのでしょうが、かゆいところに手が届かない、かえって手間がかかる部分も多いですね。
その部分をExcelで補うお手伝いをしています。
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ひとり税理士のギモンに答える128問128答
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