資格があれば安泰というわけではなく、資格ゆえのブラックもあります。
そのブラックをくぐり抜けるためには、それなりの工夫が必要です。
※水道橋にて iPhone 7 Plus
資格は、落ちた米粒?
落ちた米粒は、とっても食べることができない。
これをもじって、「資格はとっても食べることができない」→「資格は、落ちた米粒」といわれることがあります。
たしかに、資格をとって安泰というわけではありません。
その資格取得にかかった時間とお金を回収できるかも確実とはいえないでしょう。
資格がなくても、食べてはいけますし、世の中の大部分の方は、そうしています。
資格を取ってしまうと、よかれあしかれ、その資格の枠にとらわれてしまうのもデメリットです。
「こういうことをやらなきゃいけない」
「こういうことをやってはいけない」
ととらわれてしまうと、余計に食べていけなくなります。
時代の流れに取り残されることも多いものです。
たかが資格。されど資格
ただ、やりようはあります。
私も資格で食べようとしたタイプでした。
公務員を辞めたいと思い、
・じゃあ何をするか
・転職してもまた同じ問題にぶち当たる(組織)
と考え、浮かんだのが、独立もできる税理士。
何もなかった27歳の私は、食べていくには資格しかないと当時考えました。
(今考えるともっと選択肢はあったと思います)
その後資格を取り、独立し、今に至っています。
資格で食べているといえるかどうかはわかりませんが、少なくとも独立できたのは資格のおかげです。
ただ、その道のりは、楽ではありませんでしたし、今も続いています。
資格仕事の3つのブラック
資格仕事には、3つのブラック(闇)があります。
1 資格をとるまで
2 独立するまで
3 独立してから
いずれにも、ブラックの要素があり、くぐり抜けないといけません。
1 資格をとるまでのブラック
資格により、多少の差はあれど、資格試験はそれなりの負荷がかかるものです。
遊びたいざかり、そして仕事したいざかりの時期を資格試験に投下しなければいけません。
高校、大学受験で、もう受験とはおさらばしたはずですが、再度それに挑まなければいけないわけです。
私の場合は、公務員試験を受け、さらに税理士試験も受けたので、花の20代後半は受験勉強だらけでした(22〜23、27〜30)。
おとなになってからの受験で問題なのは、お金と時間。
それまでの受験と違って、食べていきながら勉強しなければいけません。
勉強時間や勉強にかかるお金を準備するところからはじめなければいけないのです。
資格試験で怖いのは、一発アウトがあること。
1年間(またはそれ以上)、必死で勉強してきても、当日に結果を出せなければすべて無になります。
このプレッシャーは何にも変えられないものです。
ことに税理士試験でいえば、必ずしも良問ばかりではないのも事実。
しかも合否判定が定かではありません。
得点は公表されないのです。
さらには、8月に試験があり発表は12月。
1年の間の4ヶ月を結果待ちに費やすのは楽ではありません。
それでも、試験はルールにそってやるもの。
理不尽な問題が出ようと、制度に文句があろうと、私は合格すること=資格をとることに全力を注ぎました。
受験していた3年3ヶ月は、プライベートも捨て(ゲームはやってましたが)、ギリギリの給料で、休みもなく勉強していたのは、ブラックから全力で抜け出すためです。
2 独立するまでのブラック
資格を取って、すぐ独立できるものもあります。
また、独立が目的ではなく資格をとる方もいらっしゃるでしょう。
ここでは、独立を目的に資格を取るケースで考えます。
税理士でいうと、実務経験を2年積まなければいけません。
税理士事務所や企業でその経験を積み、証明書を出してもらって、税理士として独立できます。
この最低2年は、どこかに勤めなければいけないわけです。
それが本当に経験になるなら大歓迎ですが、そうともいえないのが現実。
さらには、1の資格試験を受けながら実務経験を積むことがほとんどですので、より厳しくなります。
ブラック試験と、ブラック企業(事務所)のダブルパンチであることも。
勤めると、理想と現実の間にも悩まされます。
いい仕事ばかりではありませんし、丁稚奉公の意味合いもあることから給料も低く、長時間労働かつ理不尽であることも多いです。
それでも、くぐり抜けなければいけません。
「独立のために経験を積みたい」と「食べていく」という相反したことのバランスをとっていく必要があります。
独立したいなら、あまりここで時間をとらないほうがいいでしょう。
変な癖がついてしまいます。
私もその癖を取り払うのに苦労しました。
3 独立してからのブラック
いよいよ独立。
ブラック試験もブラック企業もくぐり抜けて、いよいよです。
しかし、そこにもブラックはありえます。
独立したからすぐに仕事が来るわけではありません。
がんばれば仕事がくるわけでもなく、お金は目減りするばかり。
私もそこに陥りました。
独立後のブラック第1章です。
仕事が来てあわただしくなってきても、時間ばかりがなくなり、お金はそうそう残りません。
いい仕事ばかりとは限りませんし、相談する上司も仕事をふる部下もいない状況での戦いは続きます。
仕事が来るようになってからも油断はできないのです。
むしろ、そこからが独立後のブラック第2章になってしまいます。
この時期も経験しました……。
このままじゃいけないと、人を雇えば、仕事をふれるようになります。
残業代を度外視すれば、定額で仕事をこなしてくれるでしょう。
ただ、それでは人は定着しませんし、採用コストや手間がかさむばかりです。
独立後のブラック第3章は、「自分がくぐり抜けてきたブラック企業自体をつくってしまう」こと。
決して望んではいないのでしょうが、そうなってしまいがちです。
私は、ここを回避して、「ひとり」を選びました。
資格仕事を選ぶと、1の「資格を取るまで」が加わる分、通常の仕事よりも大変かもしれません。
その分のメリットが資格にあるかどうかはなんともいえませんが、資格が必要な仕事をしたいなら、それはメリットといえるでしょう。
私も税金に関する仕事は好きですし、それは現状、税理士にしかできません。
だからこそ資格をとってブラックをくぐり抜けた価値はあると思っています。
資格仕事をしたい方は、なんとしても、1のブラックと2のブラックをくぐり抜けなければいけません。
3のブラックも簡単ではありませんが、それまでと違うのは、自分のコントロール範囲が広がることです。
試験、職場よりも自分の生き方はコントロールできます。
・資格にとらわれず自分がやりたいことは何か?
・資格仕事で、やりたくないことは何か?
・自分の得意とすることと資格の交わる部分を探す
といったことを常に意識してみましょう。
資格に生かされるのではなく、資格を活かすべきです。
iPhoneシリーズが発表されました。
ひとまず、22日にiPhone 8 Plusかなぁと。
カメラ性能を考えると、やはりPlus1択です。
Apple Watch Series 3は見送り。
電話機能とかいらんし。。
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※詳細は→「1日1新」
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