フリーランス(個人事業主)で食べていくには、数字をプラスにする必要があります。
そのためにやるべきことを確認してみましょう。
※スクリーンショットで作成
黒字か赤字かを見るには
黒字とは、利益がプラス、赤字とは利益がマイナス。
フリーランスで、その事業のみで食べているなら、その事業がうまくいったかいかなかったは、黒字か赤字かで判断できます。
数字で明確に出るので非情な世界です。
確定申告では、その利益は、「所得」(所得金額)という呼び方をします。
書類上は、青色申告決算書のここです。
確定申告書(一番上の書類)との関係はこうなっています。
フリーランスは、売上だけを増やすのは限界があり、残る利益を増やすことをより考えなければいけません。
売上だけを増やすのは、大企業に任せておきましょう。
売上 1,500万円 利益(所得) 200万円
売上 900万円 利益(所得) 600万円
どちらを目指すかです。
(青色申告特別控除、65万円を引いた後)
利益が増えれば、税金も増えますが、所得税と住民税・事業税でいえば、こうなります。
税金は増えますが、手元の残りは、利益600万円のほうがずっと多いです。
税金に注目せず、残りに注目することが、壁を突き破れるかどうかの1つの分岐点になります。
この考えは、「税金を払いましょう」というものではありません。
私がフリーランスとして、10年やってきて、「こっちのほうがいいよな」と実際に体験していることです。
税理士だから税金を払うのは当たり前ではなく、少なくとも私は、税金だけ見ると、「なんじゃこりゃー」と痛みを感じるので、手元の残りを見るようにしています。
事業のありのままが数字になっているかどうか
この「利益」を語るときに、大前提かつ重要なことがあります。
それは、「ありのままが数字になっているか」。
税金を減らしたいあまりに、利益を減らしていては、プラスにするも何もありません。
事業でどれだけの成果を出したのかがわかりませんので、判断を誤ることもあるでしょう。
税金用と成果を見る用に数字を2種類つくればいいという方もいらっしゃるかもしれませんが、難しいものです。
私もめんどくさくてやりたくありません。
(めんどくさくなくてもやりませんが)
・プライベートの経費を入れ込む
・割り勘で払ったのに全額のレシートで入れる
・レシートをもらって、払っていないのに経費に入れる
ましてや
・売上を抜く
・架空の経費を入れる
といったことはやめましょう。
利益を減らしすぎると、怪しいのがまるわかりです。
家族がいるのに利益=所得金額がずっと100万円くらいというのもおかしな話で、ましてやマイナスがずっと続くと、「この人はごまかしてるな」と感じることがあります。
(お客様ではいらっしゃいませんが。むしろごまかしがあるなら仕事はできません)
フリーランスの場合、自分へは給料を経費にできません。
この利益、所得金額から、プライベートの生活費(家賃等、食費、遊びなど)を出しているということになります。
少なすぎると、「この人はどうやって生活しているんだろう?」となってしまうわけです。
(もともとお金がある、家があるなら別でしょうが)
節税はとことんすべきですが、利益を無理に減らすことはやめましょう。
黒字・プラスにするために、やるべきこと
黒字にするためにどうするか、次のようなことをやってみましょう。
独立初年度、私の所得はこうでした。
残念な数字ですが、ありのままです。
(8月1日独立といういいわけはありますが。)
このときも黒字にするためにいろいろとやってみました。
売る力を身につける
独立当初、こういうお客様にならお役に立てるという自信はありました。
ただ、そのお客様に出会えず、仕事がありません。
いくら役に立てても、努力したとしても、売る力がなければ届かないのです。
コツコツやっていて誰かがみてくれてそれが実ることを待っているわけにはいきません。
コツコツやることは必要ですが、それと売ることはまた違うものです。
ただ、
「売る力だけあっても・・・」
「見せ方だけがうまくても・・・」
という躊躇はあります。
今でも。
それでも、依頼していただいてこそお役に立てるわけで、売る力は必要です。
自分がお役に立てるお客様に見つけてもらい、依頼していただける力を身につけましょう。
依頼していただく、その前に知っていただくことも欠かせません。
一朝一夕に身につくものではありませんが、その意識は必要です。
私が本やセミナーへ本格的に投資し始めたのは、2008年が明けてからでした。
ここで投資する先は、売る力を磨くためのものがメインです。
読むスキル(フォトリーディング)も役に立ちました。
そして、メニュー。
メニューの見直し、新しいメニューも必須です。
時間がかかって利益が少ないもの・利益がないものを手放す
利益がマイナス、利益が少なく、時間にまだ余力があるなら、やりようはあります。
その時間を変革のために投資しましょう。
問題は、時間がない、ほとんどない場合。
動きようがありません。
新しいことをやるにも、勉強するにも時間が必要です。
時間がなくて利益が少ないのは、
・時間がかかって利益がないもの、利益が少ないもの
があるということ。
未来のために、それらを手放さなければいけません。
(条件変更も含めて)
「お世話になっているから」
「長いつきあいだから」
「次に繋がるかも・・」
などといった事情はあるでしょうが、切り分けて考えないとこちらは身1つですので。
なんでもかんでも背負えるわけではありません。
私も「自分がいなくなったらどうなるんだろう」「自分が手放したら申し訳ない」と思っていましたが、それはうぬぼれだったと思います。
無理して背負っても意味がありません。
時間がかかって利益が少ないものとして、当時のブログがあります。
これは続けていてよかったものの1つです。
利益だけを求めるわけではなく、自分の軸を磨いたり、前述の売る力を見つけるものですので。
無料の価値提供【だけ】をするのはなかなか難しいものです。
無料の価値提供でもあり、自分を磨く術でもあり、財産にもなるというのがブログのメリットなので、おすすめしています。
経費を見直す・やめる
経費を見直すことも欠かせません。
まず考えたいのは、「ゼロにできないか」。
節約よりそれをなくすのが最も効果があります。
私も2008年になる頃実践しました。
なんとなく入った会員をやめたり、契約をとりやめたり、お金は払い続けなければいけないけど使うのをやめたり。
広告も二度と出さないと誓いました。
同業との無駄な付き合いもやめています。
泊りがけの研修という名の飲み会なんて得るもの何もないので。
本当に笑い合える仲間は、無理して会に入らないほうが見つかります。
紹介してもらえるかも・・という淡い期待を持つよりも、自分で食べていける力を身につけるほうが大事です。
独立しちゃうと、リセットボタンは押せません。
私も最初からやり直したいくらいですが、それはできないので、走りながら変えていっています。
初年度−230万円で、自分が下手だということはわかったので、いろいろと変えてみた次第です。
それは今でも同じで、うまいとはいえず、油断はできないので、日々、数字を見つつ考えて実践しています。
黒字・プラスであることがすべてではないのですが、
・選択肢をより広める
・仕事、人生を楽しむ
・世の中へ貢献する
ためには、利益が必要です。
フリーランスにはもっと可能性があると思っています。
もっと貢献できるでしょうし、もっといい仕事ができるでしょうし、もっと楽しめるはずです。
それが安定した地位を捨てた当然の対価ではないでしょうか。
さらに上を目指すためにも、利益を意識していきましょう。
昨日は、上の妹夫婦・甥っ子2人、下の妹夫婦・甥っ子2人が我が家へ。
甥っ子たちが注目したのは、Google Home。
自分の声に反応するのが楽しそうでした。
子供は適応が早いです。
「OK!Google」がうまくいえないとき、妹は、スマホに打って「こういうんだよ」と。
なるほどなぁと思うシーンでした。
大人チームの話題は、おいしい食パンが焼けるバルミューダトースター。
コンビニで急遽買ってきたパンもおいしく焼け、好評でした。
24,000円しますが、その価値はあるかと。
過去に記事も書いています。
【昨日の1日1新】
※詳細は→「1日1新」
娘にお年玉
GoogleHomeを甥っ子たちに披露
ダブルソフトをバルミューダトースターで
【昨日の娘日記】
甥っ子4人に、最初は緊張していたようですが、調子が出てきてからは紛れて遊んでました。
おもちゃや絵本ももらって満足そうです。
お、お年玉は、なにこれ?って感じでしたが。
■著書
『税理士のためのプログラミング -ChatGPTで知識ゼロから始める本-』
『すべてをがんばりすぎなくてもいい!顧問先の満足度を高める税理士業務の見極め方』
ひとり税理士のギモンに答える128問128答
【インボイス対応版】ひとり社長の経理の基本
「繁忙期」でもやりたいことを諦めない! 税理士のための業務効率化マニュアル
ひとり税理士の自宅仕事術
リモート経理完全マニュアル――小さな会社にお金を残す87のノウハウ
ひとり税理士のセーフティネットとリスクマネジメント
税理士のためのRPA入門~一歩踏み出せば変えられる!業務効率化の方法~
やってはいけないExcel――「やってはいけない」がわかると「Excelの正解」がわかる
AI時代のひとり税理士
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『ひとり税理士の仕事術』
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【監修】十人十色の「ひとり税理士」という生き方