ひとりしごとで、増やしていいのは「時間当たりの利益」だけと考えており、ここを最大化するようにしています。
※横浜にて iPhone X
誰がために拡大するのか
「ひとり」というのは少数派です。
今の時代でも、
・お客様を増やそう
・売上を増やそう
が主流となっています。
オフィス(家賃)、人件費があれば、拡大せざるを得ません。
そうではない、ひとりしごとなら、無理に拡大する必要はないのですが、主流である拡大が、それを強いるわけです。
主流ではないとしても、自分の業界が遅れていて、「増やそう」となっている場合もあるので注意しなければいけません。
ひとりでやると決めたなら、
・自分の中にある、拡大という誘惑
はもちろん、
・周りからくる、拡大という誘惑
に打ち勝つ必要があります。
売上がもし増えたとしても、
利益が残らず、時間もめいっぱい使っていては、何のために仕事をしているかわかりません。
業者にはちやほやされますけど、いらんです。
売上ー経費=利益でいうと、「経費」の行く先のために、売上拡大をやらされている場合もあります。
それが、コンサルタントでもあり、ソフト会社、システム会社でもあり、広告会社でもあるわけです。
業者(「業者」という言葉は嫌いですが、悪しきものという意味で使います)のために仕事をしているわけではありませんし、そんな余裕もありません。
お客様と自分&家族のために仕事をしているはずです。
やらされ感は、独立したら払しょくしなければいけないことの1つでもあります。
その担当者がいい人かどうかは切り離しましょう。
その先にある組織という集合体、誰の意思でもないものにやらされている場合も多いものです。
これに気づくのに、いくら使ってしまったか…。
「利益」で語られない理由
「売上」で語ったほうがわかりやすく、誰にでも把握できます。
そして、何よりも金額が大きいので、うれしくなるものです。
世の中、利益で語られないのは、
・経理をしていないと経費がいくらかかっているかわからず、利益がわからない
(決算や税務申告の時期になってはじめてわかる)
・金額が小さい。ときにはマイナス
という理由があります。
売上1000万円!となったほうが、わかりやすくうれしいものですが、その利益が10万円となると、しょぼんとしてしまいがちです。
さらには休みなし、日々働きづくめ動きづくめだと、こうなってしまうでしょう。
売上と時間は増やせばいいというものではなく、時間は限りがあります。
増やしていいのは、「時間当たりの利益」
このように、利益が少なく、時間が多いのであれば、
売上が少なくなっても、利益が増え、使う時間が減ったほうが楽です。
増やしていいのは、この「時間当たりの利益」、いわゆる生産性。
ここだけを考えていきましょう。
時間当たりの利益を増やすために、次のようなことをやってみましょう。
1 利益を把握する
売上だけではなく、経費も記録しましょう。
その記録、経理をやらなければ、利益を把握できません。
・売上はよかったけど、経費がかかっているのか
・売上はそれほどではなかったけど、経費がかかっていないか
を把握しつつ、どのくらいの時間がかかっているかもあわせて考えましょう。
そうすれば、
・その仕事を続けるべきか
・今度そのような仕事がきたらやるべきか
が判断できます。
そうやって軌道修正していかないと、拡大の渦に巻き込まれてしまうでしょう。
2 徹底して効率化する
効率化。かかる時間を減らすことは徹底して継続してやるべきです。
目の前の効率化に時間がかかっても、その先の効率化につながるならば、やりましょう。
油断すればすぐに時間はなくなってしまいます。
効率化するための時間も必要で、その時間をつくるために仕事=売上を減らすという選択も有効です。
3 効率化してできた時間を利益アップのために使う
効率化してできた時間を
・売上を増やすため
・お客様の数、仕事の数を増やすため
に使わないようにしましょう。
私の場合、今の仕事量の2倍以上をこなす余力はあります。
ただ、それをやらないのは意味がないからです。
その2倍をこなすのに、時間を使ってしまいますし、新しいことや鍛錬ができなくなります。(ブログも書けませんし遊べませんし)
それでいて、売上が2倍になるかというとそうでもありません。
せいぜい、1.5倍でしょう。
時間をかけた分だけ売上を増やすのはなかなか難しいものです。
売上を2倍にするなら、仕事量・時間を2.5倍、ときには3倍にしなければいけない場合もあるでしょう。
だからこそ、効率化してできた時間を利益アップのために使っています。
具体的には、
・鍛錬して腕を上げて、仕事量を増やさず単価を上げられるようにする
・自分でできることを増やして経費を減らす
・はやく、深く、新しいことをやる時間に使う
ということです。
不労所得があれば、もっと楽に時間当たり利益を増やせるのでしょうが、私にそれはありません。
不労所得は、まとまったお金があってこそのものでもあるので、難しいものです。
ひとりしごとなら、不労所得よりも売上が爆発的に増えることを期待するよりも、時間当たり利益を増やすことを考えるのが現実的かと。
「ひとりの戦闘力=売上高」ではなく、「ひとりの戦闘力=時間当たり利益」と考えて、ここだけを増やすようにしてみましょう。
近所のカフェに行きつつ、急に雨が降ってきたので、「どうしたもんか」と。
傘を買うのもあれだし、走るか‥‥と思っていたところ、目に入ってきたのは100均。
「あ、そうだ」とカッパを買い、それで帰りました。
これなら108円ですし、処分も楽です。
【昨日の1日1新】
※詳細は→「1日1新」
お台場 クアアイナ店内
クアアイナ パインバーガー
【昨日の娘日記】
歩くのが楽しいようで、「あっち」と外に行こうとします。
いまや、エレベーターに乗り込み、マンションのエントランスを出ていくのもすいすいです。
まあ、疲れるのか飽きるのか、だっこをせがんできますが。
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