今日は決算書・申告書の話です。
会社は,原則として,決算日から2ヶ月以内に
個人事業主は,翌年3月15日までに
決算書及び申告書(確定申告書)等を作成し,税務署に提出しなければいけません。
決算書・申告書作成のコスト
この決算書及び申告書を作成するには,いろいろなコストがかかります。
具体的には,
・会計ソフトに入力する時間
・会計ソフトの入力するための人件費
・領収書整理や管理の時間
・領収書や請求書などの保管コスト
・税理士への報酬
などです。
税務署への提出のためだけに使っているのであれば,
これらのコストは割高になってしまいます。
割高なコストを支払った上に税金も支払うというのでは,
心理的にも好ましくありません。
どっちみち,これらのコストが発生するのであれば,
決算書・申告書を作成する過程(月次の試算表など)で生じた数字を
複数の用途にも使う方が好ましいです。
数字の用途
数字には,例えば,次のような用途があります。
・売上や経費の分析を行い,問題点を未然に解決する
どの商品・サービスが売れているかが分かれば,次の一手を打つことができます。
また,経費の分析を行うことで,無駄な経費を把握することができます。
・数字を社内の会議や人事評価に役立てる
業績を数字で表現することにより,具体性が出てきますので,
社内の会議等に使うと効果的です。
また,人事評価の際にもその数字を使い,査定を行う判断材料の1つとすることもできます。
もちろん,どこまで開示するかはケースバイケースです。
・今後の予測を作成し,経営の意志決定を行う
今後の方向性を数字で予測することで,意志決定を行うことができます。
例えば,
資金に余裕があるから,○○に投資をしよう,
利益をもう少し出すために△△のコストを下げよう
来月は□□円の売上を上げれば,目標を達成できるので,戦略を変えよう
という判断ができるのです。
無駄なく,スピーディに経営に必要な数字を作成,活用し,
結果としてできあがったものを税務署に提出するという流れが理想的です。
前述のコストを決算書・申告書作成事務への支払と考えずに,
経営の意志決定の基礎となる指針作成への支払と考えてみてはいかがでしょうか?
税金の申告が会社の1年間のゴールではありませんし,
それだけのためにコストをかけているのはもったいないと思います。
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