平成25年1月から所得税の2.1%が上乗せ!法人が復興特別所得税で注意しなければいけないこと

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平成25年1月1日から復興特別所得税という制度がスタートします。
法人側で注意しなければいけないポイントをまとめました。
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源泉所得税の支払い

法人は、個人に給与・報酬等を支払うときに源泉所得税を差し引かなければいけません。

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・給与の場合

給与の場合は、社会保険料(健康保険、年金、雇用保険等)や扶養親族を考慮してつつ、支払額に応じて計算します。

給与50万円で扶養親族2人の場合、12,710円を差し引きます。

 

・報酬の場合

税理士に支払う場合又は講演料や執筆料などを個人に支払う場合、その金額から源泉所得税を差し引いて支払います。
支払う金額が100万円以下なら、支払金額×10%
1,000万円超なら、(支払金額ー100万円)×20%+100万円×10%です。

たとえば、105,000円(消費税5%込)なら、10,000円を差し引いて差し引き95,000円を支払います。

※消費税が明確に区分されている場合は、税抜金額×10%で計算してもよいことになっています。

この差し引いた所得税を原則として翌月10日に納付します。

 

 

所得税の2.1%が上乗せ

平成25年1月1日から平成49年12月31日までの間、上記に加えて復興特別所得税を源泉徴収しなければいけなくなります。

復興特別所得税は、所得税額の2.1%です。

支払金額の2.1%ではないことに注意しましょう。
支払金額の2.1%だと、2.1%増税されたことになります(^_^;)

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○給与の場合

前述の例のとおり試算してみると、給与50万円で扶養親族2人の場合、復興特別所得税は、270円です。
年間だとだいたい3,200円くらいの増税になります(年末調整を考慮しない場合)。

※こちらの源泉徴収税額表で計算するため、もともとの所得税のぴったり2.1%とはなりません。
平成25年分 源泉徴収税額表

平成25年1月以降の給与から間違えないようにしなければいけません。

月末締めの翌月5日払いにしている場合、1月5日払いの給与から適用されます。

平成24年11月分の給与が未払いでそれを平成25年1月に支払う場合は、もともとの給与は平成24年分ですので、復興特別所得税は計算しません。

 

○報酬の場合

報酬の場合は、請求書に記載されている金額で払うことがほとんどです。
念のため、復興特別所得税分が計算されているか確認しましょう。

報酬が105,000円の場合は、通常の源泉所得税が10,000円、復興特別所得税が210円(10,000円の2.1%)で合計10,210円を差し引きます。
差引支払金額は94,790円です。

52,500円だと、5,105円を差し引いて、47,395円になります。

報酬を支払うときは、キリのいい数字で差引支払いすることがあります。
これまでだと、100,000円ジャストで払うには、総額を税抜111,111円にして、源泉所得税11,111円を差し引いていました。
今後は、税抜111,370円にして、源泉所得税11,370円を差し引くと、100,000円ジャストになります。

 

○利息や配当金

支払う側ではなく受け取る側となりますが、利息や配当金にも注意が必要です。

これまで利息は、所得税15%、地方税5%が差し引かれていました。
これが、所得税15.315%(15%の2.1%が上乗せ)、地方税5%が差し引かれるようになります。

配当は、所得税7%でしたが、所得税7.147%となります。

 

 

準備しておくべきこと

平成25年1月以降に気をつけなければいけないのは、まず給与計算です。
源泉所得税の計算を正しく計算できるシステムが必要となります。

報酬については、支払う側は問題ありませんが、報酬を差し引く側(個人)は、請求書システムやExcelを見直す必要があります。
うちも同様です(^_^;)

 

 





【編集後記】

昨日は不安定な天候で予定が狂いました(^_^;)
ちょっと涼しくなってくれるといいのですが、今日も暑そうですね。

 

 

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