Excelはファイルのつくり方で効率が大幅に変わる。データは1ヶ所に蓄積しましょう。

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Excelで効率の秘訣は、ファイルの作り方にあります。
ファイルの作り方が最初から間違っていると、効率が大幅に下がってしまってしまうのです。
ピボット

 

 

紙の時代の名残

今回の話は、自分で売上データを入力する場合を想定しています。
システムを入れて、売上データが自動的に記録されるのが理想ですが、必ずしもそうはいきません。
(うちもそうです)

売上データをExcelに入力していくケースも多いでしょう。

その場合、次のような事例をよく見かけます。
シートごとに、10月1日のデータ、
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10月2日のデータ・・・・・・と入力し、売上を集計、グラフなどを表示している事例です。
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まあ、これはこれでいいのですが、次のような点で好ましくありません。
・日ごとの売上の集計は出ているが、それをさらに集計して月の売上を出すときに困る
・月ごとの合計、推移を見るときに困る
・前年との比較をするときに困る
・今は商品別に集計しているが、これを担当者別、支店別など、別の集計項目でみたいときに困る
・入力やシートの準備に手間がかかる
・1年で365枚(又は営業日の枚数)のシート又は、複数のファイルにデータが分かれてしまい、一覧性がない
・会計ソフトへの入力の時に、また入力しなければいけない二度手間
などなど、山ほど理由はあります。

1枚ずつ、日報をつける、ノートの1ページごとに記録するといった、従来の紙の時代の名残ともいえるでしょう。

ExcelはExcelの便利な使い方があります。

 

 

インプット(データ)とアウトプットをわけ、データは1ヶ所に

まず、「インプット、つまりデータとアウトプットをわける」ことを意識しましょう。

先ほどの事例で、10月1日のシートだと、インプット(データ)は左側の売上データ、アウトプットは、右側の集計表、グラフです。
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これらを明確にわけることが効率化につながります。
アウトプットを直接作ろうとしてはいけません。
たとえば、売上を電卓で加算して、Excelの表(アウトプット)に入力することは絶対にやってはいけないのです。
電卓のミスの可能性・計算の手間、その後のデータ活用の点で好ましくありません。
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今回の事例は、データを入力し、それを集計しています(SUMIF関数を使用)ので、この点はクリアしています。

もう1つ大事なことは、インプット(データ)を1ヶ所、つまり1つのシートに蓄積することです。
インプットは1つ、アウトプットは複数となり、インプットしたデータから、様々な形でアウトプットして活用します。

(世の中のソフトやシステムはこのようなしくみになっています)

データを1ヶ所に蓄積するメリットは3つあります。

 

1 ピボットテーブルで自由自在に集計できる

次のファイルでは、データは10月1日から3日まで1ヶ所にまとめてあり、それをピボットテーブルで集計しています。
(解説のため、同じシートにピボットテーブルを作っていますが別シートに作ることもできます)
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ピボットテーブルで、確認したい日付を選べば、
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日ごとの集計を表示できます。
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右側の項目をマウスで並べ替えれば、担当者別の表や
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店舗・商品別の表を簡単につくれるのです。
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2 入力の効率が上がる

データを1ヶ所に蓄積しておくと、入力効率も上がります。
Excelには同じ列への入力で予測変換が使えるからです。
たとえば、「の」と入力すれば、「ノートパソコン」が候補で出てきます。
(上のセルと同じものなら、Ctrl+Dが便利です)
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3 データを抽出、検索しやすい

データが1ヶ所にあれば、オートフィルター(Ctrl+Shift+L)で抽出したり、検索(Ctrl+F)したりすることが簡単になります。

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Excelは伊達じゃない

「データを1ヶ所にするなんて、Excelが重くならないの?」と思われる方もいらっしゃるでしょう。
今のPCやExcelのパワーは伊達じゃありません。
ちょっとやそっとのデータ量では重くならないのです。
重くなるのは他の要因があります。
(PCが古すぎることも要因の1つです。3年使っているなら買い替えるべきでしょう)
■関連記事
Excelのファイルサイズが大きくなりすぎた場合の対処方法

1年分どころか2年、3年分のデータを入れておいても大丈夫です。
データを蓄積しておいた方が様々な分析ができます。
オープン以来7年のデータを蓄積し、分析に使っているお客様もいらっしゃいますし、うちのデータも独立以来、すべて蓄積しています。

サンプルデータで100万データ入れてみました。
多少読み込み速度に時間がかかることもありますが、使えなくはないです。
1年間のデータが100万になることはめったにないでしょう。
10万データくらいなら余裕で動きます。

安心してデータを蓄積してみてください。

 

サンプルはこちらです。データを1日ごとに分散する方法と、1枚に蓄積する方法を比較してみてください。

1枚に蓄積したデータは、適当なものを10万データ入れています。

EX-ITサンプル データを1枚のシートに.xlsx

 

ピボットテーブルについて、こちらの記事をいただければ幸いです。
ファイルの作り方とピボットテーブルで、だいたいのことは解決します!

ピボットテーブルを最速で作る方法[執筆]「経理・会計で活用したいExcelのピボットテーブル」

 





【編集後記】
だましだまし使っていたMacBookPro 15インチRetina、やはり完全に故障しつつあるようです。
昨日、Appleストアに持っていくと、修理が必要とのことでした。
いまのところ、電源につないでおけば使える状態です。ただ、デュアルディスプレイができません。。。
(今は13インチAirをメインで使っています)
結構高かったのですが1年3ヶ月ほどメインで使ったのでよしと考えなければいけないですね。。
修理代金が最低4万円なので別のを買います。

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