独立前と比べると、独立後は、理論的に考えれば時間ができるはずです。
※上野動物園にて by Leica M10
理論的には、独立すれば時間ができる
独立前と独立後を比べてみると、その違いの1つは、「仕事をする時間」です。
独立前は基本的に1日8時間(ときには+α)✕5日間、仕事をしなければいけません
多少サボることができたとしても、時間を固定されるわけです
独立後はそんなことはありません。
1日8時間という決まりはありませんし、週5日という決まりもないのです。
理論的には独立後は時間がある、独立すれば時間ができるということになるでしょう
しかしながら独立後に時間があるとは、必ずしもいえることではありません。
それでも独立後に時間がない理由
私も独立当初、
・通勤しなくていい
・無駄な会議がない
・仕事の邪魔をされない
などといったことがなくなるので、時間ができると思っていました。
前述した「1日8時間働なくてもいい」というのも、そう思っていた理由の1つです
しかしながら意外と時間がありません。
なぜなら独立後は独立後でやることが増えるからです。
食べていくには仕事が必要であり、その仕事の依頼を受ける営業をしなければいけません。
私もそうでした。
その他細々としたこともやらなければいけません
何か買うにも自分で行かなければいけませんし、ネットで買うとしても注文するのは自分です
電話がかかってくればとるのは自分。
営業電話の対応もしなければいけません
メールをすることも自分で、問い合わせに答えることもすべて自分。
1日8時間仕事をしなくてもいいのですが、逆に1日8時間では仕事が終わらないということにもなりえます。
独立当初の私はそうでした
そして、独立後の問題なのは給料が出ないこと。
(会社をつくって自分に給料を出すことはできますけど)
独立前はいわば「1日8時間仕事をしていることになれば」給料が出ます
そして8時間以上働けばそのぶんの給料も出るわけです(出ないところもあるのでどこに勤めるかによりますが)。
独立後は1日8時間で働いたとしても給料は出ませんし、売上になるとも限りません。
独立前にはなかった、時間もないしお金もないという状況に陥る可能性があるわけです。
私はそこに陥りました。
しかしながら、理論的には独立すれば時間はできるはずと思い続け、徐々に改善しつつ今に至っています。
独立後、時間をつくるには
独立後、時間をつくるにはどうすればいいか。
私は次のようなことをやってきましたし、今も考えています。
1 1日8時間で食べていかないようにする
独立前と同じように1日8時間仕事をすると、考えないほうがいいでしょう。
独立後は、1日8時間働いたからといって食べていけるわけではないからです。
むしろぎゅっと圧縮して1日4時間で食べていけるようぐらいで考えましょう。
私が2010年(独立3年目)のやったのは、売上に直接つながる仕事をやるのは1日4時間と圧縮したことです。
もちろんそれ以外の時間はプライベートに使うこともありますが、未来の仕事のために使うこともあります。
急なご依頼があってもそれなりに受けることができるのは1日4時間と考え、今もやっているからです。
予約がいっぱいで3ヶ月待ちといったほうがかっこいいかなーと思ったりすることもあります。
しかしながら、もし私が逆の立場で依頼しようと思ってそんなに待たされたらやっぱり嫌です。
だからこそ、仕事をそれなりにすぐ受けられるようにはしています。
今日は火曜日でこの1週間を考えてみると、水は予定を入れていますけど木金月火、水の午後は予定を入れていません。
(土日もありますし)
もちろんやろうと思っている仕事はあります。
独立したから時間ができるというよりも時間をつくることができる、時間を圧縮するができるといったほうが考えたほうがいいかもしれません。
2 仕事量を減らす
時間は限られていますので仕事量が多すぎれば、こなすことができなくなります。
後述する効率化も限界があるのです
仕事量を減らすことによって時間はつくれます。
ただし、仕事をしなければ食べていけませんので、仕事量を減らすのであれば単価を考えなければいけませんし、仕事の種類を考えなければいけません。
1日8時間使わなければ売上にならないというものや毎週や毎月固定で時間がかかるという仕事は極力避けていますし、やるとしても限定しています。
単発の仕事を多くやっているというのもその観点からです。
仕事量を減らすというのは精神的にも難しいものではあります。
私もそうでした。
たくさんの仕事があって時間を埋めていたほうが安心するという側面もあるからです。
しかしながら時間をつくるためには時間を当然ながら時間を埋めていては時間をつくることはできません。
時間の空白に慣れる練習をしていきましょう。
3 効率化する
仕事量を減らしつつ、その仕事自体の効率化もやはり大事です。
もちろん、人を雇うというのも効率化の1つの手段でしょう
私はそれをやらず人を雇っていませんので、その効率化にITを使っています。
やっているのは
・プログラミングして自動化
・チェックリストで効率化
・自らの入力操作スピードを上げる
・判断を迷わないようにする
・集中できる環境づくり
などといったことです。
ただし効率化で重要なのは「やらない」つまり「かける時間をゼロにする」ということです。
自動化も大事ではあるのですが、「やらない」という選択肢をまず考えましょう。
慣習でやっていること、これまでやってきたことなども、サクッとやめられることが意外とあるものです
これが本当に必要か、お客様が喜ぶかどうか、やらずに済まないかというのは常に考えましょう。
だいたい世の中の多くのものは、意味がなくなんとなくやっているものです。
独立前だとそれをやめるのは難しいでしょうが、独立後は出来る可能性があります。
効率化の相談を受けたときも、「それ、やめられないですか?」「ときにはやめましょう」といった話をさせていただくことが多いです。
やめれば、効率化する必要もありませんから。
1日8時間と限らない独立後は、時間をつくる可能性があるということです。
あきらめずに時間をつくる練習していきましょう。
■編集後記
冒頭の写真の上野動物園。
ネットで予約が必要です。
平日で、入場時の列を避ければ、中はそれほど混雑していなく密は避けられます・
入場時は要注意です。
がっつり並んでいるので。
なんのためにネット予約制やねんと思いますけど。
いつも、その列がなくなってから、サクッと入っています。
■「1日1新」
とあること
■娘(3歳7ヶ月)日記
どんぐりころころをよく歌っています。
「どじょう」が「おじょう」になりますけど。
■著書
『税理士のためのプログラミング -ChatGPTで知識ゼロから始める本-』
『すべてをがんばりすぎなくてもいい!顧問先の満足度を高める税理士業務の見極め方』
ひとり税理士のギモンに答える128問128答
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