Excelのグラフを使った決算・財務報告資料の作り方。株主向け資料を参考に作る。

Excelで財務資料、決算資料を作るときにグラフを使うと便利です。
そんなときには、上場企業の株主向け資料が参考になります。

※オフィスにて。DSC-RX100M3

株主向けの資料はシンプルかつわかりやすい

株主向けの資料は、非常に参考になります。
株主、つまり専門家以外の人のための資料なので、シンプルでわかりやすいからです。

・図やグラフを使っている
・数字は億円単位（百万円単位、千円単位）
・比較されてわかりやすい
・重要なポイントのみ解説
・限りあるスペースを使っている
といった特徴があります。

Excelで資料を作るときも参考にしてみましょう。
こういった資料は、上場企業のHPのIR情報、株主向け情報、投資家情報といったページで見ることができます。

今回の事例は、私が株を持っている会社から来た資料（ハガキ）です。

Excelでグラフを使った資料を作る

Excelをグラフを作るには、まず元となる数字を準備します。
今回使うのは、3期（3事業年度）の
・売上高
・営業利益
・当期純利益
・純資産
・自己資本比率
です。

※以下、Excel2016での操作です。EXCEL2007以降であれば同等の操作になります。

売上高の範囲を選択して、ALT＋F1を押す（または、リボンの［挿入］→［2D縦棒グラフ］をクリック）と、グラフができます。

今回は、「第○期」という表示ではなく、前々期、前期、当期という項目を使いました。
「第○期」とすると、修正しなければいけませんし、間違いの可能性も高まるからです。
対象となる期、そしてその前期、前々期というのがわかれば十分でしょう。

グラフの棒の色（全体）をかえるには、棒をクリックして、リボンから変更します。

さらに、当期の棒を目立たせるには、当期の棒をさらにクリックして、色を変更しましょう。

データラベル（数値）を表示させるには、グラフをクリックして、右のメニューから［データラベル］を選びます。

このように数値が表示されます。

線や軸を消す（Delete）と、よりシンプルでみやすくなるのでおすすめです。
（この辺は好みです）

他のグラフを作るには、グラフをコピーして、

リボンの［グラフツール］の［データの選択］をクリックし、

対象のデータを指定しましょう。
この場合は営業利益です。
その後、デザインを整えます。

印刷範囲をグラフのみにすれば、数字は表示されません。
数字を含めての資料にしてもいいでしょう。

この状態で印刷すると、こういったイメージになります。
実際には、下半分にもデータやグラフを入れて、1枚の資料にしてみましょう。

テンプレートを作っていれば、他社や次の年にも使える

最初にこの資料を作るときは大変ですが、テンプレート（ひな形）として使えますので次の年には楽に作ることができます。
他社の資料にもそのまま使うことも可能です。

数字部分を入力すると、間違えるかもしれませんので、会計ソフトから連動するとより楽に作れます。

会計ソフトのデータをExcelに貼り付け

VLOOKUP関数で連動させれば楽で間違いがありません。
（サンプルでは売上高のみ反映させています）

翌年は、
・前期と当期の数字をコピーして、前々期・前期に貼り付ける
・当期の会計ソフトのデータを貼り付ける→VLOOKUP関数で連動
という流れで資料が完成します。

グラフは表の数字を反映するので、表を作ればグラフもできるというしくみです。

VLOOKUP関数については、こちらの記事を参考にしていただければ。
【関連記事】ExcelのVLOOKUP関数で、わかりにくい会計ソフトの試算表をかんたんにきれいにする方法 | EX-IT
リンク

【関連記事】Excelで決算予測・決算見込を作る方法＆使う方法。試算表なんぞ飾りです。 | EX-IT
リンク

【関連記事】Excel事例[サンプルあり]予算・実績の数字をVLOOKUP関数で連動させる | EX-IT
リンク

今回のサンプルはこちらです。
EX-ITサンプル　決算グラフ.xlsx

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【編集後記】

昨日、『ひとり税理士の仕事術』の重版が決まりました。
お買い上げいただいた皆様、ありがとうございます！

税理士向けの本ですが、本質は、生き方・働き方について書いている本です。
勇み足で書いた部分もあるので、内緒にしておきたい気持ちもありますが(^_^;)

【昨日の1日1新】
※詳細は→「1日1新」

目黒雅叙園ラウンジ　パンケーキセット
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【1日1節】
時間術の本を1日1節書く。12月22日完了予定。
70/84（+1）