確定申告をするには、どんな選択肢があるのでしょうか?
提出方法をメリット・デメリットともに挙げてみました。
1 ネットで提出する方法
確定申告書を自宅にいながらネットで提出することもでき、ネットで提出することをe-Taxといいます。
設定や準備は大変ですが、一度やってしまえば、その後は楽に申告できるのでおすすめです。
※Macについてはこちらに書いてあります。
①電子証明書の取得
電子証明書でもっとも身近なのは住民基本台帳カードです。
住民票がある場所の役所で作ることができます。
取得費用は、地域にもよりますが、1,000円程度です。
追記:2017/03/08
住基カードの取得は新規にはできません。今ならマイナンバーカードです。
無料でとれますが、1ヶ月ほどかかります。
②カードリーダーの購入
電子証明書(住基カード)を読み取るカードリーダーが必要です。
2,000円弱します。
③PCの設定(カードリーダー)
カードリーダー用のソフト(ドライバー)をインストールします。
各メーカーにより異なるので、それぞれのHPや説明書を参照してください。
Macでやるならば、Mac対応のリーダーが必要であり、Macの設定変更もしなければいけません。
⑥PCの設定(e-Tax用)
こちらのページを利用すると一括で設定できて楽です。
http://www.nta.go.jp/tetsuzuki/shinkoku/shotoku/tokushu/jyunbi.htm
⑦IDの取得
利用者識別番号というIDを取得します。これは確定申告作成サイトからできるもので、最初だけで大丈夫です。
IDとパスワードを使って、以降はログインすることになります。
https://www.keisan.nta.go.jp/h25/ta_top.htm
かんたんでミスが減る!自宅にいながら確定申告書サイトで確定申告する方法とポイント | EX-IT
⑧ネットで提出
ネットで提出するには次の3つの方法があります。
1 国税庁のサイト(確定申告書等作成コーナー)で、入力してネット提出
2 会計ソフトで確定申告書を作成しe-Tax用データを書き出す。そのデータをe-Taxソフト又はe-Taxソフト(Web版)で読み込みネット提出。
3 e-Taxソフトに入力してネット提出
このうち、3は問題外です。
入力しにくいですし、チェック機能もほとんどありません。
1か2の方法でやってみましょう。
なお、どの方法もMacの最新OSには対応してません。設定変更が必要です。
(2016年当時ならEl Capitan。OS10.11)
こちらの記事も参考に
2 郵送で提出する方法
郵送するには、次の点に気をつけてください。
・返信用封筒、切手を入れる
・控を入れる(受領印を押して返送されます。受領印がないものは正式な控として使えません)
・郵便(一般、簡易書留、特定記録)で出す。→宅急便、メール便、ゆうパック、レターパックは一般的に不可といわれています。
※郵便でだした場合、消印日付が提出日となります。
郵便事故の可能性もあるので、ぎりぎりにならないようにしましょう。
郵送で提出する場合には、次の6つの方法があります。
(1)確定申告書等作成コーナー(国税庁のサイト)で作成して郵送
意外と知られていないことなのですが、前述したサイトで作成する=ネットで提出というわけではありません。
サイトで作成→印刷して郵送ということもできるのです。
サイトで作れば、計算ミスも起きませんし、間違いをある程度チェックしてくれます。
専用の税務ソフトと比べても、ひけをとらず、私も使っているくらいです。
もちろん無料で使えます。
上記1の①〜④、⑥の設定は必要ありません。
(2)国税庁サイトからPDFをダウンロードして手書き
こちらからPDFをダウンロードすることができますので、印刷して手書きできます。
https://www.nta.go.jp/tetsuzuki/shinkoku/shotoku/yoshiki01/shinkokusho/02.htm
(3)弥生会計などのソフトを使う
弥生会計などの会計ソフトには、確定申告ができるのものもあります。
事業をやっている方は、使ってみましょう。
ただし、確定申告書データをe-Taxソフトに取り込まなければいけません。
「やよいの青色申告」は、個人専用です。
「やよいの青色申告」を検討中で、近いうちに法人化する予定のある方はこちらの「弥生会計」を買っておきましょう。
事業をやっている方は、これらのソフトを使うと、確定申告書まで作れます。
ただし、e-Taxをやるには、上記1のソフトを使わざるをえません。
郵送なら、できます。
確定申告の流れとして、
・会計(決算書を作る)
↓
・税金(確定申告書を作る)
という2段階があり、弥生会計、やよいの青色申告は両方ともできるのです。
オンライン版の弥生の青色申告オンラインもあります。
freee、MFを使っても同様のことができます。
freeeではWindows版アプリを使って直接送信も可能です。
(4)税務署から送られてきた用紙を使う
前年に紙で提出した方は用紙が送られてくるはずです。
注意しなければいけないのは、はじめて確定申告をする方。
税務署は、あくまで前年の提出実績でしか確定申告の必要性を判別できません。
「用紙が送られてこないから、いいや」と申告していないと、ペナルティを受ける可能性もあります。
前提条件として、自分で計算し、申告し、納税するという制度なのです。
(5)税務署で用紙をもらう
税務署に用紙があるので、それを取りに行けば用紙をもらうことができますが、
PDFでダウンロードした方が楽です。
(6)Excelで作る
Excelで確定申告書を同じように作って、印刷して郵送することも可能です。
技術的にはそれほど難しくないのですが、私はやっていません。
なぜならネット提出ができないからです。
Excelの方が、効率的にできるのですが、郵送提出の手間の方がかかる(&嫌い)なので、あきらめています(^^;)
3 税務署に持って行く
税務署に直接持って行く方法です。
担当エリアの税務署はこちらで調べてください。
http://www.nta.go.jp/soshiki/kokuzeikyoku/chizu/chizu.htm
注意点は、「受け取ってもらったからOK」というわけではないことです。
これは郵送やe-Taxでも同じことがいえます。
さらりと目を通すことはありますが、税務署では、基本的に出されたものはいったん受け付けます。
その後でチェックして、5月〜夏くらいに連絡が来るのです。
受付と同時に還付の処理もします。
還付金が戻ってきた=申告書が正しかった・認められたというわけではありません。
また、税務署やその他の場所(公民館、ホールなど)で、確定申告相談会が開催されています。
(事業の場合は青色申告会でもやっています)
この相談会も注意が必要です。
延々待たされることも多いですし、基本土日や夜はやっていません。
担当は、税務署職員の他、税理士もいます。
小さい声でいいますが、平均年齢60歳超、いろんな税理士がいるのです(^^;)
普段は実務をやっていない方、判断が必要以上に厳しい方にあたる可能性もあります。
私が担当していたときに、隣の担当税理士は、どなるは、嘘いうは、回転遅いは・・で大変でした。
さらに、受付と同様に、相談会でOKだからといって申告が認められるわけではないのです。
ある程度チェックはしてくれますが、短い時間で大量の処理をすることもあるので限界もあるでしょう。
この点に注意しましょう。
まとめ
自分で確定申告を作ることは非常にいい勉強になります。サイトやソフトを使えばある程度のミスはチェックしてくれますので、ぜひ挑戦してみてください。
今後も確定申告の可能性がある方は、ぜひ1のネット提出に挑戦していただければと思います。
確定申告後はこういったこともやってみましょう。
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