Excelのピボットテーブルは、一見敷居が高いのですが、使い始めるとこんなに便利なものはありません。
複雑な集計ではなく、セミナー参加者の整理にも使えます。
実際の事例(名前をはじめとするデータは架空のものです)でピボットテーブル作成の手順を解説します。
画面はExcel2010です。
ピボットテーブルはデータ整理にも使える
Excelに次のようなデータがあるとします。
このデータは、12/17(土)に開催する「経理&会計のためのExcelマクロセミナー 入門コース」の実際のデータを元にしています。
名前等は架空のものです。
(おかげさまで満席となりました)
このセミナーは午前、午後に同内容を開催するものです。
同じ申込フォームで受け付けていますので、データには午前、午後の両方の参加者が登録されています。
開催側の私としては、次のようなデータが欲しいのです。
・レンタル用のPCが午前に何台、午後に何台必要か
・午前、午後別の参加者
こういった場合にピボットテーブルで集計します。
ピボットテーブルの作成手順
1 ピボットテーブルを作る
データを選択して、[挿入]タブ→[ピボットテーブル]をクリックします。
次のようなボックスが表示されますので、[OK]をクリックしてください。
すると、新しいシートが挿入され、次のような画面になります。
右側のリストには、「お名前」「メールアドレス」「普段お使いのExcelバージョン」「参加する日程」「PCレンタルの有無」といった項目があります。
これは元々のデータの項目と一致しています。(申込フォームをそのまま利用しているためこういった項目名になっています。)
項目をマウス操作で組み合わせて表を作るのがピボットテーブルです。
2 何を集計するかを決める
今回の場合、人数を集計したいわけです。
その人数は入力された「お名前」の数で分かります。
項目「お名前」を次の画面の位置にドラッグします。
この[値]というボックスに入れたもので表を集計します。
金額を集計したい場合は、金額を入れるわけです。
集計後、[データの個数]は10と表示されています。
これは元データの個数10(2行目から11行目)と一致します。
3 集計したい項目をドラッグする
午前に何人、午後に何人参加するかを集計してみましょう。
「参加する日程を〜」を次の位置にドラッグします。
すると表は次のようになります。
午前に5人、午後に5人ということがわかります。
通常だとアイウエオ順・数字の小さい順に並びますので、「午後の部」「午前の部」の順に並んでしまいます。
こういった場合、マウスのドラッグで順番を入れ替えることができます。
今回のセミナーでは、ご希望の方にPCのレンタルを行っています。
そのため午前、午後に何台のPCが必要かを把握したいわけです。
「PCレンタルを希望されますか?」を次の位置にドラッグします。
これで午前に3台、午後に2台のPCが必要と分かるわけです。
[参加する日程〜]と同じボックス(行ラベル)にドラッグしないのは、単純にみやすさの問題です。
同じボックスにドラッグするとこうなります。
ピボットテーブルは、データを自由自在に組み合わせて集計できるものです。
最初から「こういう表を作りたい!」と考えずに、適当にドラッグして、作りながら最適な表を考えた方がいいでしょう。
次に午前、午後に参加する方が誰かを把握したいので、「お名前」を次の位置にドラッグします。
これで、午前・午後別の参加者名簿は完成です。
今回のサンプルデータはこちらからダウンロードできます。(2010で作成しています)
Excel2007、2003でも使うことはできますが、操作方法、画面表示が一部異なります。
元データ(1から作ってみたい方向け)
http://db.tt/AKDuTDPT
ピボットテーブルを使わないと・・・
この事例と同じ結果を得たい場合にピボットテーブルを使わないと大変です。
複雑なCOUNTIF関数や「集計」機能を使っても、ピボットテーブルほど簡単に短時間にはできません。
私はCOUNTIF関数、「集計」機能を一切使いません。
ときにはこのデータをプリントアウトして、手作業で集計することもあるでしょう。
今回の事例はデータ数が10だからまだいいのですが、これが100、1,000、10,000となるとかなりの重労働です(^_^;)
「ピボットテーブルを覚える」のはかなりの投資効果をうみます。
1月30日(月)の夜に、ピボットテーブル勉強会を開催しますので、ご活用いただければ幸いです。
来週月曜に詳細の告知、申込受付を開始します。
あの「インストラクターのネタ帳」の管理人伊藤さんをサブ講師に迎えての開催です。
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昨日は、終日年末調整を。
大きな山は越えたのでホッとしました(^_^;)
【著書】
☆『使える経理帳票―これ一冊でOK! Excel2010/2007/2003』
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