自分の数字でチェックしておきたいポイント=税理士として見るポイント

税理士として、はじめて数字を見せていただくときにチェックするポイントがあります。
それは、ご自身にとっても大事なポイントですので、そのうちの3つをまとめてみました。

※銀座の地下　by FUJIFILM X-E4+18mmF1.4

どういう商売をされているか、お金がどう流れているか

私の仕事の1つ、税理士では、数字（決算書、会計ソフト）を拝見します。
そのはじめて見るときに、まず気にするのは大きな流れです。

・経費にしていいかどうか
・会計ソフトに正しく入力されているか
・書類が間違っていないか
などといったことも大事かもしれませんが、そういったことの優先順位は高くありません。
金額がめちゃくちゃ大きければ別ですが、そうではないなら、影響は少ないので。

それより大きな流れのほうが大事です。
どういう商売をされているか。
どういった売上で、仕入はあるのかないのか、経費はどういったものがあるのかをうかがい、その流れが数字に反映されているかを見ています。

数字は、つくりものではありません。
現実が表現されているもの、表現されているはずのものです。

もし、商売の流れと数字に違和感があるときは、数字が間違っている可能性があります。
こんなに利益は出ない、もうちょっと利益はできるはず、売上はもっとあるというように。

もう1つの可能性としては、「ごまかしている」というものもあります。
もしそうなら、仕事を受けることはしません。

「税金を払いましょう」という正論を言うつもりはなく、ごまかすのはちょっと違うかなと。
もっともここ10年ほどは、そういったケースはありません。
入り口を整備していますから。

仕事の入り口を整えるという「逃げ」

 

ご自身で数字を見るときに、商売の流れが反映されているかをチェックしてみましょう。
だいたいこんなもんかなと。

預金があるかどうか＆その理由

見るポイントの1つは、預金があるかどうか。
預金＝お金です。

これは、今後仕事をしていく、生きていく上でも大事なもの。
売上がいくらあっても、利益がいくらあっても、お金がないと、食べていくことはできません。
たとえいい仕事をしていても。

そのお金をチェックし、その理由を探します。

お金がある場合で利益が出ていない場合、なぜそのお金があるか。
融資を受けている、ご自身が負担している、といったケースがあります。
それがちゃんと反映されていればOKです。

事業の数字に出てこない「借金」があるのは好ましくなく、その辺りも見ています。
カードローンもそうです。
銀行がやっているから安心というわけではありません。
大会社には気をつけましょう。
モラルはありませんから。

お金がない場合で、利益が出ている場合、なぜお金がないのか。
在庫が多い、売掛金が多い、本当は利益が出ていないなどといった理由がありえます。
プライベートでお金を使いすぎているというケースも。

預金が今いくらあるか、その理由も含めて、確認しておきましょう。

大事なのは売上でも仕事の件数でもありません。
お金です。

「◯◯円、持っている」というのは言いにくいもの。
だからこそ、売上は◯◯円、仕事がとれた、◯件！などということが表に出てきますが、気にしないようにしましょう。
そんなもん、飾りです。
お金が残っているか、楽しめているかを大事にしましょう。
いいじゃないですか、売上が少なくても、仕事が少なくても食べていければ。

実際、私は売上も仕事も少ないので。

節税できているか、どんな節税ができるか

そして節税ができているか。
ご自身でこれをチェックするのは難しいかもしれませんが、新刊にも書いているのでチェックしてみていただければ。

税理士として、数字を見るときに、
・今できる節税
・今後できる節税
をチェックしています。

節税の手法は限られていますが、それがされていないことも多いです。
とはいえ、節税できればいいわけでもなく、それぞれでおすすめ度は変わってきます。

無駄に節税しすぎると、節税はできても手元のお金がなくなりますので。
過去にいくら節税していても、そこで事業を続けられなくなったら意味がありません。

独立後は、続ける＝食べていくのが大前提ですが、もっとその大前提にこだわってもいいかなと。
そんなにかんたんなことではなく、目先の売上や仕事にとらわれず、中長期的に続けること・食べていくことを考えるべきです。
いいじゃないですか、安定しなくても。
そもそも安定とはなにか、いくらあったら安定するのか、売上がいくらあれば安定？仕事が何件あれば安定？なのかです。

節税も計画的に。
数字をチェックするときに今の利益、お金とのバランスも考えましょう。
節税しすぎて、利益がマイナス、お金がないというケースもよくあります。

数字をチェックするときに参考にしていただければ。
（その数字のチェックができる＝ちゃんと経理しているというのが大前提です）

 

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■編集後記
昨日は、午前中に個別コンサルティング。
法人のお客様の経理、税金関係。
戻って、カメラ入門セミナー【マニュアルモード】を開催しました。

■1日1新→Kindle『1日1新』
池袋 プールアンジュのカフェ
お客様のオフィス

■娘(6歳）日記→Kindle『娘日記』・ Kindle『娘日記Ⅱ』
ディズニープラス（動画）で、リトル・マーメイドを観始めました。
観に行こうかともいっていた映画。
ディズニー系は配信が早いです。
うれしいような複雑な気分ですが。