「勝間和代の日本を変えよう」の感想その1です。
1回目は、若者について。
本書では、若者が暗いということについて
問題提起されています。
「若年層は将来に悲観的で、高齢者は楽観的です。」
「40代後半以上の方は、日本経済はなんだかんだいっても、
最終的にはよくなる、と思っています」
私も、この点は気になっていました。
バブルを経験したか・・・でものの考え方が違うのではないかと。
特に変化への対応力、危機感に顕著に現われていると思います。
今は会社組織に属していませんが、
これは税理士業界も例外ではないかと・・・。
ただ、勝間さんは、明るい材料もあると書かれています。
「今は弱い立場の若者たちは、無理解な上の世代に
いらだっているかもしれません。でも、自然の世代交代は必ず来ます。」
「いま日本を切実に憂えて、問題の解決を模索している世代が
社会の中心になれば、おのずと日本の状況は変わるはずです。」
これは期待したいこととあると同時に
私はこれまで不安視もしていました。
同じ世代や下の世代でも、
やはり上の世代と同じ考え方を受け継いでいる層も
増えている気もします。
それでも、明るい材料であることは確かです。
また、国より先に個人が変わりはじめていることとして
勉強本ブームが挙げられています。
「自分の幸福を得るために、社会や組織が変わるのを待っては
られない」
さらに「かなり「やばい」日本のビジネス力」
としてアメリカに比べて決して高くないビジネス力の
現状も説明されています。
この勉強本ブームの背後には、上司問題があることも。
「自分のビジネス力を高めようと思っても、
職場の上司からそれが学べないという事情」
「仕事上の問題を、労働力で、しかも労働力時間の長さで
解決させようとします。」
すべての上司世代がそうというわけではありませんが、
現実としてある問題であり、
私自身も今まで感じていた閉塞感は
これが理由だと思います。
同時に自分が上司世代になるにあたり、
心しておかなければいけない点でもあります。
最後に、
「現に変化を先取りして動き出している中心は若年層」
であり、
「古い日本という「衣」」
を捨て、
「若者たちを中心として新しい「衣」づくりを
社会全体でバックアップしていくべき」
とあります。
若者は、現状に幻滅せず、
積極的に変化を起こすべく働きかけ、
社会はそれを受け入れる体制を
築く必要があるのだと思います。
若者、年長者、どちらが善という観点ではなく、
たがいに解決に向けて協力しあることも大事
でしょうね。
この本の読者層は若者(30代)が多いと思われますが、
いわゆる上司世代の目にはどのようにうつるのでしょうか?
こういう論点で勝間さんという影響力のある著者が
出版したということ自体が
時代の変化のような気がしますし、
歓迎すべきことだと思います。
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