2020年11月17日に新型のMacBook Air が発売されました。
今回の大きな変更点は Apple 独自のM1チップが搭載されている点です。
使ってみた印象、これまでの機種との比較をまとめてみました。
※新旧MacBook Air by Leica M10
Apple M1チップとは
Apple のパソコンMacには、これまでIntel(インテル)というメーカーの チップが使われていました。
今回のMacからAppleの独自の M1チップというものが使われることになり、そのチップには、AppleシリコンCPU も含まれます。
パソコンの性能を左右する根幹であるCPU が 、Intel 製から Apple製に変わったということです。
独自のものに変わったということで、コストダウンや性能のアップも期待されます。
Apple は iPhone や iPad などでチップは開発しており、そのノウハウはあるはずです。
どのくらいの違いがあるのかを比較してみました。
MacBook Air M1チップモデルと2020年春モデルの比較
M1チップは、何といっても処理速度が速いというのが特徴です。
どのくらい速いかを比較してみました。
処理に時間がかかる写真管理アプリ Adobe Bridge で、2515枚の写真を 読み取るスピードを比較してみます。
・2020年春モデルの MacBook Air では 47秒
・M1チップの MacBook Air では24秒
でした。
ちなみに動画処理用に自作しているデスクトップパソコンでは7秒です。
パソコン自作入門。はじめてやるときの注意点。
デスクトップパソコンにはさすがにかないませんが、これまでのモデルと比べると飛躍的に速くなっています。
また動画のコンバート(動画を編集後ファイルを書き出す)の時間も比較してみました。
Adobe PremiereProで約2時間、2GBの動画を書き出すスピードは 、
2020年春モデルの MacBook Air で1時間19分。
M1チップの MacBook Air は21分 。
やはり速いです。
Windows パソコンの VAIO SX14(2020年春モデル)だと 53分でした。
これもデスクトップパソコンには及ばないまでも30万円の Windows パソコンよりは速いという結果です 。
この処理速度アップだけでも、新MacBook Airは「買い」かなと。
M1チップ MacBook Airは買いか?
では、 M1チップ MacBook Air は本当に買いかどうか、さまざまな視点から考えてみました。
リスク
チップ、CPU が変わると、ソフト側も対応する必要があり、現場はすべてが対応しているわけではありません。
Apple 製のソフトはもちろん対応しています。
MicrosoftのOfficeも今はベータ版(先行での試用版)が配布されているに過ぎません。
私が使っているタスク管理の Excel を開くとこういった表示が出ます。
ただ、どの機能が使えないのかはまだ見つけていません。
マクロも使えますし、ピボットテーブルも使えます。
一部の関数が問題になるというのは考えにくいのですが。
今後を探して行こうかと思っているところです。
Excelの処理速度は間違いなく速くなりました。
マクロの実行スピードも速いです。
なおベータ版の Office を使うには、更新チャネルを[ベータチャネル]にしましょう。
Excel をはじめOfficeの M1チップ対応版を使うことができます。
アプリケーションフォルダで情報を表示させるとUniversal(M1チップ対応)か、
M1チップに対応していないものもRosetta2というアプリにより、擬似的に動かすことができるのです。
通常こういったものは処理速度が遅くなったりするのですが、現状そんなに遅いとは感じていません。
ただ Adobe の Photoshop がベータ版で M1チップ対応版が出ており、試してみると Intel 対応版よりもかなり速いです。
Mac のアクティビティモニタでもAppleの M1チップ対応か、そうでないかが、[アーキテクチャ]という欄でわかります。
ただ M 1チップに対応しているからといって正常に動くわけでもなく現にベータ版ですので不具合はあるでしょう。
また Intel のみ対応の場合、ソフトが動かないということというリスクも考えられます。
現にインテルのみ対応の Google Chrome は何度か強制終了したりしました。
今のところ今日は強制終了していませんが。
M1チップ対応のSafariはかなり速いです。
Chromeが対応するかどうかですが。
こういったリスクもあるということを踏まえて、M1チップ MacBook Air を買うかどうかを決めましょう。
まあそのうち対応するでしょうし、待つ意味もないかなと思いますが。
Parallels Desktop
Mac で Windows を使うことができるParallels Desktop。
MacでWindowsを使えるParallels Desktop – YouTube
現状、M1チップに対応していません。
今後対応するということでホームページにはこういった表記があります。
これがもし対応すれば処理速度が速いM1チップMacBook Airで、Windows が動くわけで、魅力的です。
ここ数年私は Mac と Windows をそれぞれ持ち、それぞれで使っているのでParallels Desktopは必須ではありませんが、必須の方は気をつけましょう。
MacBook Pro
今回、MacBook AirとともにMacBook Proも発売されました。 Mac Mini も。
MacBook pro との比較はこんな感じです。
そんなに変わりはないといえばないのですが、私自身でいえば MacBook Pro に搭載されているTouch Barが苦手というか嫌いなので、MacBook Air を選びました 。
MacBook AirとMacBook Proの大きな違いは、ファンがあるかないかというものです。
ファンがあれば、CPUなどを冷やし動作を安定させることができます。
(パワーがあるデスクトップパソコンは、大きなファンが必須です)
今のところファンがなくても不具合は感じていませんが、処理速度に違いが出てくる可能性はあります。
ただどのぐらい差があるかはわかりませんし、私はそれよりもTouch Barの有無、そして薄さ・軽さ・色で、MacBook Airを選びました。
(今回もゴールドにしました)
安い?
独自のチップとなると、安くなることも期待されますが、実際どうか。
私が今持っている2020年春モデルの MacBook Air は CPU が Core i5で512 GB のモデルです。
比較すると3万円安くなりましたが、 SSDの256 GB、512GBの違いがあるので、それを加味しても、M1チップのMacBook Airは1万円ほど安くなっています。
それでいて処理速度が速くなっているわけです。
SSD256GB
MacBook Air の標準モデルは SSD が256 GB。
データの保存しかたを工夫すれば、これで十分ではないかなと思ってます。
現に MacBook Air の2020年春モデルで使っている容量は200 GB弱。
写真を Google フォトに上げ、サイズが大きいファイルは Dropbox のスマートシンクを使ったりすると、256GBでもいいでしょうが、心配な方は512GBモデル(+2.75万円プラス)か、512GBにカスタマイズ(+2.2万円)を買っておくといいでしょう。
メモリ8GB
メモリは標準で8GB であり +22000円で16GBにすることができます。
個人的にメモリの増やした効果というのは 、CPU ほど感じないのですが2万2000円だったら増やしておくという手もあるでしょう。
私は今回2020年モデルとの純粋な比較をしたかったので同じ8GBにしました。
PremierePro(動画編集)は、やはりメモリを使います。
今のところ不便は感じていませんが、重めのExcelで、処理がちょっと引っかかる感じがするので16GBにすると解決するかもしれません
ただ2020年春モデルと比べるとその引っかかりは確実に減っています。
CPU(チップ)の効果ではないかと。
iPhone、iPadアプリ
MacBook Air では iPhone iPad アプリも使うことができるようにできます。
愛用しているオンラインヨガSOELUのアプリは使えました。
オンラインヨガ(SOELU)にメリットしかない件
ただ、まだまだ対応は進んでおらず、現状使えるアプリも「Macでの動作は検証していません」と出ます。
それでも、iPhoneやiPadアプリを入れて使うことはできるのは、おもしろいことができるかもしれません。
Macがタッチパネル対応だったらもっとおもしろいのでしょうが。
電源
「ワイヤレスインターネット」では、15時間持つと書いてあるMacBook Air。
実質半分ぐらいだろうなと、計測してみると、7時間くらいでした。
動画編集ソフトを使ったりもしたので、負荷はかかっていますが。
カメラ
Macのカメラはそれほど性能がよくなく、今回の新作でも変わらずです。
マイクの性能は十分で、今も音声認識入力で書いていますが、外付けのマイクが入らないぐらいです。
音声認識入力は、パソコンのマイク性能が大事。MacBook Airのマイク性能はかなりいい。
M1チップ MacBook Airは、多少なりともリスクはありますが、パソコンなんて多少のリスクはあるものです。
(パソコン以外のあらゆることも)
この劇的に速くなったスピードは魅力ですので、特に古いMacBook(Air、Pro) をお使いの方は買い換える価値があるでしょう。
リスクヘッジするならAppleのオンラインショップで買えば、返品することができます 。
「2020年11月10日から2021年1月6日の間に受け取った製品の返品依頼は、2021年1月20日まで受け付けます。」
ということですので、それを踏まえて買ってみてもいいかと。
私は以前、返品したことはありますが、特に問題なく(渋られることなく]、普通に返品できます。
今回1日ちょっと使った限りでは、新MacBook Airは返品しませんけど。
このスピード、快適さは魅力です。
何より、新M1チップのテクノロジーにはワクワクします。
過渡期のパソコンで、新しい風が吹いたという感じです。
キーボードとか、見た目はそのままですけどね。
■編集後記
昨日はMacが届き、その設定など。
ここのところハードスケジュール(私にしては)だったので、昨日は、午後から休みにしました。
■「1日1新」
M1チップのMacBook Air
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