効率化には、「仕事を入れない力」が必要です。
※お台場付近にて RICHO GRⅢ
独立後は、いくらでも仕事ができる
・残業してはいけない
・休日出てきちゃいけない
・管理職になれば現場の仕事を手放さなきゃいけない
など、いろいろしがらみがあります。
私もそういう時期がありました。
そうならないように、自分で制御、コントロールしなければいけません。
そのコントロールに欠かせないのは、仕事を入れない力です。
仕事を入れない力
独立前、
・仕事を効率化しても、仕事がふってくる
といったことがあったはずです。
こういったことがあると、仕事を効率化しがいがなく、効率化はすすみません。
(私は3分で終わった仕事も3日かかっているふりをしていましたが)独立後は、仕事を効率化したら、仕事を圧縮でき、時間ができます。
しかしながら、空いた時間に、自らが仕事を入れてしまっていて、いつまでたっても仕事が終わらないという状況にもなりがちです。
仕事量をどこかで制限して、仕事を入れないようにしなければ、時間がいつまでも足りないままになります。では、その受けることができる仕事量をどう判断するか。
それは、時間で区切るしかありません。
もうちょっとやれるかも、もう少しだけ頑張れるかも……と考えていると、いつまでたっても仕事は終わらないものです。
駐車場が満車になったら、「満車」と掲げるように、自分の仕事も、「これ以上は受けられない」と自分で制御しましょう。
私の場合、キャパシティが小さいので次のように決めて、仕事を入れないようにしています。
・仕事(自分が定義したもの)をしていいのは、平日の4時から17時
・毎日のルーティン、メルマガ、ブログ、読書(勉強)は続ける(それ以外の時間でしか仕事ができない)
基本はこうしておき、あとは、仕事を入れないようにしています。
例外は、
・土日祝の個別コンサルティング、セミナー開催
・緊急時
といったものです。
最初からこうしたわけではなく、徐々にトレーニングしてきました。
仕事を入れない力のトレーニング方法
仕事を入れないようにするため、私がやった&やっているトレーニングは、次のようなものです。
仕事以外のやりたいことをやる
仕事が終わったらやりたいこと、仕事以外でやりたいことをできる限り多く持つトレーニングも必要です。
独立前は、勤務時間が決まっており、仕事が終わってからの時間がほとんどありませんでした。
だからこそ、「平日は遊べない」「平日に買い物にいけない」と、変なクセがついているのです。
仕事以外、プライベート・遊びにやりたいことを増やしていき、そのクセを取り除きましょう。
そうすれば、仕事を入れないようにできます。
家族と過ごす、ゆっくりする、ときにはごろごろするでもかまいません。
いわゆる趣味を増やし、深めていくことで、仕事を入れない力は磨かれ、仕事の効率化スキルは磨かれます。
遊ぶのに、トレーニングがいるのかと思われるかもしれませんが、独立前のクセは結構根強いものです。
私も、独立当初はスーツを着て、9時から17時、オフィスにこもっていましたから。
時間のかかるゲームという趣味に加え、トライアスロンという趣味が増え、娘が産まれて……という過程を経て、仕事を入れない力をますます磨いています。
土日祝にやっていい仕事、やってはいけない仕事を決める
平日にやること、土日祝にやっていいことを決めておくと、仕事を入れない力を磨けます。
まずは、土日祝に入れない仕事を決めましょう。
私も、土日祝に入れない仕事を徐々に増やしてきました。
新しい仕事、増やしていきたい仕事(書く仕事、話す仕事)は、土日祝ならやっていいと決めて、増やしてきたのです。
今は、ルーティン、メルマガ、ブログ以外は、土日祝に原則としてやらないルールにしています。
平日も、たとえば昼と夜でわけて、時間帯によってやってはいけない仕事を決めていきましょう。
お金の管理を徹底する
仕事をどんどん入れてしまうのは、お金に関する不安があるからでもあります。
お金の管理、お金を直視することは徹底しましょう。
目の前の仕事だけではなく、先を見据えた仕事や勉強もしなければいけない以上、目いっぱいの時間をかけて仕事をこなしていてはいけないわけです。
決めた時間内で食べていけるよう、「今、食べるため」に費やす時間を圧縮するためにも、仕事を入れない力は欠かせません。
お金の管理をし、仕事をこれ以上入れなくても食べていけるということが分かれば、今の仕事を入れず、今よりも未来にむけての勉強や投資をするという選択もできるのです。
結果的に、勉強をすればするほど、いい条件で仕事をとることができます。
あせってしまうと、条件が悪くても仕事を入れざるを得ません。
仕事を見直し、値段が安すぎるものは、改善するか、やめる・受けないという判断も必要です。
紹介だから、勉強になるからという理由だけで、採算のよくない仕事を続けるのは、限界があります。
ときにはドライな決断も必要となり、そのためにはお金を見ることが必須です。
仕事を入れない力を磨こうとすると、仕事をとる力、仕事を減らす力も磨かざるを得なくなります。
効率化だけではなく、限られた時間、限られた一生でどんな仕事をするか、どんな人生を送るかを考える一歩となるのが、仕事を入れない力です。
トレーニングして鍛えていきましょう。
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