仕事と勉強を両立するためには、いつだって仕事の効率化が欠かせません。
時間が必要だからです。
※自宅にて iPhone x
「繁忙期を作らない勉強術」というテーマで執筆
『会計人コース』という税理士受験生向け雑誌に、「繁忙期を作らない勉強術」というテーマで執筆しました。
通常だったら、テーマは「繁忙期の勉強術」かもしれません。
繁忙期、仕事が忙しくても勉強する術、仕事と勉強を両立するというのは、非常に難しく、私はできませんでした。
できなかったのは勉強ではなく、繁忙期です。
「繁忙期を作らないというテーマなら書けます」ということで、ご依頼を引き受けました。
仕事と勉強を両立するという難しいゲーム
繁忙期を作らないようにするため、
・面接時に繁忙期について詳しく聞く
・そもそも、残業ありと明記しているところには面接に行かない
・さらに、繁忙期でも残業しないように、工夫する
などといったことをやってきています。
勉強というのは、日々やってこそ意味があり、積み重ねられるものでしょう。
(休みを除いて)
仕事と勉強を両立する、働きながら勉強するというのは、日々勉強できるかだと思うのです。
ましてや税理士試験の場合、9月から翌8月はじめまでの11か月の勝負。
そのうち、繁忙期が、1か月もあったら、大きな損失です。
1か月ならまだしも、12月~3月の4か月、12月からの5月の6か月と、繁忙期はどんどん延びています。
10月から繁忙期、6月、7月も忙しいとなると、もう1年です。
繁忙「期」どころではなく、繁忙「人生」でしょう。
そうなってしまうと勉強どころではありません。
仕事はこなせても停滞してしまうでしょう。
「そんなところ」で仕事ができても、他で使えるとは限りませんし、ましてや独立してから役立つとは限りません。
ずっと、「そんなところ」にいて、仕事も人生も充実し、エンディングを迎えるのならいいのでしょうが、そうでないならば、自分のストーリーを書き換えたいなら、目の前の仕事だけではなく、勉強もしていく必要があります。
本当は、仕事をせずに勉強だけに専念したいところですが、食べていかなければいけない以上、そうもいきません。
仕事と勉強を両立していくという難易度の高いゲームはさけられないのです。
私もそのゲームをクリアしてきました。
(後述するように今も続いていますが)
今できる繁忙期対策をやる
その中で考えていたのが、繁忙期をなくすこと。
「そんなところ」で、仕事の効率化は徹底的にやっていました。
とはいえ、雇われているうちには、PCを買い替えたり、ディスプレイを増やしたり、使い勝手のいいソフトを使ったりということはなかなか難しいかもしれません。
当時(雇われていたのは1997年~2007年)は、PCが1人1台ないところもあり、「自分のPCを持ってきていいか」許可を一応とり、当時は3.8㎏のPCを持ってきていました。
ディスプレイは、1.5万円くらいを自腹で出しても効果はあります。一応許可がいるでしょうが。
今なら無料ソフトも多いので、しれっと入れることはできるでしょう。
それもできないところは……。
当時もお金をかけずに効率化できるものがありました。
それが今でもやっている
・Excel
・マクロ(プログラミング)
・タッチタイピング
・ショートカットキー
そして、
・マニュアル
・タスク管理
でした。
手書きのものをデータにしたり、手で入力しているものを自動化したり、操作スピードを上げたり。
とただでできる効率化はあります。
ただし、仕事のやり方をがんじがらめにされるとこれもできません。
べったり上司がついているとか。
上司やボスのレベルで効率化が止まってしまいます。
そんなところは、離脱すべきです。
そして、マニュアルやタスク管理。
仕事の手順を記録して次や他の仕事に活かすだけでも効果があります。
チェックリストにすればミスも減りスピードも上がるのです。
タスク管理は、今ほど厳密にやっていませんでしたが、3か月先を見て、仕事を組み立てていました。
この場合に見るのは、自分につながる仕事全体です。
仕事が切り分けられていて、他の人がひたすら残業するのはかまいません。
自分につながる仕事で、そこが停滞すると、自分も非効率ですので、全体を見なければ意味がないのです。
上司の思い付きで仕事を振られていては、キリがないので、そこもおさえましょう。
仕事全体が見えていると、仕事量の交渉もしやすくなります。
交渉には、ある程度のポジショニングも大事ですが。
繁忙期をなくす転職
繁忙期をなくすには、転職も大事です。
これも記事に書きました。
もちろん、今できることをやり、それでも無理であれば、転職も視野に入れるべきです。
プライベートとのバランス
仕事、プライベート、勉強という明確な順番だと、勉強はおろそかになります。
仕事を制限することはもちろん、プライベートも削らないと多少は勉強時間はできません。
といっても、睡眠や食事は削ることができませんので、遊び、交際関係を削るしかないでしょう。
私の場合は、仕事の時間を削り、交際関係を削り、趣味の時間も多少削りました。
タイミングというものもあるので、どれを削るかはそれぞれでしょう。
特に一発勝負の試験のための勉強なら、何かしらの犠牲は必要かと思います。
もちろん、最初に削るべきは、繁忙期、無益(ときに無償の)残業です。
独立すれば、気兼ねなく勉強できる
といいつつも、勤めながらの勉強は、気兼ねします。
給料をもらっているので、仕事をやらなきゃというのは当然あるでしょうし、私もありました。
ただ、給料は、そもそも少なめにもらっているもの。
(特に税理士業界は)
ざっくりとでも自分がやっている仕事と給料を比べて、よくいわれる給料の3倍やっているかどうか考えると勉強しやすいかもしれません。
給料が30万円で、100万円の売上があればいいわけです。
そしてその仕事を定時で終わらせていれば、その後は勉強できます。
もし売上が足りなくても、ストレス料と我慢料とか、理不尽料とかで、適当につじつまをあわせていただければ。
どちらにせよ、勉強してその先をめざすなら、仮の居場所でしかありません。
その職場がずっとあるとは限りませんし、解雇(法律上できませんが、似たようなものも含めて)の可能性もあるので、こちらもリスクヘッジをする必要はあります。
一生懸命仕事をしていたから、
・試験で加点がある
・給料が上がる
・仕事に困らない
というわけではありません。
仕事と勉強の両立のために、仕事を効率化することは、気兼ねしなくてもいいことです。
効率化することはその職場にもいいことですから(本来)
そして、その効率化を職場全体に広げていればなおさらです。
そして、もし、仕事をしつつ勉強も思う存分したいなら、独立しましょう。
独立すれば気兼ねなく勉強ができます。
試験があるわけではありませんが(たまに受けていますが)、勉強はずっと必要です。
社会に出たら勉強しなくていいと思っていた中学・高校生ごろが懐かしいっす……。
独立後の仕事と勉強の両立
とはいえ、独立後も仕事と勉強の両立はかんたんではありません。
ずっと勉強、インプットしていたら、仕事をこなせませんし、収入も途絶えてしまいます。
下手をすると、雇われ時代よりも、仕事漬けで繁忙期に悩まされる可能性があるでしょう。
雇われ時代は、
・転職
・退職
というコマンドがありますが、独立後はありません。
ここで大事になるのは、仕事の効率化です。
独立前にその効率化をやっていれば、独立後、自分がその効率化の恩恵を受けることができます。
(もちろん、独立してから効率化を考えても遅くはありませんが)
そして、独立後は、
・勉強になる仕事をする
というコマンドがあるのが大きなメリットです。
仕事と勉強を兼ねていれば、人生全体の効率がよくなりますし、思う存分仕事も勉強もできます。
こうではなく、
こういう重なりです。
私が
・紹介で仕事をとらない
・依頼を受けるメニューを自分でつくって提示している
・たまに(ほんとうにたまに)仕事の依頼をお断りする
のは、勉強になる仕事の依頼をいただくためでもあり、勉強にしたいことを仕事にするためでもあります。
今回の執筆の仕事も、「繁忙期の勉強術」だったらなんとなく書けるとしてもそのノウハウはないですし、自分のスタンスとも違うので勉強になりません。
「繁忙期をつくらない勉強術」なら、今までもやってきましたし、今もやっているので、自分の考えを整理することでき勉強になります。
仕事になりそうなことを勉強する一方で、勉強したいことが仕事につながりそうにないときは多少なりともアレンジすることも多いです。
新しいメニューが出てきたら、「あ、勉強したんだな」か「勉強したいんだな」と思っていただければ。
仕事と勉強の両立。
難しいゲームですが、クリアのカギは、仕事の効率化です。
仕事、プライベート、勉強のうち、効率化の余地が大きいのは間違いなく仕事ですので。
会計人コース、ご興味あればぜひ。
他にも豪華メンバーが9月号には執筆しています。
「会計人コース」9月号に寄稿しました 企業実務サポートクラブでの短期連載も開始[最近の執筆情報] – 谷口孔陛税理士事務所
『会計人コース』9月号に執筆した記事『独立後は人脈とブログで稼ぐ』が掲載されました! | YSK Consulting 林義章税理士事務所
昨日は原稿チェックと決算の仕事。
頭を使う部分が違うので、交互にやっていました。
どちらも勉強になる仕事です。
【昨日の1日1新】
※詳細は→「1日1新」
ホノルルコーヒー フレンチトースト
Switch オクトパストラベラー
【昨日の娘日記】
「あっち!」と家の中をしょっちゅう行き来するのが好きです。
ひとりで行ければいいのですが、そうではなく、「ついてきて」という意味でもあるので、困りものではありますが。
■著書
『税理士のためのプログラミング -ChatGPTで知識ゼロから始める本-』
『すべてをがんばりすぎなくてもいい!顧問先の満足度を高める税理士業務の見極め方』
ひとり税理士のギモンに答える128問128答
【インボイス対応版】ひとり社長の経理の基本
「繁忙期」でもやりたいことを諦めない! 税理士のための業務効率化マニュアル
ひとり税理士の自宅仕事術
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