<記憶力>は仕事に欠かせないものですが、自分の<記憶力>を100%信頼できるわけではありません。
あえて<記憶力>に頼らないようにしています。
記憶力重視?
今、読んでいる大前研一さんの『企業参謀ノート[入門編]』にこんな記述がありました。
”日本人の識字率は500年の間、世界のトップクラスだそうである。しかし逆に考えると、500年来、ずっと世界一の記憶偏重教育をやっているということだ。 なぜなら、小学校の国語以外の科目や高等教育においてまで、生徒たちは記憶力の養成としか言えないような方法で教えられているからである。”
確かにずっと記憶力重視で勉強してきています。
通常の教育の他、公務員試験そして今の仕事につながっている税理士試験も記憶力重視でした。
税理士試験というと計算力が重視されると思われがちですが、法人税、消費税、所得税などの税法は、計算が半分、記憶が半分という構成です。
(簿記は計算のみです。)
法律を丸暗記して、問題に沿ってひたすら書き出すという試験ですので、覚えていない箇所がでたら合格は遠のきます。
法律を覚えやすくしたこういう教材で、
ひたすら丸暗記する勉強法です(^_^;)
記憶力は仕事でも重要か
税理士の例でいうと、上記のように記憶に頼ってつめこんだ知識をベースに仕事をするわけです。
ただ、法律をいくら暗記できていても、顧客の要望に応えられません。
「法人税法22条によると〜」と解説しても意味はないですからね(^_^;)
持っている知識をどう引き出して使うかが重要となります。
PCにたとえると、
・データがいっぱいつまっているけど、起動も処理速度も遅い。しかもときどきフリーズするPC
・データ量はそれほど多くないけど、起動も処理速度も速い。ネットにつながっていて外部からもデータや知識を呼び出せるPC
のどちらを選ぶかということです。
<記憶力>自体も年齢とともに衰えていきます。
私自身、<記憶力>に関してはもうピークをすぎていると自覚していますので、ますます記憶に頼らないようにしているのです。
税法は変わりますし、どんどん増えていきます。
記憶に頼っていると、ついていけません。
(記録力が衰えない方もいらっしゃるのでしょうが)
ITツールに記憶してもらう
<記憶力>に頼らないように、というよりも、あえて<記憶>しないように心がけています。
日々衰えつつある脳みその貴重なリソースを、記憶ではなく、思考や分析に回したいと考えているからです(^_^;)
具体的には次の3つをやっています。
1 メモ
いつでもメモができるように、iPhoneとメモ帳は手放せません。
2 整理
記録したことをすぐに見つけ出せるように、使えるようにEvernoteやその他のファイルで日々整理しています。
アナログでメモしたものも必ずPCに入力し直します。
Evernoteのキャッチフレーズも「すべてを記憶する」ですしね(^^)
外部に記憶したことをうまく引き出せるようにするには、チェックリストやマニュアルも有効です。
3 タスク管理
タスク管理を綿密にやっているのも記憶しないためです。
その日1日にやることくらいしか脳にいれないようにしています。
丸暗記をさせられた受験時代と比べると、仕事ではこういったITツールを使えます。
何歳まで仕事をするのかわかりませんが、脳が衰えてきても、仕事のパフォーマンスは上げていきたいものです(^^)
昨日の夜は、チームの仲間とスイムの練習でした。
アップのあと、100m×5、150m×10。
後ろから追いかけられるプレッシャーもあり、なかなかタフでしたね(^_^;)
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