今日は会計・法人税の話です。
法人税の計算
法人税は基本的に
法人税上の利益×税率
という方法で計算します。
法人税上の利益は,
決算書の利益(当期純利益。損益計算書の一番下の数字)とは異なります。
なぜなら,
会計の考え方(一定期間の利益を正しく計算する)と
税金の考え方(税金を適正に徴収する)が異なっているからです。
税金の規定によっては,
会計上の費用を「税金を不正に減らす行為」と捉えることがあります。
計算過程としては,
決算書の利益に調整(加算・減算)を行い,法人税上の利益を計算します。
決算書と法人税上の利益
決算書の利益がこの四角だとします。
法人税上の規定に従い,
決算書の利益に加算したり,減算したりすると,
法人税上の利益は次のようになります。
(あくまでイメージです。)
オレンジ色の枠が,決算書の利益です。
出っ張っているところは,
決算書の費用で,法人税上費用として認められないものなど,
欠けているところは,
決算書の収益で,法人税上収益と考えないものなど
を示します。
この法人税上の利益を「所得金額」,「法人所得」又は「所得」と言います。
数字の例
数字で表すと,次のようになります。
【決算書】
売上高 1,000
経費等 400
当期純利益 600
※調整すべき金額は,
加算が120 減算が20とします。
資本金は1,000万円です。
【法人税】
当期純利益 600
加算 +120
減算 -20
所得金額 700
所得金額(700)×税率(18%)=法人税(126)
税金の管理上,
決算書上の利益と「所得金額」との差額がどのくらいあるかは,
常に考慮しておかなければいけません。
法人税を考えずに日々の行動や経理を行っていると,
思わず税金が発生する可能性もあります。
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