「出版しませんか?」という連絡が来るとうれしいものです。
ただ、出版ならではの注意点もあります。
チェックポイントをまとめてみました。
※自宅にて iPhone 7 Plus
出版にはいろんな条件がある
これまで9冊(新版含む)の本を出しました。
出版社でいうと、4社です。
今書いている本では、また別のところをお付き合いさせていただいているところもあります。
出版というと、どこでも条件が同じわけではなく、出版社によって様々です。
印税を受け取ると思いきや、こちらがお金を払う、いわゆる自費出版もあり、お金だけだして著者として名前が載るというものもあります。
出版だからなんでもOKというわけではなく、他の仕事と同様に、条件を吟味する必要があるのです。
出版は人対人
出版、本を書く仕事は、人と話さず黙々と書けるというわけではありません。
むしろ、人対人の仕事です。
編集者の方と対話しながらすすめていく仕事であり、どんな方と仕事をするかで、本の出来もかわり、自分の力の伸びもかわります。
仕事は、自己を成長させるもの。
本を書く仕事も自己を成長させてくれるものです。
この「人」もチェックポイントに入ってきます。
「出版しませんか?」のチェックポイント
「出版しませんか?」がきたときに、次のような点をチェックしてみましょう。
1 自費出版か商業出版か
お金を受け取って書くか、お金を支払って書くか。
お金の問題だけのようですが、まったく違います。
この先も、書く仕事をしていくなら、お金を受け取って書くことだけを考えましょう。
もちろんお金があるなら宣伝として自費出版をやる考え方もあります。
ただ、お金をそこに使うことによって自費出版というビジネスが今後も増えていくことを考えなければいけません。
意図しない方向性へお金を使わないようにしましょう。
私はお金がありあまっても、そこにお金を使いません。
自費出版、ましてや共同出版(お金で名前を出す)は望まない方向性だからです。
自費出版をやらないなら問い合わせフォームに明記しておきましょう。
そうすれば依頼はきませんし、変に悩まなくてすみます。
依頼がきたときに「これは自費?」と考えなくてもいいのは大きいです。
(出版社にはたいてい自費部門があります)
2 企画が通った前か後か
「出版しませんか?」の時点では、出版が決まっているときとそうでないときがあります。
編集者さんが著者とテーマを見つけ企画をたてる
↓
社内で会議(編集会議、営業会議
↓
決定
というパターンだと、出版が決まる前に連絡が来るのです。
このパターンで、会議でダメだったケースもあります。
「出版しませんか?」の後、打ち合わせして、会議に上げて、「企画が通りました!」という連絡をいただくまでドキドキです。
「こういう企画どうですかね?」と相談ベースで依頼いただく場合もあります。
その結果、「うーん、書けそうにないです」と苦渋の決断をしたこともありました。
出版がすでに決まっているパターンは、シリーズものだったり、企画が先に決まって著者を探すものだったりするものです。
3 どの出版社か
本を読む側のときは、出版社をそれほど気にしないかもしれません。
書くときは気にしましょう。
その出版社が得意とする分野、スタンス、そして条件が異なるからです。
どの出版社がいいかわからないかもしれません。
そんなときは、Amazonで、出版社名を検索し、知っている本、読んでいる本があるかでも判断がつきます。
4 自分だから依頼されているか
電話、問い合わせフォーム、メールで依頼を受けたとき、その最初のメッセージで、わかることもあります。
・自分だから依頼が来たのか
が大事です。
そのメッセージの宛名を変えたら、他の人にも当てはまるというのでは、本を出しても勝ち目はないでしょう。
むしろ、特有のメッセージをいただけるような発信が必須ですし、出版につながります。
ただ、待っているだけでは出版は実現しません。
5 自分が書けるか
そして、自分が書けるかどうかが大事です。
十分に書けないとき、書きたくないときは、辞退するか「こういうものだったら書ける」というべきでしょう。
自分に書けないものの依頼が来ないように、発信するのは大前提です。
6 編集者がどんな人か
依頼があったあと、編集者の方と会うことになります。
ここで出版の話をすすめるかどうかが決まるので重要です。
・出版の意図
・編集者さんの人柄
・出版社の考え方
などを読み取りましょう。
と書いていますが、私のように発信していれば、ブレはありません。
一度だけ、出版意図があわずお断りがありますが、それ以外は断ったことはないです。
逆に、打ち合わせして、「よろしくお願いします!」となってから、その後、連絡が来なかったことは2回あります。。。
いまだに謎ですが。
途中でなくなったことも2回あります。
出版の仕事が口約束で進むこともあり、契約書もないことがありますし、本を書き終わってから契約することも。
書面で交わすことを求めるのもありでしょう。
7 他にない本か
他にない本かどうかも確認しましょう。
ただ、難しいのは、似た本がまったくないのも受け入れられない点です。
似たような本が売れていて、その本とは視点が違ってありそうでなかったような本
という絶妙なバランスが求められます。
たとえば、最初の本、そのまま使える 経理&会計のためのExcel入門は、
・経理本は根強く売れている
・Excel本も根強く売れている
・経理×Excel本もある。ただ、その本はテンプレートに入力する内容なので、違いを出せる
といった経緯で、書きました。
この「他にない本か」は自分で判断できるようにしておくべきです。
出版社任せにせずに自分が「こういう本なら市場にない」「この本はなかなかいい」「自分ならこういった本は書かない」といった体験を積んでおきましょう。
それが本を書くときに役立ちます。
自分が出そうと思っている分野の本、情報はねこそぎ集め、来る日に供えておきましょう。
8 売れそうか
「本が」売れそうか。
という視点も大事です。
「自分が」売れそうか
ではありません。
1冊出して終わりならいいのかもしれませんが、書く仕事をやっていくなら、本が売れる、つまり実績が必要です。
本が売れる必要があるのです。
自分が売れると考えると、宣伝文句が多くなったり、120%出すこともできません。
本単体で売れることを考えて書いたほうが、売れます。
そして、そのほうが仕事につながるものです。
結果的につながればいいと考える程度で、まずは書くこと、出し切ることに集中しましょう。
9 印税条件はどういったものか
最後に印税条件。
印税は、
1 本の価格×部数×印税率
2 支払時期
3 支払条件
で決まります。
それぞれ次のような点を確認しましょう。
・本の価格
→税込を基準にするか、税抜を基準にするか。1,500円×5000部×10%と、1,620円×5000部×10%では大きく異なります。
ただ、1,500円×5000部×10%でも、最終的に消費税をかけて計算する場合もあるのでややこしいです(最近ありました)
・部数
→発行した部数でカウントする場合と売れた部数でカウントする場合はあります。3万部!といっても売れた部数だと1万部くらいの場合もあるわけです。
そして、その売れた部数はこちらとしてはわかりません。。
・印税率
10%のところもあれば、9、8、7、6%というところもあります。(5%以下は聞いたことがありません)
実質印税率に気をつけましょう。
実質印税率とは、買取の条件や支払条件によっては実質的な印税率が下がるというものです。
たとえば、10%払います!といっても、最初の支払は半分、あとの半分は売れたら払うねというものだったら、実質5%と考えることもできます。
10%払います!でも、1,500冊買い取ってくださいねといわれると、その分印税率は下がっているとも考えられるでしょう。
初版(最初に発行したとき)と重版(2回目以降に刷ったとき)で条件が異なる場合もあります。
・支払時期
いつ支払われるかも大事です。
出版した当月末というところもあれば、翌月末、翌々月末、1年後というところも。
これも初版と重版で条件が異なる場合もあります。
・支払条件
細かい条件がある場合もあります。
初版は発行部数で重版以降は実売部数という条件、発行部数から1000部引いて計算、在庫がなくなったら払うなど、多岐にわたります。
(重版になったけどまだ入ってきていないところも)
条件が悪いから書かないとなるわけではないでしょうが、条件は納得行くまで確認しておくべきです。
出版だから特別扱いせずに、通常の仕事と同じように、やるかどうかのチェックをするようにしましょう。
昨日はクロスバイクで、台場→日本橋→田町→神保町→台場と。
最後の予定はパーソナルトレーニングでした。
合間に7/2の福岡トライアスロンにエントリー。
初開催の福岡トライアスロン、楽しみです。
【昨日の1日1新】
※詳細は→「1日1新」
神保町からクロスバイクで帰宅
ファミマ 鶏黒胡椒焼
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