独立後は、大きく分けると、法人と個人という対象があります。
どう考えているかをまとめてみました。
「法人のほうが儲かる」というセオリー
独立後の方向性として、法人向けがいいか個人向けがいいか。
一般的には、「法人のほうがいい」という考えが多いでしょう。
私も独立当初はそうでした。
・個人より法人のほうが売上が大きい→支払っていただける
・個人より法人のほうが安定している
・個人より法人のほうが支払いやすい(法人の経費として)
といった考え方があります。
だからこそ、
・法人マーケットを狙うべき
・小さいところは狙わない
・個人から法人へシフトせよ
といったことがいわれるのでしょう。
また、「個人事業主より法人でビジネスをやったほうがいい」といわれる理由の1つは、法人をターゲットにする想定からです。
対法人なら、こちらも法人のほうがやりやすくなりますし、法人でないと取引ができない場合もあります。
この10年の個人・法人の割合
個人より法人がいい。
実際はどうなのか。
私の場合、今は、法人向け中心に考えていません。
むしろ個人向けです。
この10年の売上をざっくり集計してみました。
このように、2017年は、56%が法人です。
出版を対出版社と考え、法人とすると、その影響が大きく、印税というシステム(出版後、重版つまり本を再度刷ると、売上となる)の影響もあります。
出版売上を抜いて考えると、このようになりました。
おおむね年々個人の割合が増えています。
法人の割合を減らしているといってもいいでしょう。
このグラフでは、2008年は法人87%個人13%。
時間の自由度もそれほどなく、ストレスも多く、「うーん、なんとかしなきゃ、この延長線上に行くわけにはいかない」と危機感がありました。
法人の割合が多いからといって、必ずしもいいわけではありません。
むしろ、今よりずっと苦しく、それでいて、売上は半分以下でした。
法人中心だからといって売上が安定するわけでもありませんし、楽になるわけでもありません。
「儲かる」より「合っている」
「法人のほうが儲かる」というのは、ある意味真実でしょうが、個人が対象だからといって食べていけなくわけではありません。
儲かってませんが。
「儲かる」と言葉だけをうのみにしていては、かえって苦しくなります。
法人向けがいいか個人向けがいいかは、
・何を提供しているか
・何を提供したいか
・どちらが合っているか
によるでしょう。
私は個人に対して提供したいですし、合っているのでそうしています。
たとえば、税務顧問は法人向けではあるのですが、社長に向けて提供している感覚です。
今は「ひとり社長」が対象ですし。
話す仕事は、講演であればその担当者の方次第ですし、そもそも自主開催がメインとし、個人を対象にしています。
研修を受けないのは、法人向けという要素が強く、私に合わないからです。
嫌々受ける社員の方もいるでしょうし‥…。
出版も出版社というよりも、編集者個人と仕事をしている感覚なので、やはり個人が合っています。
ブログ収入もGoogleやAmazonからのものになりますが、ブログを読んでいただいているのは個人です。
便宜上、法人と個人という区分けはできますが、すべて個人向けという感覚です。
「儲かる」方向性は、レッドオーシャンで過酷な競争、あくなき拡大が待っています。
通常、「儲かる」とは、売上のことをいい、 利益が残り、お金が残り、そして時間をコントロールできるかは別の話です。
「儲かる」より、「合っている」を選んだほうが自分もしっくりきます。
対個人が合っていると感じるなら、自信をもって突き進みましょう。
(もちろん、対法人が合っているという方もいらっしゃるでしょう)
ひとりしごとで、法人をターゲットにするか、個人をターゲットにするかは、
・自分のやっていることを提供するかどうか
にもよります。
私は、「自分のやっていることを提供する」タイプなので、個人またはひとり社長しか対象になりません。
人の問題とかわかりませんし、チームでの情報共有とかわかりませんし。
いわゆるコンサルティングや対法人ビジネスだと、「自分のやっていることを提供する」タイプではないものです。
こういったスタンスとターゲットにずれがないようにしたほうがいいでしょうね。
昨日はほぼ終日、お客様先で決算や月次の打ち合わせ。
数字はまとまりました。
今期の業績管理についても一工夫していきます。
【昨日の1日1新】
※詳細は→「1日1新」
ロッテリア亀戸店
法務局電子証明書手続
【昨日の娘日記】
保育園に行くときは、その日によって、だっこがいいという日があります。
昨日は、だっこの日でした。
しかもある程度高い位置でだっこしないと、「ひゃー」と叫ばれます。
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ひとり税理士の自宅仕事術
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