「自由に生きる」。あこがれるフレーズです。
自由に生きるためには、加速と減速があり、私は減速を選んでいます。
加速して自由に生きる
「自由に生きる」上でまず考えられるのは、「加速」です。
ガンガン稼いで、お金を得て、あとは悠々自適に暮らす。
これも1つの方法ですし、私も昔は考えてました(^^;)
ただ、そうそう簡単にはいきませんし、センスも運も必要です。
人を雇い、オフィスを大きくし、ビジネスを拡大していくのは、簡単なようでそうではありません。
たとえば、1人で売上1,500万円、利益500万円でだったとしましょう。
これが売上3,000万円になると、利益が倍の1,000万円になるかというとそうもいきません。
2人雇い、1人あたり300万円出していたら、人件費は600万円。
社会保険、備品、場所代(オフィス)を加味すると、ざっと800万円くらい余計にかかるでしょう。
そうなると自分に残るのは、1,000万円ー800万円=200万円です。
採用、人の問題にも悩み、ストレスも増えます。
一気に増やしていかないと、なかなか利益は残らず、「自由に生きる」とはいえないでしょう。
結局は300万円の人件費を250万円、200万円に削って利益を増やさざるを得ません。
又は、同じ300万円で長時間働かせるしかないのです。
もちろん、人を雇い、組織を拡大し、「自由に生きる」方も大勢いらっしゃいます。
私にその才がないだけです(^^;)
減速して自由に生きる
一方、「減速」して「自由に生きる」方法もあります。
1人でビジネスをやる、フリーランスやひとり社長としての生き方で、私もこちらに属しています。
(自由かどうかはまだまだなところはありますが)
「減速」といっても、右肩下がりに沈んでいくわけではありません。これだと「失速」です。
このようにちょっと速度を落として、それ以降はバランスのいいところで推移するものをイメージしています。
人間、生きて行くには、お金が必要です。
ただ、一気に稼ごうとせず必要な分をちょうどいいバランスで得ていくことを目指しています。
この黄色い枠の間におさまるよう、加速しすぎず、減速しすぎないようにする生き方です。
高坂勝さんの『減速して自由に生きる』で、こういった生き方が学べます。
副題の「ダウンシフターズ」とは、ジュリエット・B・ショアの『浪費するアメリカ人』に出てくることばで、
”過度な消費主義から抜け出し、もっと余暇を持ち、スケジュールのバランスをとり、もっとゆっくりしたペースで生活し、子どもともっと多くの時間を過ごし、もっと意義のある仕事をし、、彼らのもっとも深い価値観にまさに合った日々を過ごすことを選んでいる人々”
を意味します。
私は、もともと減速派でしたが、今年の初めに読んで以来、大きく影響を受けました。
高坂さんは、小売りの仕事をしていた30歳で、「減速」しました。
仕事を辞め、料理店で修行しつつ、旅をしつつ、「たまにはTsukiでも眺めましょ」というお店を1人で開き、今も1人でやってらっしゃいます。
(昨日、そのお店に、行ってきました。お店の紹介が主ではないので省きます(^^;))
なんとお店は、週休3日。土日月が休みなのです。
ランチ営業もありません。
場所も池袋から10分弱歩いた場所。
それでもこだわりの食材、料理、高坂さんの生き方にひかれたお客さんが絶えません。
自由な生き方のお手本のような方です。
昨日も、フリーターの若者がきていたように、多くの方の相談にも乗り、イベントも開催しています。
「選ばされる」ではなく、「選ぶ」
「加速」にしろ、「減速」にしろ、賛否両論でしょうし、どちらも正しいと思います。
ただ、自分で「選んでいるか」というのが重要です。
自分が納得すれば、どちらもかまいませんが、もし納得していないのであれば、どこかでスイッチを入れる、又は舵をとる必要があるでしょう。
高坂さんは、あえて「減速」を選んでらっしゃいます。
本書から読み取れるものを挙げてみました。
・お店に靴を脱いで上がってもらう→お客さんにくつろいてもらうため。回転数は考えない
・お金をかけるのではなく、手間暇、時間をかける
・過酷な労働条件、いじめ、暴力、料理システムなど、料理業界の現実をみて、それをやらないようにした。
・暇な店を目指した
→
”繁盛させない目的は、ただ、「カッコいい」からだけではありません。私はお客様に伝えたいことがいっぱいあります。また、お客さんの話をゆっくり聞くのも呑み屋の役割です。もし、常に満席で忙しかったら、いつお客さんと会話するのでしょうか?どうやってメッセージを伝え合うのでしょうか?お客さんとコミュニケーションを取るには、暇でないと困るのです”
・人を雇わない
→
”しっかり稼ぐのも自由ですが、ある程度で満足して、それ以上は稼がないという自由もあるのです。
ならば人を雇うという手段もあるでしょう。すると三つの問題が生じます。一つ目は、トイレ掃除も、床掃除も、酒も料理もサービスも、レジ精算も、皿洗いも、全部自分でやりたいのに、人にお願いしなければなりません。二つ目は、ヒマなときに本を飲んだり、居眠りしたりできなくなります。給料を払うからには働いてもらわねばならず、その横で私だけ好き勝手するのは、さすがに気が引けます。三つ目は人件費です。給料を払うためには常に繁盛させねばならず、やりたくない販促をしなければなりません。”
私も、高坂さんほどではないのですが、似たようなことを考えています。
・回転数を考えない→顧問契約は制限
・お金をかけない→もともとないですし・・・
・業界の現実をみた→それを繰り返したくない。新しい税理士像をつくりたい。今その現実に遭遇している受験生・独立前の方をサポートしたい
・暇を目指す→時間がないとなにもできない。お金よりも自由な時間を優先。
・人を雇わない→お金、時間の自由度を持つため。トライアスロンに気兼ねなく行くため(笑)
そのせいもあってか、昨日お店に入ると「あれ、はじめてですっけ?」といわれれました(^^;)
似たにおいを発してたのかもしれません。。
まとめ
世の中いろんな意見や考え方があり、人によって合うものは違います。
周りに流されず、自分で「選ぶ」ことが重要でしょう。
ときに、逆にいってみるのもおもしろいです。
合っているか合っていないかは関係ありません。
悩み、迷い、葛藤などいろいろありますが、考えながら、自分で「生き方」を選ぶことが重要です。
フリーランス、ひとり社長としてクリアしてきた8つの葛藤 | EX-IT
「減速」という選択肢もありますので、それを知りたい方はぜひ本を読んでみてください。
(こういう本出したいですね)
昨日はひさしぶりに池袋へ。
ランで行く予定が、途中で雨が降り新宿からは電車でした。
池袋は、勤めていたり、沿線に住んでいたり、以前お客様の会社があったりとなにかと縁がある場所です。
【1日1新】
※詳細は→「1日1新」
たまにはTsukiでも眺めましょ
国際免許証
■著書
『税理士のためのプログラミング -ChatGPTで知識ゼロから始める本-』
『すべてをがんばりすぎなくてもいい!顧問先の満足度を高める税理士業務の見極め方』
ひとり税理士のギモンに答える128問128答
【インボイス対応版】ひとり社長の経理の基本
「繁忙期」でもやりたいことを諦めない! 税理士のための業務効率化マニュアル
ひとり税理士の自宅仕事術
リモート経理完全マニュアル――小さな会社にお金を残す87のノウハウ
ひとり税理士のセーフティネットとリスクマネジメント
税理士のためのRPA入門~一歩踏み出せば変えられる!業務効率化の方法~
やってはいけないExcel――「やってはいけない」がわかると「Excelの正解」がわかる
AI時代のひとり税理士
新版 そのまま使える 経理&会計のためのExcel入門
フリーランスとひとり社長のための 経理をエクセルでトコトン楽にする本
新版 ひとり社長の経理の基本
『ひとり税理士の仕事術』
『フリーランスのための一生仕事に困らない本』
【監修】十人十色の「ひとり税理士」という生き方