自動化!入力し終わった!で経理は終わりではありません。
それが合っているかどうかも大事です。
※自宅にて iPhone 7 Plus
数字が正しいかどうかは自分のため
自分の数字が正しいかどうか。
正しくなければ税金の額が変わってきますし、税務署に怒られます。
だから正しくなければいけないというわけではありません。
数字が正しいかどうかは自分のためでもあるのです。
税金が多すぎれば損しますし、少なすぎても罰金がかかります。
何よりも、自分の事業の業績を正しく把握することは最強のリスクヘッジです。
残高と推移をチェックしましょう。
残高チェック
残高とは、
・現金
・預金
そして、
・売掛金(回収していないもの)
・敷金
・仮払金
・買掛金、未払金(払っていないもの)
・預り金
・借入金
などをいいます。
現金や預金は実在していて数えられるのですが、それ以外はほとんど目に見えません。
これらの残高があっているかどうかが大事なのです。
・代金を全部回収しているのに、「売掛金」が残っている
・全部支払っているのに、「未払金」が残っている
そして、
残高がマイナスになっている
などといった場合は、経理のどこかを間違えている可能性があります。
「残高」というのは、残っているもの。
それがマイナスであることは通常ありえません。
(貸倒引当金、利益剰余金等例外はあります)
この残高は貸借対照表(B/S)にのっています。
試算表ー貸借対照表というところで見ることができるものです。
このように、現金がマイナスだったり、Paypalがマイナスだったりすると怪しまなければいけません。
原因としては、
・データが間違っている(預金で払ったのに、現金で払ったことにしているなど)
・同じデータを複数入れてしまっている
・自動連動していない期間のデータが入っていない(ネットバンクによっては過去にさかのぼって連動できる期間が限定されています)
・事業年度スタート時の残高が入っていない(2016年1月1日からの事業年度で会計ソフトを使い始めた場合、2016年1月1日の残高を入れなければいけません)
・損益計算書に入れるべきものを貸借対照表に入れている
などといったものがあります。
残高というと小難しくなりますが、年(事業年度)をこえてそのままにしておくべきかで判断するものです。
たとえば、預金が2017になったからといって、リセットされ、0になったから困ります。
だからこそ、残高として記録しておくわけです。
預金なら銀行という証明もあります。
売掛金(未回収の代金)もなくなったら困ります。
年が変わろうと、払ってもらわないと大変です。
未払金(払っていないもの、カード決済)は、なくなったほうがありがたいのですが、そうもいきません。
これも残高として記録しておきます。
その記録が正確かどうかが大事なのです。
仮に払ったおくといった仮払金もそのままだと残ってしまいます。
この残るものがB/Sにのっているのです。
今は会計ソフトで項目(勘定科目)によって自動的にB/Sに振り分けられます。
こういったものが残っていくんだと、自分のB/Sを見てみましょう。
一方、年(事業年度)がかわるとリセットされるものもあります。
売上や経費です。
2016年いくらがんばっても会計上はリセットされてしまうのです。
一定期間(1年間)で区切らないと、判断がつきません。
そうしないと、創業5年の会社は、創業1年の会社よりも断然有利ということになります。
5年分の売上が積み上がっているわけですから。
そこで、この1年、たとえば2016年で区切って、比較するのです。
その期間で税金の計算もします。
間違えやすいのが備品。PCもここに含まれます。
「備品」(工具器具備品)として、B/Sに載せて、少しずつ経費(P/L)にするのですが、青色申告なら30万円未満のPCは経費に落とせます。
(年間300万円まで)
経費にするということは、いったんリセットするということ。
リセットする側に入れば、経費になり利益は減り税金を減らせます。
一定期間使うことを考えると、経理上はリセットしないほうが正しいともいえるので難しいところです。
ただ、私が自分自身の経理をやることを考えると、一括で経費にしておき、2016年にすべて経費にしておいたほうがわかりやすいです。
推移チェック
リセットする側、損益計算書(P/L)は、こういった試算表をみていてもチェックできません。
試算表とは文字通り試算するための表。
手書きで経理をやっていた時代に、書き写しが正しいかどうかをチェックする表に過ぎません。
何の役にもたたないのです。
(銀行は大好きですが)
前年との推移を見たり、月ごとの推移を見たり、年ごとの推移を見たりしたほうが役に立ちます。
推移を見ると、大きかったり小さかったり、マイナスだったり、あるべきところが0だったり、「なんじゃ、これ」という数字が見つかることがありますので、そこをチェックしてみましょう。
会計ソフトでは見づらいので、Excelにエクスポートして、条件付き書式を使うと便利です。
各月の経費を選択して、[条件付き書式]から[データバー]を選んだり、
[カラースケール]を選んだり。
[上位10%]という表示もできます。
私はデータバーが好みです。
会計ソフトにもこういった機能があるべきなんでしょうけどね。
また、会計ソフトからエクスポートした形式もイケてません。。
なぜこんな形式で出てくるのか謎です。
「チェックまでが経理」ですので、残高、推移をチェックして見るくせをつけましょう。
自分の数字でチェックしていくと、経理や税金も理解しやすくなります。
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