ひとり社長のExcel給与計算。源泉所得税はVLOOKUP関数で計算

2014年6月19日

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ひとり社長が自分の給与計算をExcelでやる場合について、解説します。
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1 給与計算の基礎
2 役員報酬に関するルール
3 所得税の計算はVLOOKUP関数でやる

給与計算の基礎

給与計算は、基本的に、次のような数式でやります。

役員報酬（自分への給与）＋通勤手当ー社会保険料（健康保険・年金）ー所得税ー住民税（会社で預かる場合）

それぞれ次のように金額を計算します。
・社会保険料（健康保険料、介護保険料、厚生年金保険料）→役員報酬と通勤手当の合計額で計算
・雇用保険料→社長の場合は、なし
・所得税→役員報酬から社会保険料を引いた金額で計算、扶養親族の人数によって金額が変わる
・住民税→前年の役員報酬などから計算

詳しくは、こちらの記事を参考にしてください。
社長・フリーランスのための給料計算のしくみ | EX-IT

役員報酬に関するルール

法律では、役員報酬に関して次のようなルールがあります。
1　事業年度が開始して3ヶ月以内に役員報酬を決定（起業した場合も同様です）
2　同じ事業年度では、1の場合を除いて、役員報酬を増やせない（増やすとその分税金の対象になる）
3　特別な事情（業績悪化など）がない限り、役員報酬を減らせない
4　役員へボーナスを払うと原則として、経費にならない
5　役員報酬を払えないときは、後日払ってもよい

所得税の計算はVLOOKUP関数でやる

では、Excelで給与計算をやる方法をみていきます。

1　所得税の表を準備

国税庁のHPから所得税の表をダウンロードします。
平成25年版
http://www.nta.go.jp/shiraberu/ippanjoho/pamph/gensen/zeigakuhyo2013/01.htm

追記：平成28年版
所得

2　ファイルを準備し、金額を入力

次のように金額、数式を入れていきます。

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役員報酬：入力
通勤手当：入力
総支給額：役員報酬＋通勤手当
健康保険、厚生年金：入力
社会保険料合計：健康保険＋厚生年金＋雇用保険
課税対象額（所得税の課税の対象となる金額）：役員報酬ー社会保険料合計
所得税：VLOOKUP関数で計算（後述）
住民税：入力
控除計：社会保険料合計＋所得税＋住民税
差引支給：総支給額ー控除計

扶養（16歳以上の扶養親族）：入力（所得税の計算に使用）

所得税については、同じファイルの別シートに表を準備してから、VLOOKUP関数を入力します。
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そもそも、所得税は、役員報酬ー社会保険料で計算した金額と、扶養親族の数で計算します。
たとえば、役員報酬ー社会保険料が96,000円で扶養親族が0の場合、所得税は540円です。
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事例の場合は、役員報酬ー社会保険料合計の金額が259,365円で、扶養親族が0なので、所得税は6,850円になります。
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これをExcelのVLOOKUP関数で計算してみましょう。
VLOOKUP関数は、特定の値を探してきて、表示する関数です。
この場合、課税対象額（B9)が探す対象ですので、B9を指定してください。
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次に、検索する範囲と、表示する値の範囲を選択します。
このとき、範囲の一番左に検索する値（B9）が来るようにしなければいけません。
この場合は、B9の課税対象額をB列から探し、その値があった場合、C列、D列・・・にある金額を表示します。
（事例ではぴったりの値がありませんので、検索値B9に近いものを探します）
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次に、範囲のうち、どの位置の値を表示させるかを指定しなければいけません。
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扶養親族の数が0なら、D列の6,850を表示するので、「3」（3+0）と指定し、扶養親族の数が1なら、E列の5,240を表示するので、「4」（3+1）と指定します。
つまり、「3＋扶養親族の数（セルB14）」の位置の値を指定すればいいのです。
Excelは、このような法則性を見つけると楽に処理できます。
（法則が成り立つように、規則正しいデータを作るべきです）