昨日、ダイヤモンド社で、『フリーランスのための一生仕事に困らない本』の出版記念セミナーを開催しました。
小雨の中、80名ほどの方にご参加いただき、ありがたいです!
セミナーで話したことをダイジェストでまとめました。
フリーランスが、影響力を拡大すべき理由
『フリーランスのための一生仕事に困らない本』のテーマの1つは、「影響力の拡大」です。
規模が小さく(なんせ1人ですので)、規模を拡大していくことができない以上、影響力を拡大していくしかありません。
どんな世界を目指すか?
なぜ、これが必要なのか?
それは、仕事をやる上で、「どんな世界を目指すか?」と理念があるからです。
生まれてきたからには、なにか足跡を残したい、自分が役に立ちたいという気持ちがあります。
「足跡を残す」とは、究極的には、どんな世の中にしたいか?ということにつながります。
おおげさかもしれませんが、そう思っていないと、フリーでやっていく上でいろいろとくじけてしまうのです。
経営理念、軸、大義名分ともいえます。
こういう大きなことを考えていると、影響力を拡大していかざるをえません。
より多くの方に知っていただける、出版やセミナーを当初から目指していたのも、その一環です。
ブラックボックスの限界
規模の拡大をめざす従来型ではなく、影響力を拡大して行かざるを得ないのは、もう1つ理由があります。
それはブラックボックスが限界に来ていることです。
すでに破壊されているケースもあります。
フリーランスとして仕事をしていく上で、糧となっていたのは、知識やスキルの差、すなわちブラックボックスです。
このブラックブックスがあるからこそ、仕事を受注していただけています。
高い専門知識とスキルを持っていれば、ひとまず食っていけるのです。
しかし、近年、PCやIT、そしてネットにより、それらの知識やスキルが誰にでも手に入る時代になりつつありますし、すでにそうなっているものもあります。
検索すれば、必要な知識やスキルは手に入りますし、無料や安価なソフトも出ているため、普通の人でもプロ並みのことができる時代です。
ブラックボックスを手放す、知識やスキルを積極的に提供していく仕事のやり方が、影響力の拡大にもつながります。
知識やスキルを提供したとしても、やり方を教える仕事、個別に対応する仕事は残っていくはずです。
PCにできる仕事、ネットでわかる知識・スキルは何か?PCにできない仕事、ネットではわからない知識・スキルは何か?をつきつめて考えると、仕事のやり方を変えていかなければいえません。
作業を受注するのではなく、知識やスキルを提供するのであれば、小さくても1人でも、影響力があることが有利に働きます。
5年後、10年後を考える
PCやITの進化は、今後5年、10年でますます加速するでしょう。
正直予測はつかないのですが、それに備えておく価値はあります。
今食べるための仕事だけではなく、今後への投資の仕事をやってかなければどこかで行き詰まってしまうでしょう。
これが、「考えすぎ」「おおげさ」ということになっても、今後を考えた、未来を先取りした行動や思考や無駄にはなりません。
他との違いを生むこともできます。
小さな事業を複数の柱にする理由
本書では、「小さな事業を作って、複数の柱にすべき」と書いています。
私の場合だと、税務顧問、セミナー、コンサル、出版、執筆、講演、ブログ、メルマガ、トライアスロン(無収入・・)などといった事業があります。
これらを持つと、次のようなメリットがあるのです。
1 集客しなくていい
100%、1つの事業で食べていこうとすると、無理な集客、無理な営業、嫌だけど儲かる仕事をやらざるを得ません。
小さくても複数の事業があり、窓口があれば、どこからか仕事が入ってきます。
その中には、ある程度、単価とスケジュール、つまり時間とお金をコントロールできる仕事を入れておくべきです。
たとえば、セミナーは自分のタイミングでできますし、単価も決められます。
もちろん、来ていただいてこそのセミナーですので難しいのですが、こういった柱は欠かせません。
2 相乗効果
複数のことをやって中途半端にならないのか?と思われるかもしれませんが、そんなことはありません。
むしろメリットとしての相乗効果が絶大です。
ブログに書いたことで自分の思考が整理でき、コンサルで活かせたり、セミナーで話したことを出版で活かせたりすることもあります。
自分の知識やスキルを、複数のチャネル(販売経路)で提供するイメージです。
直営店、ネット、ホテル、レストランといったところで、モノを売るのと似ている部分もあります。
ただ、販売場所が違うだけではなく、継続的にサービスを受けたい方向けに顧問、単発で1対1で相談したい方向けにコンサル、セミナーで学びたい方向けにセミナーと、販売する形態も変えています。
3 自分を磨ける
読んで学ぶ、聴いて(参加して)学ぶといった違いがあると同様に、提供する側も、書いて伝える、話して伝える、1対1で伝える、1対多で伝える、など、スキルも求められます。
仕事をしながら、自分を磨けるのです。
自分のスキルを上げるためにも、複数の柱で、違った角度から鍛える必要があります。
むしろ、自分のスキルを磨けない仕事は、求められても単価が高くてもやりません。
(そういった仕事は単価が低いのが常ですが)
また、複数の事業があれば、飽きずにできます。
「仕事への飽き、マンネリ」が一番怖いです。
仕事の差は、その能力もさることながら熱意の差があると思っています。
知識やスキルをどんなにもっていても、適切に提供できなければ意味はありません。
そこで勝負するしか生き残る道はないのです。
知識やスキル、経験の差で勝負がつくならいつまでたっても食えないことになりますし、年功序列社会を同じことになってしまいます。
経験の差を覆して、役職や地位にもかかわらず、いいものを提供できるのがフリーランスのいいところです。
4 リスクヘッジ
収入を分散することで、リスクヘッジにもなります。
前述した、PCやITの進化により、ある産業、仕事が突然なくなることも、不思議ではありません。
新しいサービス、新しい知識、スキルを勉強しつつ、リスクを分散しておくにこしたことはないです。
単価を上げるべき理由
食っていくのにいくら必要?
どうやって食っていくか、お金の面を考える上で、まずやるべきとがあります。
それは、「食っていくのにいくら必要か?」ということです。
事業でいくら、家計でいくらかかっているかを把握しておかないとお金の不安は消えず、不安を持ちながら過度に仕事をしてしまいます。
単価が高くて、自分の軸に合わないものをやってしまうこともあるでしょう。
単価を上げるには
1人でいくら稼げるかを考えると自ずと限界はきます。
売上は単価×数で計算されますので、単価を上げるか、数をあげるかしかありません。
規模で拡大できないフリーランスは、歯を食いしばって単価を上げざるを得ないのです。
単価を上げるために、常に考えているのはこの図です。
好きな人、嫌いな人と単価を考えると、好きな人(いい仕事)の単価を上げるのが生き残る道といえます。
「嫌いだから嫌な仕事だから高くする」というのは、自分にとっても相手にとってもよくありませんし、結果的にいい仕事はできないでしょう。
「好きな人、仕事だから安くでいい、無料でいい」とやっていると、食えなくなり、結果的に嫌な仕事もとらざるを得なくなります。
財産があって食っていくのに困らないなら、単価は安くできますが、そうでなければ、お金を得ない限り生きていけません。
単価を下げていた方が楽で喜ばれるのですが、それでは、自分の知識やスキルをあげる投資もできず、「安いからこれくらいで」と手を抜いてしまうこともあり得ます。
適正な単価をつけるのは、本当につらく、今でも慣れません。
「いいよ、無料で」といいたくなるのをグッと我慢して、そのかわりその単価に見合った仕事をする、むしろ、その単価(価格)をこえる価値を提供するように仕事をした方が健全で、自分の腕も上がります。
他との違いをつくる
単価を上げるとなると、他との違いが必要です。
こんなふうに誰が誰かわからないようでは、いい値付けはできません。
同じものだったら安い方がいいのは当然でしょう。
おすすめしているのが強みを見つけることです。
・100個書き出してみる
・感謝されたことを強みと認識する
・友人・家族からさらりときかれることを強みと認識する
そして、
・感謝されたこと、ほめられたこと、きかれたことを記録(記憶)する
というのが大事です。
ついつい、さらりと流してしまいがちなので、強みを見つける機会を失っていることが多いのはないでしょうか。
その強みを組み合わせて1位をとると、その分野が小さな事業になり、値段がつくものになります。
次のものは、「私の方が1位!」と思われるかたもいらっしゃるかと思いますが、あくまで例示と考えていただければ。
組み合わせるのは、単独の分野では勝てないからです。
税理士でももっと知識が上の人はいるでしょうし、Excelがもっと詳しい人し、ブログのアクセスがもっとある人も、います。
Excel×税理士でももっと上の人はいるはずですが、日々Excelで効率化し、本を出し、ブログも書いている、セミナーもやっている、コンサルもやっているというと1人しかいません。
どんなに細分化しても、1人だったら1位なわけです。
そういう分野を複数見つけると、ネタにもなり、小さな事業にもなりえます。
その小さな事業から小さなお金を流れを引き寄せるようにしています。
センスがあれば、大きなお金の流れをつくれますが、そうでないのなら、小さな流れを複数作るしかありません。
フリーランスとしてお金を払っていただくには、瞬間的にはその方にとって1位にならなければいけません。
その戦いに勝つ、又は、戦わずに選んでもらうことが必須です。
まとめ【ブログをやってみましょう】
結論は、本と同じく「ブログやりましょう」ということなんです。
今からでも遅くありません。
次のような効果があります。
(すでにやっている方は次のようなことを意識していただければ)
・影響力を拡大する
1人5,000人から1万人に読んでもらえる
出版、セミナーにつながり、より影響力につながる
・小さな事業をつくる
小さな事業のネタを探せる(アクセスや反応を得たり、自分で気づいたり)
セミナー、コンサル、メルマガといった事業につながる
・お金の流れをつくる
ブランディング(他との違い)を作れる→ブログを書く人が減っている今がチャンス
単価アップのきっかけを作れる
ブログ自体が収入にもなる
影響力を拡大するから、小さな事業を作れ、お金の流れも作れる。その結果、影響力を拡大すべく考え、行動でき、小さな事業が作れるといった、いい循環があります。
その起点になるのは、影響力の拡大です。
そして、影響力の拡大は、外側にだけのものではありません。
自分の内面にも影響があるのです。
フリーランスに必要なモチベーション(熱意の維持)、覚悟、自分の成長といった効果があります。
お金がなくても(私の場合ブログの運営費は年間7,000円ほどです)、時間があればできるブログ。
影響力拡大の一歩をして取り組んでみてはいかがでしょうか。
ブログに昨日のセミナーを書いてくださった方です。ありがとうございます!
(追記していきます)
【企業内フリーランス】会社員こそフリーランスを知るべき。 | 3knot DAYS ~3ノット デイズ~
井ノ上さんのお話を聞いていて、企業内フリーランスを目指すために大切なことは、この二つに集約されると思いました。
それは【積み重ね】と【組合せ】です
自分の人生に主体性を取り戻すために何をすればいいのか?井ノ上陽一さんの出版記念セミナーに参加しました! | 【良習慣】の力! 〜習慣道への挑戦!〜
井ノ上さんのセミナーを聞きながら、
「みんなも同じ」
「これだけやっておけば大丈夫」
そんな安易な生き方をしていても問題がない時代は、もう終わりを迎えているのではないかと強く感じ
ました
井ノ上陽一 | monootuku
《1年365トライ》
日々ブログを更新するといっても、365日しかない。
発信をする、誰かに見つけてもらう為には「365トライしかできない」のである。
涙が出そうで恥じた。
1日1日をワントライだと考えていなかった昨日までの自分は、失格だと感じた。
井ノ上陽一さんの『フリーランスのための一生仕事に困らない本』刊行記念著者セミナー参加記 | MeWiseMagic.net
「影響力の拡大」に立ち返り、フリーランスの方、それを目指される方は肝になる部分と思いますが
影響力のある仕事は、通常の仕事を減らしていかないと達し得ない。
通常とは、仕事は多くあるのだけれども儲かっていない状態にある場合など、考えを及ばせる必要があり
自分でしっかり基準を設け、沿わないものは段階的に捨てていく姿勢、それを実行していく事が大事。
「フリーランスのための一生仕事に困らない本」の出版セミナーへ行ってきました | 経理と事務の効率化。あと簿記
ブログをどこまで書くべきか、どのように書くべきかという話をしていました。
例えば、ブログでは全てを書かず「詳しくはセミナーで」といった内容で書いたとしても、多くの人はセミナーへ来るのではなく、他のブログやサイトで答えを探す行動をするということでした。
つまり、自分が書かなくても他の人が書いていると思った方がいい。
だったら自分が持っている情報をすべて書いた方がいいという話でした。
『フリーランスのための一生仕事に困らない本』 著者セミナーに参加してきました – 大きく考え、小さくはじめる
経営者にとって、丸投げすることは、その瞬間は楽チンなのですが、税務あるいはお金のことを全く分からないものとしてしまいます。
果たしてそれが税理士の目指す世界なのか?と。
井ノ上さんの場合、そうではなく、しっかり教えて経営者がお金や税金に困らない世界を目指されています。
WordPressでのブログのはじめ方は、こちらの記事に書いてあります。
(記事投稿当時の画面ですので、多少異なりますが、使えます)
WordPressブログ・スタートガイド[完全版] | EX-IT
もちろん、本にも書いています。
昨日は、特例で朝にバイクセミナー、午後に大前研一さんの講演、夜は自分のセミナーと。インプット、アウトプットもりだくさんでした。
【昨日の1日1新】
※詳細は→「1日1新」
恵比寿スバルビル
『フリーランスのための一生仕事に困らない本』出版記念セミナー開催
新宿ティップクロス バイクセミナー
ドライヤー ナノケア
■著書
『税理士のためのプログラミング -ChatGPTで知識ゼロから始める本-』
『すべてをがんばりすぎなくてもいい!顧問先の満足度を高める税理士業務の見極め方』
ひとり税理士のギモンに答える128問128答
【インボイス対応版】ひとり社長の経理の基本
「繁忙期」でもやりたいことを諦めない! 税理士のための業務効率化マニュアル
ひとり税理士の自宅仕事術
リモート経理完全マニュアル――小さな会社にお金を残す87のノウハウ
ひとり税理士のセーフティネットとリスクマネジメント
税理士のためのRPA入門~一歩踏み出せば変えられる!業務効率化の方法~
やってはいけないExcel――「やってはいけない」がわかると「Excelの正解」がわかる
AI時代のひとり税理士
新版 そのまま使える 経理&会計のためのExcel入門
フリーランスとひとり社長のための 経理をエクセルでトコトン楽にする本
新版 ひとり社長の経理の基本
『ひとり税理士の仕事術』
『フリーランスのための一生仕事に困らない本』
【監修】十人十色の「ひとり税理士」という生き方