万が一、自分に何かあったときの備えというのは、ある程度は常日頃から考えておかなければいけません。
今回の事例は、万が一のとき、前受金をどう返すかというものです。
GmailとBCCを使っています。
※万が一用Gmailの画面 RICHO GRⅢ
万が一のときのための万が一ファイル
万が一、自分が死亡やそれに類することになった場合、仕事でもプライベートでも、迷惑をかけてしまう可能性があります。
財産が多少なりともあるとしても、どこにいくらあるかわからないというのが、迷惑をかけてしまうことの1つです。
預金その他金融資産、保険など自分にしかわからない情報はあり得ます。
私の場合、仮想通貨が多少なりともありますし、ウェルスナビというところに積み立てていたり、投資信託があったり、厚生年金はもちろん、確定拠出年金(iDeCo)、小規模企業共済というものの積立もあります。
フリーランス・ひとり社長の「守り」。年金・小規模企業共済・確定拠出年金・生命保険・仕事の分散など。 | EX-IT
生命保険も、もちろんありますので、それらの情報をファイルにまとめて、月に1回メンテナンスしているところです。
メンテナンスしないと、状況は変わるものですので。
この、万が一ファイルは、母にパスワードとともに共有しており、万が一のときは妻に渡してもらうようになっています。
直接妻でもいいといえばいいのですが、辞世の句もあるので。
財産といえばこのブログ。
このブログも、万が一のときはサーバーの所有者引き継ぎの手続きをしてもらい、 ID とパスワード、最後の記事を、万が一ファイルに残しています。
財産だけではなく、毎月支払っているところの情報も必要です。
昔であれば明細が届いていたので、形としてわかりましたが、今はネット上で完結するものも多く、残しておかないと自分以外はわかりません。
(預金通帳もなくネットバンクになっていると同様の状況です)
むしろ、自分でも把握できないのではないでしょうか。
デジタル遺産の整理。万が一のとき、Google・Dropbox・Facebook・インスタ・ブログはどうなる? | EX-IT
ひとりしごとならではの備え
そして、ひとりで仕事をやっているのであれば、仕事面の備えも必要です。
社員がいれば、社員がわかる可能性もありますが(とはいえわかるようにしているケースの方が少ないでしょうが)、ひとりなら仕事のことは自分にしかわからないですし、万が一のときにお客様に迷惑をかけてしまうでしょう。
次のように連絡できるようにしています。
・税理士業=税務顧問のお客様
・講演の仕事をいただいていた場合の担当者の方
・書いている途中の本がある場合、編集者さん
財産といえば、書籍の場合、私の死後も印税が受け取ることができるので、その連絡先も残しておかなければいけません。
重版になればですが。
ブログの収入は Google AdSense のアカウントを会社で持ち、共有しています。
生活に困らないだけの金額ではありませんけど。
税理士業は家族に引き継ぐことはできませんが(資格が必要)、会社の方は株を相続することによって妻か娘が引継ぐことができますので、その辺も残しておく情報です。
まあいらないかもしれませんが。
株価が万が一高くなりそうだったら、生きているうちに対策します。
そして、現実的な問題なのは、前受金です。
万が一のときに前受金を返すしくみ
税務顧問、セミナー、個別コンサルティングなどは、前もってお支払いいただくしくみにしています。
たとえば9月3日のセミナーにお申込みいただいた場合、その代金を事前にお支払い(カード決済または振込)いただくわけです。
万が一、今日私に何かあった場合、そのセミナーをすることはできません。
前受金を返さなければいけない、むしろ返したいわけです。
ブログには何かあったことがアップされるようになっていますが(妻はWordPress も使ったことあるので大丈夫かと)、その記事を見て、前もってお支払いいただいた方にご連絡いただくというのも申し訳ないことです。
かといって事務局があるわけでもないし、誰か雇っているわけでもないので、自分しかその情報は知り得ません。
会社の口座、クレジットカード決済の Amazon Payアカウントを見てもらえば、(情報は万が一ファイルに残しています)、入金額と名前はわかりますが、どれがどの分で前受なのかどうなのかというのはわかりませんし、連絡先もわかりません。
口座、クレジットカード決済の経理は、月に1回、第1営業日にデータをまとめています。
仮にこの経理の情報があったとしても、連絡先がわかりません。
かといって、経理のときに
8/20 預金/前受金 54,000 9/3個別コンサルティング 尾崎様 zack@gmail.com
と連絡先も入れるのはそれなりに手間です。
前受金の情報を別途Excelに逐一まとめるというのもできなくありませんが、もれがある可能性もありますし、これから何年、何千回(何万回?)、それをやらなければいけないのか。
そう考えると気が遠くなります。
妻に、私のメールアドレスへログインしてもらい、入金確認メールを見てもらうという方法もありますが、メールを見てもらうのは気が引けます。
(万が一ファイルにも Gmail のログイン情報はありません)
見られて困る秘密はありませんけど(たぶん)、メールを見られるのはちょっとなぁと。
なお、Gmail(Googleアカウント)は3ヶ月アクセスがなければ自動的に消滅する設定にしています。
いろいろと考えた結果、継続可能かつ目的を果たせる前受金を返すしくみをつくることができました。
プログラミングしようした時期もありましたが、シンプルかつ確実で、同様に考える方が導入しやすい方法として Gmail を使っています。
Gmailでつくる前受金を返すしくみ
セミナーや個別コンサルティングのご入金をいただいた後は、入金確認のメールを必ず送りします。
ひと手間かかりますが、感謝の気持ちと入金の確認を伝えるために、私はやる主義です。
その入金確認メールを BCCで、 専用のメール Gmail アドレスに送るだけです。
その Gmail アドレスにアクセスしてもらえば、このように入金確認メールのコピーが蓄積されています。
送信元は、私です。
個別に、「ご入金ありがとうございました」というメールを送ることもあれば、個別コンサルティングの場合はメールでのやり取りの中で、入金の確認とお礼メールを送ることもあります。
同じ流れのメールであれば、返信の形(Re:)で送ったほうがわかりやすいからです。
(個別情報がある場合は別途送っています)
BCC とはブラインドカーボンコピー。
たとえば A さんにメールを送るときに BCC で別のメールアドレスを指定すれば、 A さんにはそのメールアドレスを知らせることなく送ることができます。
(なお、cc だとそのメールアドレスに送ったことがわかります)
万が一のときは、妻(そのうち娘になるかも)に、この Gmail アドレスへアクセスしてもらい、前受金で受け取っている方へ連絡し、お詫びとともに返金口座を聞見て、会社の口座から返金してもらうということができます。
どの案件でいくらの前受金かというのはわかるようにしてあります。
万が一のときに連絡して「返金したいと思うのですが、いくらでしたっけ」と聞くのも、お客様に迷惑をおかけするからです。
連絡先のメールアドレス、お名前は入金確認メールの送り先を見ればわかります。
大前提として、入金確認をメールで送るという流れにしておかなければいけません。
(Facebookメッセージでやりとりし、お申し込みいただく場合も、入金確認はメールで送るようにはしています)
流れとしては次のとおりです。
・専用の Gmail アドレスをつくる
・入金確認メールを BCC でそのメールアドレスにも送る
・メールを定期的に整理する
月に1回、私が Gmail アカウントにログインし、セミナーや個別コンサルティングが終わったものについては削除して、できる限り、受信トレイに返金すべきもののみが残るようにしています。
その都度やるのが理想ですが、まあ月一回で大丈夫かなと。
懸念事項としては、もし今ご入金いただいて、入金確認メールを送るまでの間に、万が一のことがあった場合です。
入金確認メールを送れません。
その可能性というのは低いでしょうが、念のためネットバンクとAmazon Payアカウント、セミナーの受付をするオートビズのサイトを確認する必要はあります。
このしくみだったら、あと何年やるかわかりませんが、ずっとでもできるかなと。
そのうち、もっとよい方法を思いつくかもしれません。
万が一の可能性をどのくらい考えるかですが、急遽何かあることもあれば、事故に会う可能性はゼロではないでしょう。
もし前受金が気になる方は、このしくみを使ってみていただければ。
前受金にしないで、当日現金や後日支払にする方法もありますが。
■編集後記
ファイナルファンタジーⅧのリマスター版の発売が9月3日に。
当日はアベンジャーズ エンドゲームの発売日でもあるし、うれしい悲鳴です。
Switch版を買う予定です。
しかし、やるゲームがたまりすぎていて、こちらもうれしい悲鳴です。
ゲームは効率化できないのがつらいぜよ。それが楽しいのですが。
(メッセージの早送りとかはありますが)
勉強法入門セミナー収録→販売
■娘(2歳)日記
「写真撮る?」と聞くと、「うん」といったり、「写真撮りたい」といったり。
その写真の写り具合はまだ気にしません。
腕を磨いておかなければ。
■著書
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