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税理士業で専用ソフトにお金をかけない理由

by 税理士 井ノ上 陽一

税理士業には、専用ソフト、ときには専用ハードがあります。
私はほぼ使っていません。
その理由、「専用」をおすすめしない理由を書いてみます。

※汎用性のあるプログラミング(RPA) by Nikon Zf+14-24mmF2.8

専用ソフトは高い・使いにくい・カッコ悪い

税理士業で専用ソフトをほぼ使っていません。
なぜなら、なんといっても高いから。
・5年リースで500万円
・初期費用10万円
・月10万円
などなど、とても払えません。
まあ、払えますけど、払いたくないのです。

そういったものにお金を使ってしまうと、その分売上が必要になります。
専用ソフトにお金を使う→売上が必要→仕事が増える→効率が落ちるという悪循環に。
私の売上が少ないのがよくないのでしょうが。

人を雇って拡大すれば、ソフトにお金を使う余力はでてくるでしょう。
売上-人件費等で利益が出ますから。
ひとりでやっていれば、その利益はないので、専用ソフトに投資できないのです。

専用ソフトは、限られた顧客(税理士等)に向けたもの。
やはり高くなります。
汎用性のあるソフトのほうが安いのは世の常。
私はそっちを使っています。

さらに、専用ソフトは使いにくく、カッコ悪いのです。
限られた顧客むけで、効率やかっこよさのプレッシャーは少ないですから。
一方で、「変えられない」「今までのまま」というプレッシャーもあります。

「税理士業を効率化するには、専用ソフトから離れるべし」。
日々の税理士向けメルマガや、開催しているセミナー、書いている本で伝えていることです。

私はこういったソフトを使っているから税理士業を効率化できています。
(仕事量を減らすことも大事です)

 

税理士業で使っているソフト

税理士業で、専用ソフトは、
・会計ソフト
・税務ソフト
・e-Tax、eLTAXなど公的なソフト
などといったものを使っています。

ただ、使いどころは最低限です。
会計ソフトでチェックするよりも、Excelに出してチェックしていますし、税金の計算もExcelでやっています。

専用ソフトで次のようなものは使っていません。
(クラウド給与計算ソフトはお客様に導入することがあります)
・メール、チャット
・仕事管理
・日報
・カレンダー
・請求書発行
・給与計算
・ファイル保存
・PDF管理
・バックアップ
・スキャン
・ビデオ会議システム
・遠隔操作システム
・データベース
・専門書の電子書籍
・議事録作成
・電話関係、文字起こし
・データ変換、入力
・資料作成
・分析
などなど。

こういったものがパッケージになっていることも多いです。
そうすると楽でしょう。
高くても。

1つずつ選んで覚えなくてもいいですし。
ただ、スキルは身につきません。
専用ソフトを使うスキルは身につきますが、その他のソフトでは使えませんから。

効率化、仕事では、スキルを磨きましょう。

効率化とはスキル

効率化でハード、ソフトに頼りすぎるとスキルが磨かれず、お金もかかります。
それでいて効率化はできず、悪循環です。

スキルさえあれば、ソフトを変えることもできますし、専門的な仕事以外でも使えます。
仕事には、専門的な仕事とそうではない汎用的な仕事もあるのです。
メール、ファイル管理、スケジューリング、タスク管理、資料をつくるなど。
こういったものは、汎用的なスキルで効率化しましょう。

「専門」がつくのは知識だけでいいのです。
専門知識×汎用的なスキルで、お金をかけず効率化はできます。
お金をかけなければ、無理に仕事を増やさずに済み、人を増やして利益(さやどり)も済むのです。
もちろん、拡大したいなら別ですが、そうでないなら、こういったエコな道もあります。

私がずっと説いている「ひとり税理士」の道です。
これは、他の仕事でもそうで、ひとりで仕事をしていれば、高い専門ソフトに頼らないようにしましょう。
私が使っているソフトは、他の仕事でも使えるものです。
なんせ、私自身が、税理士業以外の仕事をしていますから。

・メール、チャット→Gmail、Facebookなど
・仕事管理→Excel(マクロ)、Xmind、Notion
・日報→別に誰かに報告するわけでもありませんが、Excel(マクロ)に記録し、日々のブログやメルマガ、YouTubeで
・カレンダー→Googleカレンダー
・請求書発行→Excel(マクロ)
・給与計算→Excel(マクロ)
・ファイル保存→Dropboxを使い、ファイル名の付け方&検索で十分
・PDF管理→汎用性のあるPDF
・バックアップ→Dropbox
・スキャン→スマホで十分。紙をスキャンすること自体無駄
・ビデオ会議システム→Zoom
・遠隔操作システム→Zoom、TeamViewer
・データベース→ネット検索、書籍の速読
・電子書籍→一般のKindleでその都度読む
・議事録作成→議事録はいらず、タスクだけメモすれば十分
・電話関係、文字起こし→不要。電話は使わず。
・データ変換、入力→Excelマクロ、Python、RPA、GASなど
・資料作成→Excel、パワポ等
・分析→Excel
といった感じです。

その他、汎用的なものとしては、
・ChatGPT(無料の範囲)
・Claude
・WordPress&サーバー(年2万円ほど)
・Adobe CC(年8万円)
・OBS Studio
・メルマガ配信サービス(年8万円ほど)
・Visual Studio Code
・Scrivener
といったものを使っています。

AdobeCC(値上げしました)が高いのですが、まあ、それでも「年8万円」ですからね。
専用ソフトは月8万円、10万円も多いですから。

ホームページも「専用」や「特化」に依頼すると高くつきます。
それでいて……。

汎用性があるものは無料のソフトが多いものも魅力です。
ただ、スキルは必要。
そのスキルを磨ければ、一生使えます。

効率化で大事なのは、タイピング、ショートカットキーというスキル。
マウスでペチペチする専用ソフトではなく、タイピング、ショートカットキーで操作できる汎用ソフトを使って、それらのスキルを磨きましょう。
どの業界も専用ソフトには気をつけたいものです。

 



■編集後記
昨日は、朝、プロフィール写真撮影をして、午後からお客様のご自宅へ。
ご夫婦それぞれの確定申告について単発相談、提出までサポートさせていただきました。

1日1新Kindle『1日1新』
PS5 Horizon Zero Dawn Remastered
Kate 撮影用 背景紙 グレー
30th Anniversary Yuki Kajiura LIVE

■娘(7歳)日記→Kindle『娘日記』・ Kindle『娘日記Ⅱ』
朝はプロフィール写真撮影のサポートを。
パパを笑わせ役です。
その後、家族写真を。
いい感じで撮れました。
パパはその後、仕事へ。
娘は友達のうちへ。
スライム(っぽいおもちゃ)も持って。

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