独立して以来、月1〜2回のペースでセミナーを開催しています。
(2009年以降127回)
これからセミナーをやろうという方に向けて、こういうところを気をつけたらいいかもというポイントをまとめました。
5年で127回、セミナーを開催
独立してから2年間は、年1回しかセミナーを開催していませんでしたが、3年目の2009年以降、これまでの5年間で127回、セミナーを開催してきました。
もっと多くのセミナーをされている方もいらっしゃいますし、決して多くはありません。
同じ内容でやることは少なく、スキル提供系のセミナーなので毎回アップデートしていますので、講演とはまたちょっと違います。
それなりに毎回気をつけていることがありますので、それをまとめてみます。
■セミナーの開催実績は、こちらにまとめてあります。
https://www.ex-it-blog.com/wrinting_seminar/
■年内の今後のセミナーは次のとおりです。
11/30(土)WordPressブログ入門セミナー 残3名
https://www.ex-it-blog.com/wordpressseminar/
12/14(土)
Excel資金繰りセミナー
税理士事務所IT効率化セミナー
※メルマガ「税理士進化論」読者限定のセミナーで、おかげさまで満席です。
今後は一般告知も考えています。
12/22or23
企画中です。
12/28(土)
メルマガ読者限定です。税理士事務所というよりフリーランスとしての私の生き方・働き方に関するセミナーで数字も公表します。
セミナーのスタンス
セミナーを開催するにはそのスタンスを決めておいた方がいいでしょう。
少人数に対して行うか、大人数に対して行うかで、セミナーの内容も変わります。
どちらが好きかという問題もあります。
200人規模で話すセミナーもやったことがありますが、ほとんどは少人数でやっています。
自己啓発系のセミナーや知識を伝えるだけなら、大人数でもかまいませんが、私のセミナーはスキルを伝えるもの、実践してもらうものが多いので、少人数の方が適しているからです。
そもそも今借りているセミナールーム(兼オフィス)は、8名が定員ですからね。
(一度、仲間内でやったときにはヨガマットに座ってもらったこともありますが)
顔の見える範囲でやりたい、一度セミナーに参加してくださった方は覚えておきたいという考えもあります。
8名ならまだ覚えられる範囲ですし、セミナー後のお礼メールも個別に出せます。
セミナーに無理に誘わないというのもスタンスの1つです。
あくまで、自主的に申し込んでいただくようにしています。
逆の立場だと、「セミナーあるんだけど、来ませんか?」と誘われると、結構断りづらいし、気まずい思いをすることがあります。
だからこそ、開催する立場ではやらないようにしているのです。
原則として外部講師はやらない、自分で募集をかけるなど、その他のスタンスもありますが、また別の機会に書きます。
セミナーで話すときに気をつけている11のこと
セミナー本番で気をつけていることは次のとおりです。
1「あがる」「緊張する」を禁句に
「あがる」「人前で緊張する」「どうしよう」と思っていると、いつまでたっても緊張はとけません。
禁句にして、そう思わないようにしましょう。
私も最初のうちは、声がふるえる、緊張するという体の状態はありましたが、気持ち的には緊張していないと思い込んでいました。
そのうち、緊張しないで話せるようになったのです。
2 話し始める前に全体を見渡す
大人数のセミナーでも少人数のセミナーでも、話し始める前に、全体を見渡すということもやっています。
こうすると落ち着くのです。
話しはじめてから、ぱっと顔を上げると、参加者の方の顔が一気に視界に入ってくると、余計にとまどってしまいます。
3 セミナー前に参加者の方と話しておく
参加者の方の緊張を解くために、はじめて会う方にはセミナー前に挨拶するようにしています。
名刺交換という堅苦しいことはせずに、ざっくばらんに話すだけです。
4 「表情と満足度は関係ない」と割り切る
しかめっつらでむっとした表情の方が満足度が低いわけではありません。
めちゃくちゃ評価してくれていることもあります。
(私もけわしい表情をすることが多いので、参加者側のときはそう思われていることも多いかもしれません)
逆に、にこにこ、うなづいてくれていても、実は満足していないこともあります。
表情にあまり左右されないことが重要です。
とはいえ、セミナー中にこにこしてくださる方は助かりますけどね。
5 ホワイトボードで背を向けない
ホワイトボードに書くときに、できるかぎり背を向けないようにしています。
書くことも最低限です。
6 「いくらでもしゃべれること」でセミナーをする
セミナーをやりはじめた当初、時間配分がかなり気になりました。
早く終わりすぎたらどうしよう、時間内に終わらなかったらどうしよう・・・と思っていたのです。
「時間が延びる分にはいいだろう」と思うかもしれませんが、その後の予定がある方もいらっしゃいますので、決してそうではありません。
ちょうどいいくらいに終わるのが理想なのです。
この数年で、時間をきっちり計ったり、リハーサルをしたりせずに、時間ちょうどくらいに終われるようになりました。
時間をきっちり決めすぎると、セミナーの内容が硬直化するのです。
少人数制だと、参加者の属性、スキルの度合い、質問の内容などによって、セミナーの内容は変わります。
「ポジティブな脱線」はあるべきでしょう。
なぜ、時間を気にしないようになったのかを考えると、「いくらでもしゃべれること」でしかセミナーをやっていないという理由があります。
Excelにしろ、会計にしろ、時間管理にしろ、常に意識して取り組んでいることなので、私の血肉になっています。
こういった分野で、かつ絞ってセミナーをやれば、いくらでもしゃべれるのです。
さらには、そのコントロールもききます。
私が外部講師を原則として受けないのもこれが理由です。
時間を気にするよりも、そのコンテンツは自分がいくらでもしゃべれる内容かを吟味してみましょう。
となると、自分が時間を費やしてきた、成功も失敗もひたすら体験してきた内容になるはずです。
7 もれなく、すばやく、不安なく準備する
セミナーでは、資料、プロジェクター、スライド、PC、アダプタなど準備物が多いです。
これらをもれなく、すばやく、不安なく準備しなければいけません。
たとえば、忘れ物が1つあったら、それでペースを崩し、セミナーの質は下がります。
もれなく、すばやく、不安なく準備するのに最適なのはチェックリストです。
USBメモリでファイルを配布するなら、2つ以上準備し、資料は前日に印刷しておきます。
8 デスクトップにファイルを置かない
PCを使うセミナーがほとんどですので、映し出す画面には気を使っています。
集中力が分散するようなものは極力排除しているのです。
参加者側のときは、デスクトップにあるファイルが気になります。
個人情報、会社情報が入ったファイル名が置いてあることも多いですからね。
デスクトップだけではなく、アイコンやタスクバーにも余計なものはいれません。
通常時からそうしておくとセミナーの時に、あわてずそのまま使えます。
9 スライドと配付資料を分ける
スライド(パワーポイントやKeynote)をそのまま印刷して配布することはしていません。
枚数も多くなりますし、セミナー中は前を向いてもらいたいからです。
スライドはスライドの作り方があります。
多くの情報を載せない、テキストだけにしない、文字を小さくしすぎないといった特徴がありますので、配付資料は別に準備した方がいいのです。
書き込む資料や全体像を示したもの、操作方法をまとめたものを、できるだけ1枚だけ配るようにしています。
PCを操作するときに、資料をめくるのはあまり好ましくないからです。
もちろん、スライドは、セミナー後に配布しています。
スライドの作り方はこういった本で勉強しました。
今も日々勉強しています。デザインも重要ですからね。センスはありませんが(^_^;)
ただ、気をつけなければいけないのは、プレゼンとセミナーは違うことです。
商品やサービス提案と、セミナーで知識やスキルを身につけてもらうのとでは、目的も見せ方も変わります。
本を参考にする際は注意しなければいけません。
私も当初間違っていました。
また、派手なアニメーションはいりません。
文字がぐるぐる回るのと、理解度はさほど関係がないからです。
アニメーションを3秒見せるのも意味がないので、私はアニメーションを使うときも、すべて0.5秒に設定しています。
3つの項目を1つずつ解説する際には、スライドをわけるか、1つずつ表示させます。
スライドにロゴや会社名の表示もやりません。スペースがもったいないですし、別にロゴや会社のアピールでセミナーをやっているわけではありません。
理想は、ポインターで指し示さなくていいスライドです。
ドン!と1項目だけ表示すれば、それについて話していることはわかりますからね。
10 カンペなし
カンペ、カンニングペーパーは最初から使っていません。
どうしても下を向いてしまうからです。
スライドを使わないセミナーの場合は、マインドマップを準備しますが、スライドを使う場合は完全にカンペなしでやります。
話す内容はスライドにキーワードでちりばめているからです。
この場合もスライドを見過ぎないように注意しなければいけませんけどね。
カンペを使うとしても、文章で準備するのはさけましょう。
読んでしまうからです。
私は最初のうちからカンペは使いませんでした。
「慣れてから」「最初のうちだけ」というのは、あらゆることでしない主義です。
11 セミナー中のメモ
セミナー中はPCの横にメモとペンを置いています。
参加者の方に自己紹介をしていただいた内容、セミナー中に気づいたことをメモします。
「これも入れた方がよかった」「これはいらなかった」「セミナー後にフォローしよう」といったことのメモです。
このメモを元に、セミナー翌日に復習をしています。
これをやらないと、次に同じセミナーをやったときに、「あ、これ変えてなかった」といったことが起こります。
すぐやらないと忘れるのは、参加者だけでなく、開催者も同じなのです。
12 口癖をなくす
自分が参加者の時に、話す人の口癖は気になります。
「え〜」「えっと」など、その分だけ時間も使うのでやめた方がいいでしょう。
「セミナーをはじめたいと思います」の「〜たいと思います」も使わないようにしています。
自分が聞くと違和感あるからです。
実はそれでも今、別の口癖があるので矯正しています(^_^;)
13 おじぎをきちんと
これは、話し方センターで学んだことです。
人前で話しはじめるとき、話し終わるときは、きちんとおじぎをします。
ちょうどいい角度で、ゆっくりとです。
ゆっくりやることで落ち着くという効果もあります。
・・・と書いていて最近このおじぎがなあなあになっている気がしてきました。
再度意識します!
14 自己紹介をしない
セミナー開始時の自己紹介に時間をかけすぎないようにしています。
ここで5分使うと、もったいないです。
自分が何者かというのは重要かもしれませんが、聞く側だと長く退屈に感じます。
特に履歴書のような自己紹介はいらないでしょう。
私は自主開催のセミナーでは自己紹介はしません。挨拶のみです。
ブログとメルマガでしか募集をしていないので、それらを読んでよく知ってくれている方しかいらっしゃないからです。
隅々まで読んでいただいた、ホント、びっくりすることもあります。
ありがたいことです。
仮にあまり知られていない場合でも、ネット上にブログやHPなどで情報を出していますので、セミナー後にでも興味をもっていただければ、いくらでも調べられます。
むしろ、セミナー後に興味を持っていただけるようなセミナーをやるべきでしょう。
15 セミナー参加時に感じたことを大事に
私はこの数年で127回セミナーを開催していますが、それと同じくらい(やや少ないかも)セミナーにも出ています。
いいことも悪いことも、そのときに感じたことをメモし、自分のセミナーに取り入れているのです。
読む側と書く側を経験するのと同様に、セミナー参加側と開催側を経験すると、2倍どころか3倍以上の効果があり、楽しめます。
ぜひ話す側も経験していただきたいです。
昨日は甥っ子の誕生会へ。
8歳、5歳、1歳半と3人いるうちの5歳の子です。
プレゼントをAmazonから自宅に届けてもらったら、めちゃくちゃでかく(^_^;)
ふとんを買ったときの袋に無理矢理入れて運びました。。。
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