「接客はしない お客様はいない」。美容室ブロッコリーに学ぶ[親しみと技術のバランス]

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「接客はしない お客様はいない」というコンセプトの美容院(美容室)に最近はまっています。
フリーランスとして、自分の働き方、生き方についても考えさせてくれる美容院です。
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「お客様はいない」ブロッコリーBroccoliとの出会い

そもそも、その美容院と出会ったのは、今年の3月、代官山や恵比寿付近を走っていたときのことです。
この看板を見かけました。

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「ん?なんだ?? 接客はしない・お客様はいない」って・・。
と非常に気になったのです。

過剰な接客をしないという意味にとらえていましたが、ネットで調べてみると、さらにその上をいくコンセプトでした。

美容院の名は、Broccoli Playhair(ブロッコリー・プレイヘア)。

さらに、友人経由で、ブロッコリーの記事を見つけて感銘を受け、「次に髪を切るときはブロッコリー!」と決めたのでした。

オーナーの藤川英樹さん(HDKさん)は、はさみ1つで世界1周したという面白すぎる方です。
ブログのトップページの写真も圧巻・・。これは一度会ってみたいと思わせてくれます。
EX IT SS

いざ行ってみると、入り口でびっくり。
ハンモックと大量の漫画。
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しかも、漫画のセレクトがイケています。
ドラゴンボール、スラムダンクはもちろん、キングダム、MONSTERまで。
これだけで好きになりそうです。

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カウンター付近はこんな感じ。
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右を向けば室内が見えます。
美容院の中とは思えません。
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そしてHDKさんの愛犬かつ看板犬のからあげとちょんまげ。
左がからあげ、右が最近来た4ヶ月のちょんまげ。
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切った後にみんなで記念撮影するのが通例です。
(この写真、本人はきちんと笑えてませんが・・)
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先日の富士登山も、ブロッコリーがらみでした。
こういう企画があるのも、おもしろいところです。
【関連記事】世界一周チョキチョキ旅日記 続〜Broccoli(ブロッコリー)playhair 〜: 俺たちの富士登山2015
リンク

「接客はしない お客様はいない」というコンセプト通り、ここではお客様扱いはされません。

・いらっしゃいませではなく、「こんにちは」や「ひさしぶり!」
・ホットペッパーにものせてなく、クーポンも割引券もないけど、自然に人が集まってくる
・顧客カードもなく、スタンプカードもないけど、きちんと覚えてくれていて、名前で呼んでくれる
・カットの担当者だけでなく、みんなと会話できる
・おしゃれだけど無機質な美容院ではなく、見ているだけで楽しいお店。友達の家のような感覚。

「接客をしない」とは、気をつかわないわけではなく、友達が家に遊びにきたときのようなおもてなしをするという意味です。
何が飲みたい?、スリッパいる?ときいたり、自分のおすすめの本をすすめたり、会ってない間にあったことを話し合ったり。

「お客様」と考えることで、失うものは多いです。
本当のニーズをききだせなかったり、ビジネスライクになりサービスが均一化したり、「お客様」を集めるために無理な集客をしなければいけなかったり、値下げをしなければいけなかったり。
結果的に、サービスを提供する側も、提供を受ける側も楽しくありません。

親しみと技術の間に

とはいえ、仕事は、親しみだけでは成り立たないのも事実です。
いくらいい人で仲が良くても、サービスが適当であればお願いできません。

プロとしてサービスを提供する以上、技術は欠かせないものです。

HDKさんもこう書いていました。

■美容師の仕事の本質とは何か。絶対カットが上手くなる方法。
http://hdkhdkhdk0915.blogspot.jp/2015/08/blog-post_93.html

要はその人の事をいっぱい知って、

その人のライフスタイル、人生に合った髪を作ってあげるんよ。

ほな自然と

その人の人生が豊かになるお手伝いできたり、

ほんまにその人の人生に似合った髪型が提供できると思うねん。

大袈裟やろ?

ええねん。

自分の美容師って仕事が人の人生に響かへんのも嫌やしな。

せっかく人生捧げてこの職業選んでんねんから

この子の人生変えたんねん。

豊かになる手伝いしたんねん。

って思って髪切っててもええと思う。

確かにカットの技術だけを上げていこうとすると、限界があると思います。
どれだけその人のことを思うかが大事なのではないでしょうか。

「その人の人生を変える」「なんらかのいい影響があれば」と思って接しないと、いいサービスはできませんし、技術ものびません。
(私はそうです)

「○○さんのために」「この人のために」と考えると、勉強もしますし、新しいスキルも身につけますし、アイデアも出てきます。
だからこそ、誰と仕事するか・どんな仕事をするかの両面が必要です。
結果的にそれは、「仕事を選ぶ」ということにもなります。

お金を稼ぐだけなら、誰と仕事をしても問題ないのですが、腕を上げる・技術を身につけるなら、誰と仕事をするかが大事です。

「接客はしない お客様はいない」のメリット

独立当初、「どのくらい仲良くなるか」と悩んでいた時期がありました。
・親しくなりすぎると、よくない
・ある程度距離があった方がいいのでは
・仕事をきっちりこなすことだけでいいのでは
と思っていましたが、今は、とことん自然に仲良くなればいいというスタンスです。

仲がいい友人からの頼みなら、「しかたないなぁ・・」「○○がいうならやるよ」と体が動きますし、心も動きます。
税務顧問、コンサルティング、セミナーなどといった仕事で、便宜上「お客様」という言葉を使ってはいますが、ある意味そうは思っていません。
ブロッコリーに出会ってからますますそう考えるようになりました。

さらには、ブログや出版という仕事でのお客様である「読者」という言葉もちょっと違う気がしていて、以前から「読者」とかちかちに考えず、「これを伝えたい」「これが役に立つかな〜」「こんなんどう?」と自然に発していくようにしています。

こちらが「お客様」と考えなければ、「お客様はいない」というスタンスでいれば、
・自分を思いっきり出せる
・無理しなくていい
・あほな話もできる
・かっこつけなくていい
・威厳を示さなくていい
・上から目線にならなくていい
などと、メリットは多いです。

こちらがそのスタンスだと、同じように接してもらえます。
(そのスタンスを積極的に出していくのがブログやメルマガだったりします)

仕事上、
「すいません、こんなことまで話しちゃって」
「仕事と関係ないのに・・すいません」
といわれるのが私は好きです。

メールでも、「お世話になっております」と軽く使わないようにしています。
お世話になっているのは真実なのですが、どこか冷たいので。

人と人との関係に、上下はないと思っています。
お金を払うから偉い、お金をもらうから下手にというのはおかしく、お互いが歩みより尊重でき、一緒に時間を過ごせる関係が理想です。
腕を上げ技術を身につけ、さらにこういった関係があるからこそ、価値やサービスが提供でき、その価値やサービスは、他者との違いになりえます。

もちろん、こういったスタンスは嫌われる可能性もありますが、個性を出す以上、しかたありません。
もっとあっさりとした関係を求められたり、もっと安くて手軽なものを求められたりしがちですが、自分が提供できないものは切り捨てるしかないでしょう。
きちんと嫌われないと、きちんと好かれないのです。

好きでもなく嫌いでもなく、毒にも薬にもならないというのでは、埋もれてしまいますし、価格競争に巻き込まれますし、集客をしなければいけません。

小規模ビジネスをしている方なら、「接客はしない お客様はいない」コンセプトを一度のぞいてみる価値はあります。
■世界一周チョキチョキ旅日記 続〜Broccoli(ブロッコリー)playhair 〜
http://hdkhdkhdk0915.blogspot.jp/

 





【編集後記】

昨日は、ランチームAdmiralのメンバーでリレーマラソンに参加。
会場の日産スタジアムまでトライアスロンバイクで行こうとしたら、電動ギアがまさかの電池切れ・・。
ギアを固定してなんとかたどりつきました(帰りは電車で)。

リレーマラソンには、2チーム(4名、5名)で参加。
1.6kmのコースを3時間、チームで走るイベントです。
暑かったけど、佐渡トライアスロンの疲れも吹き飛ぶ、楽しい1日でした。

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16時までのイベントで、16時1分に現地できっちりiPhone6sも予約。

【昨日の1日1新】
※詳細は→「1日1新」

日産スタジアム
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