独立後税金がいくらか?というのは気になるものですが、もっと大事なのはお金が増えたかどうか。
食べていくにはお金が必要だからです。
※2019年分の確定申告書PDF by Leica M10
気になる税金
独立前は、税金が給料から自動的にひかれていましたので、痛みをそれほど感じませんでした。
(まあ、そういう作戦なのでしょうが)
手取りが少ないなとは感じていたでしょうが、自分で税金を計算して、自分で税金を払うことはないのでmそれほど大きな痛みではありません。
独立後は、自分で計算し税金を計算して払わなければいけないのです。
そして独立前は何とかすることができなかった税金が、独立後は何とかできるようにはなります。
それがまた痛みにつながるのです。
お金を使う、つまり経費を使えば税金は減りますし、プライベートのものを経費にすることができれば税金が減ります。
税金を減らせないと割り切っていたほうが痛みは感じませんが、「何かをすれば税金を減らすことができる」「節税ができる」と考えると余計に気になります。
税金を減らしたい、あわよくば税金ゼロにしたいと思うのも無理もありません。
しかしながら税金を減らしても食べていけなければ意味はありませんし、むしろ食べていけない状態なら税金がほとんどかかりません。
それでいいのかどうかです。
食べていくというのは独立後に課せられた課題の1つ。
食べていけなくなっては意味がありません。
税金よりも、もっと気にするべきところがあるということになります。
それは、この1年でお金が増えているかどうかです。
この1年でお金が増えたかどうか
この1年でお金は増えたかどうか。
この場合のお金とは、食べていくために必要なお金ですので、事業のお金とプライベートで自分が持っているお金の両方を意味します。
この合計額が減らない限り、食べていけるわけです。
確定申告というと、事業の数字だけ見ていればいいというイメージがあります。
しかしながら事業をやっている自分だけではなくプライベート・家計の自分もあるわけです。
プライベートでもお金を使っていますし。
両方を見なければ意味がないのです。
ましてや、ひとりで仕事をしていれば、事業もプライベートも区切りはありません。
税金を気にしすぎると事業のお金しか気にしないようになります。
プライベートのお金も含めて自分のお金全体を見ないと、いつまでも漠然とした不安を抱えてしまうわけです。
結果、仕事で時間を埋めようとしたり、意図しない仕事をとってしまったりします。
お金=全財産をみるようにしましょう。
私の場合は、次のようなものが全財産です。
・フリーランスとしての預金
・会社の預金
・プライベートの料金
・手元の現金(わずか)
・各種ポイント (Suica やマイル、家電量販店のポイント)
・ビットコイン(仮想通貨)
・投資信託
・小規模企業共済掛金
・ iDeCo
・ウェルスナビ
・厚生年金
・生命保険(積立部分)
将来に向けて、これらの「お金」を考えなければいけません。
老後のお金はどうする?ストック&フローで考えよう | EX-IT
そして、万が一のときは遺産になるので、常日頃から整理しておきましょう。
デジタル遺産の整理。万が一のとき、Google・Dropbox・Facebook・インスタ・ブログはどうなる? | EX-IT
経費かどうかにかかわらず、好きなもの、必要なもの、欲しいものにお金を使い、娘に毎年贈与し、これらが全体として増えているかどうか。
愛する娘(8ヶ月)に110万円あげた話。0歳児に税金なしで贈与できる条件。 | EX-IT
もっといえばこれらの全財産から、負債=借りているものやローンを引いたものが増えているかどうかが大事です。
(今は分割払いしたものだけです)
2019年はさすがに3ヶ月入院してたので減りましたけど。
88日間の入院。ひとりしごとで、いざというときに備えてやっておいてよかったこと | EX-IT
食べていくための経理・家計簿
ご存知のとおり、食べていくにはお金が必要です。
時間がいくらあっても食べていけるわけではありません。
そのお金がちゃんとあるかどうか、増えているかどうか、減っていないかどうかを確認するには、やはり記録しておかなければいけません。
ざっくりとでも記録するのであれば、毎月の全財産を記録していくだけでもいいでしょう。
事業もプライベートも含めてです。
記録していけば増えたり減ったりしたときに中身を見てみたいと思うはずですので、そう思ってから細かく記録するという方法もあります。
昔、私もそうでした。
24のころ、毎日の現金(当時、カードはほとんど使っていなかったので。もう24年前ほど前ですし)をExcelに記録していき、大きく減っていると、気になるので、家計簿として細かく記録するようにしました。
お金がどれだけ残っているかに比べれば、税金がいくらかというのはたいした話ではありません。
ただの飾りです。
(もちろん税金に向き合って、減らせるのであれば減らしていくということは大事ですが。税金も支出、お金を減らす要素ですので)
税金を減らすことだけ、ましてや税金を計算し提出することだけに力を注がず、お金を増やすことを考えていきましょう。
確定申告は、さくっと終わらせたいものです。
(そういう意味では丸投げ、外注して1月中にでも終わらせるのは1つの手です。私は承っていませんが。やり方を伝えることは個別コンサルティングでやっています。)
お金を増やすには、売上を増やすか、経費を減らすかしかありません。
税金のコントロールができるのは独立後のメリットですが、お金を増やす、つまり売上を増やすことも、経費を減らすことができるのも独立のメリットです。
何よりも売上を増やすことができるのは、独立前にはなかなかできなかったことでしょう。
(そのかわり、何もしなくても、むしろがんばっても売上が減ることはありますけどね)
かといって、売上を増やして経費も増えたら残るお金は少ないですし、売上を増やして時間が減ってしまっても意味がありません。
そのバランスをとるのは、難しいものです。
バランスということを考えると、税金ばかりを気にしていると、
・経費を増やしてもでも売上を増やす、つまり利益がなくても仕事をする
・経費ばかり無駄に増やしてしまう
・プライベートの経費=支出が増えてしまう
といったことにもなってしまいます。
そのバランスを見るには、事業の経理も必要ですし、家計簿も必要です。
税金、確定申告のためではなく、自分のため、自分を守るために経理ができるかどうか。
それができるなら、経理のめんどくささもペイできます。
(もちろん、極限まで効率化するとして)
食べていくために、税金を減らすのではなく、経理・家計簿をやりつつ、お金を増やしていきましょう。
■編集後記
昨日は、夕方まで娘と遊んで、夕方からセミナーへ参加しました。
とあるセミナー参加
リトルプラネット
ダイバーシティ サーティーワン
■娘(2歳)日記
娘とリトルプラネットへ。
最新技術を活かした遊び場です。
砂を山にしたら緑になって動物が出て来たり、掘ったら海になって魚が出てきたり。
ボールプールのボールを壁にぶつけるとそれに合わせて演出が変わったり。
30分1,600円で入りましたが、なかなか出たがらず15分延長(+400円)。
安くない金額ですが、親子でいい刺激を受けました。
気に入ったすべり台を「あと5回」と言って、全然カウントが減りませんでしたが。
■著書
『税理士のためのプログラミング -ChatGPTで知識ゼロから始める本-』
『すべてをがんばりすぎなくてもいい!顧問先の満足度を高める税理士業務の見極め方』
ひとり税理士のギモンに答える128問128答
【インボイス対応版】ひとり社長の経理の基本
「繁忙期」でもやりたいことを諦めない! 税理士のための業務効率化マニュアル
ひとり税理士の自宅仕事術
リモート経理完全マニュアル――小さな会社にお金を残す87のノウハウ
ひとり税理士のセーフティネットとリスクマネジメント
税理士のためのRPA入門~一歩踏み出せば変えられる!業務効率化の方法~
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AI時代のひとり税理士
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新版 ひとり社長の経理の基本
『ひとり税理士の仕事術』
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【監修】十人十色の「ひとり税理士」という生き方