・扶養控除廃止による平成23年(2011年)1月以降の給料への影響

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ここ最近、年末調整の記事を中心に書いてきました。
・扶養控除がなくなるのは,いつから?
・なぜ「扶養控除等申告書」は「平成23年分」なのか?
・扶養控除等(異動)申告書で気をつけるべきこと~年の中途での入退社
・扶養控除等申告書がないとどうなるのか?
・なぜ扶養控除等申告書に16歳未満の扶養親族を記入するのか?
今回でとりあえず一区切りです。
最後は、来年1月からの給与計算についてとりあげます。

扶養控除廃止の影響

16歳未満の扶養親族に関する扶養控除は平成23年分の所得税から廃止されます。
そもそも扶養控除とは、「扶養親族がいる場合、税金の計算上考慮する」という趣旨のものです。
つまり、扶養親族がいる場合には税金が減ります。
扶養控除が廃止されるということは、支払う税金(所得税・住民税)が増えることを意味します。
所得税は毎月給料から差し引かれ、年末調整で税額の調整を行うものですので、毎月給料から差し引かれる税金が増え、手取額が減ります。

具体例

例えば、給料が月44万円で、社会保険料(健康保険、年金、雇用保険料等)が4万円とし、家族構成は、奥さん(専業主婦)、お子さん(5歳と2歳)とします。
先日の記事で取り上げたとおり、毎月の給料から引かれる源泉所得税は源泉所得税額表により計算します。

○平成22年まで
平成22年までは扶養親族は3人(奥さん、子供2人)と数えます。
社会保険料控除後の給与等の金額は、40万円(44万円-4万円)ですので、表の黄色いラインで、甲欄・扶養親族等の数が3人の欄が差し引くべき税金の金額です。
この場合は、7,400円となります。

EX-IT|


○平成23年1月以降

平成23年1月以降、扶養親族は1人(奥さんのみ)と数えます。
社会保険料控除後の給与等の金額は、40万円ですので、表の黄色いラインで、甲欄・扶養親族等の数が1人の欄が差し引くべき税金の金額です。
この場合は、13,000円となります。
EX-IT|
給料が同じであると仮定するなら、税金が5,600円(13,000円-7,400円)増え、手取額は5,600円減ります。
この分が子ども手当の財源となるわけですが、その子ども手当自体の方向性も定まっていません。
先に扶養控除の廃止だけは決まっているという状態です・・・・・・。
源泉所得税額表は、こちらからダウンロードできます。
Excel、PDFがありますので、ご自身の給与明細の金額を確認してみてください。
http://www.nta.go.jp/shiraberu/ippanjoho/pamph/gensen/zeigakuhyo2009/01.htm

参考記事
・扶養控除の改正【平成22年税制改正】
・扶養控除の廃止により増える税金を計算する方法
Excelで効率よく効果的な資料を作成できる
「12/3【金】経理アウトプット1級認定講座」の講師を務めます。
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【編集後記】
最近、また野菜が高くなってきました(T_T)
キャベツ258円、にら179円・・・・・・。
今日は鍋だったので、白菜1/4 128円、もやし 39円を買いました。
白菜もやや高いですけどね。
もやしは価格変動がないので、こういうときはつい頼ってしまいます。

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