・なぜ「扶養控除申告書」は「平成23年分」なのか?

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年末調整にむけて、従業員の方に資料を配付している会社も多いと思います。
配布しているのは、「給与所得者の扶養控除等(異動)申告書」(以下、「扶養控除等申告書」と「給与所得者の保険料控除申告書兼給与所得者の配偶者特別控除申告書」(以下、「保険料控除申告書」)です。
○「扶養控除申告書」
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○「保険料控除申告書」
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これらをよく見比べると、「扶養控除等申告書」は「平成23年」、「保険料控除申告書」は「平成22年」と記載されています。
なぜ、平成22年の年末調整に、「平成23年」の用紙を使うのでしょうか?
これには「扶養控除等申告書」の法律的な位置づけと、実務上の処理を簡素化するという意味があります。
「扶養控除等申告書」の法律的な位置づけ
法律上,「扶養控除等申告書」は,毎年最初に給与等の支払を受ける日の前日までに提出しなければいけないとされています。(所得税法194条)
(注)提出する先は会社です。会社で保管しておき,必要があれば,税務署等に提示します。
例えば,平成23年分の「扶養控除等申告書」は,平成23年の最初の給料日の前日までに提出してもらう必要があるのです。
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さらに,平成23年中に扶養親族の増減,住所の変更等があった場合は,平成23年末に再度提出してもらわなければいけません。
その年の税金計算を行う年末調整は,年末の状況を把握しなければいけないからです。
扶養親族に該当するかどうかは1年間の収入にもよりますので,収入による扶養親族の増減も十分あり得ます。
こういった変更(異動)を申告するために,正式名称には,「(異動)」がついています。
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実務上の処理

しかし,年に2回も用紙を提出してもらうのは,かなりの事務負担となります。
そこで,年末に翌年の「扶養控除等申告書」を提出してもらいます。
今回は平成22年の年末に平成23年分の「扶養控除申告書」を提出するということです。
これならば,平成22年年末の状況を把握することと平成23年最初の給料を支払う日の前日までに提出することを両方満たすことができます。
「保険料控除申告書」は,年末の状況のみ把握すればいいので「平成22年分」なのです。
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なお,国税庁のHPからは「平成22年分」,「平成23年分」それぞれの「扶養控除等申告書」のPDFをダウンロードできます。
http://www.nta.go.jp/tetsuzuki/shinsei/annai/gensen/annai/1648_01.htm
参考記事
扶養控除の改正【平成22年税制改正】
・扶養控除の廃止により増える税金を計算する方法
・扶養控除がなくなるのは,いつから?
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【編集後記】
昨日、友人がMacBookAirを買いました。
なぜかセットアップは私が(^_^;)
おかげである程度実験することができました。
友人が買ったスペックは、11.6インチ、128GBのSSD、2GBメモリというものでしたが、思った以上に速く、快適に使えます。
電池の持ちが2時間半ちょっとなのは残念ですが。
しかし、あの薄さは魅力です。
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上がAir、下がProです。
PCの起動時間 Air >>>pro(SSD搭載)
アプリケーション起動時間 Air<Pro
でした。

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