2013年も終わり、フリーランス(個人事業主)の方で、「そろそろ法人にしようかな?」と思っている方もいらっしゃるでしょう。
法人化にむけておさえておくべきポイントをまとめてみました。
売上が1,000万円を超えているか
今、個人事業主の方が法人にすべきかどうかの1つの基準は、2013年(去年)の売上高が1,000万円を超えているかどうかです。
2013年が1,000万円を超える売上であれば、翌々年の2015年から消費税を支払わなければいけません。
2015年の消費税率は8%、10月からは10%になる予定です。
消費税が10%なら、ざっくり計算すると、
2015年の利益に[給料、保険料の金額(消費税がかからない)]を足した金額の10%
の消費税を支払うことになります。
たとえば、利益が300万円で、給料を200万円払っていれば、(300万円+200万円)×10%=50万円の消費税を払うのです。
(簡易的な方法で計算することもできます)
法人化して、次の要件を満たせば、2年間さらに消費税が免除されます。
・(1期目・2期目)設立時及び期がスタートしたときの資本金が1,000万円未満
・(2期目以降)前期の1月〜6月の売上高が1,000万円以下又は給与支払額が1,000万円以下
くわしくはこちらの記事を参考にしてください。
消費税が8%になっても、合法的に納めなくてもいい条件(個人事業主・法人両対応) | EX-IT
いつ法人化するか
上記の場合、いつ法人化するかを考えなければいけません。
2013年の売上高が1,000万円を超えた場合、2015年から消費税を支払うことになりますから、2,014年中に法人化すれば大丈夫です。
もし2012年の売上高が1,000万円を超えていれば、今年(2014年)から消費税は発生しているので、できるだけ早い時期に法人化した方がいいでしょう。
法人化すると決めたら気をつけるべき7つのチェックポイント
法人化するときには、次のような点をチェックしましょう。
登記だけを司法書士、行政書士に頼む場合、このようなアドバイスがない点があります。
知識を身につけて、自分のことは自分で守るべきです。
1 年間7万円の維持費がかかる
個人の場合、利益が出なければ事業に対して税金はかかりませんでした。
法人の場合、どんなにマイナスでもお金がなくても年間7万円の税金が最低でもかかります。
(資本金1,000万円以下、従業員50人以下の場合)
東京23区だと、東京都に7万円、千葉県船橋市だと千葉県に2万円、船橋市に5万円かかります。
(地域によってこの金額は異なり、合計7万1,000円、8万8,000円というところもあります)
これを頭に入れておきましょう。
2 決算月をいつにするか
個人のときは12月が決算で1〜12月が1つの区切りでしたが、法人になると自由に選べます。
3月の法人は全体の約20%、次に多いのが12月です。
これを決めなければいけません。
○消費税免税期間を考慮
前述した消費税の免税期間は、2年ではなく、2期です。
最初の期が1ヶ月だと1年1ヶ月、12ヶ月だと、2年が免税期間となります。
できるだけ長くとった方が好ましいのです。
○決算対策のしやすさを考慮
売上が月によって変動する場合、売上が少ない月を決算月にしましょう。
たとえば12月に売上がドンと上がる場合、12月を決算月にすると、利益が予測できず決算対策・節税がやりにくくなります。
3 資本金をいくらにするか
資本金とは、「会社を設立するときに自分でこれくらいのお金を準備しました」と示すものです。
(その後増やしたり減らしたりすることもあります)
資本金=お金ではありません。
会社設立には資本金が1円でも大丈夫ですが、のちのち増やすときには手間とコストがかかります。
最初の1年で必要なくらいの資本金にしておいた方が無難です。
うちの会社は100万円にしています。
迷ったら100万円にしておきましょう。
なお、設立時の資本金が1,000万円以上だと、第1期目から消費税を支払わなければいけません。
必要性がなければ1,000万円未満にしましょう。
また、特段の理由がなければ、資本金は社長1人で出しておくべきです。
資本金は、会社の株であり権利であり、値段をつけにくい=売りにくいものですので、安易に他人を介在させてはいけません。
・「かぶ」とは違う中小企業の「株」の問題点 | EX-IT
4 株式会社か合同会社か
一般的な選択肢として、株式会社と合同会社があります。
取り扱いはほぼ変わりません。
合同会社は、名称の説明コスト(説明が必要。めんどくさい)がかかりますけどね。
「合同」という名称ですが、社長1人でも作れます。
こちらだと設立費用は10万円。
株式会社だと25万円〜30万円です。
安いところは、その後に税理士の顧問契約が必須だったりします。
(合わなかったらどうするんだろ?と思いますが(^^;) お互い)
うちの会社は最初に合同会社で設立し、その後株式会社に変更しました。
変更手数料は、費用は9万円+司法書士報酬くらいです。
その他、移転する際に法人は最低3万円ほどのコストがかかります。
こういったサービスもおすすめです。
5 手続が必要
必須である登記の手続き、税務署等への届け出が必要です。
税務署への届け出は、青色申告承認だけには気をつけてください。
こちらの記事を参考に。
フリーランス(個人事業主)が法人化(法人成り)した場合にやるべきこと | EX-IT
6 税理士コストを把握しておく
個人事業主に比べて法人の決算・税務申告は手間や節税の自由度もかわってきますので、税理士コストは増えます。
うちの場合、今は個人事業主の顧問契約は受け付けていませんが、受けていた頃は年間20万から30万円違っていました。
決算・税務申告は、自力でできないこともありませんので、勉強する価値はあります。
その場合も最初はレクチャーを受けましょう。
そのレクチャーは受け付けています。
7 自分への給料をいくらにするか
「自分への給料」というと変な感じがしますが、法人から個人(社長自身)に給料を払うことができます。
これが法人にするメリットの1つです。
法人の利益ー給料=最終的な利益ですので、税金を減らせるのです。
また、給料は、給与所得控除と言われる経費が認められていますので、二重においしくなります。
図にしてみました。2回経費を引けてお得な感じがしませんか?
(最近はこの制度に規制が入り、若干お得感が減っています)
さらに、この法人の世界と個人の世界を利用しての節税策もあります。
法律上、法人と個人は別物と考えるのです。
まとめ
法人化には、メリット、デメリットがありますので、複数の情報源を集め、決断しましょう。
自分の身を守るには自分で知識をつけることが欠かせません。
泣きそうだったパーソナルストレッチレッスンの翌日、昨日ちょっとだけ走ってみると、かなり調子がいいです。
やはり柔軟性大事ですね。
こんな本を読んで、次のレースに備えています(^_^)
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