本屋(書店)が減っている今、本を出す意味があるか

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書店が減っていき、本の販売部数も減っている中、出版、本を出す意味があるのかどうか考えてみました。
私は出します。依頼をいただける限り。

L1004299

※新宿にて Leica M10

書店が減っている。書店が新しくできない

ご存知のとおり、書店は減っていっています。
東京でいえば新宿の南口にあった紀伊国屋書店がニトリに変わったのは衝撃でした。
昨日行った大井町でも、やはり書店はなくなっています。

新しい商業施設ができても、そこに書店が新しくできることはほとんどありません。
(複合的な書店はありますが)

書店が減っているという現状は出版部数が減っているという事実と組み合わさり、「いまさら本を出してもしかたがないという考えも出てくるでしょう。

本を出しても儲からない、本を出す敷居が高くなるということも考えられます。

出版社側も厳しくなり、著者の印税を下げたり支払いを遅らせたり、出版費用を負担してもらう自費出版ということも増えているところです。

それでも私は本を出し続けるつもりですし、今も書いています。
もちろんご依頼があればですが。
ご依頼がなくなっても、自費出版はやりません。

毎日ブログを書いていて本も出す意味

毎日ブログを書いている身としては、効率から考えると、本よりもブログのほうが楽です。

たとえば本を3,000部出したとして、仮にそれがすべて売れたとしても3,000人にしか届きません。
ブログであれば1日にその何倍もの数が読まれる可能性はありますので、届くか届かないかというとブログのほうが届くわけです。
今日考えたことを今日発信できるというメリットもあります。
本だと、私の場合ご依頼をいただいてから書店に並ぶまで、1年ほどかかりますので。
(5年かかったことも……)

ブログは新しい記事を書くことができますが、本は一度出したら基本的にその内容を変えることはできません。

ブログは細切れに2000字から3000字ぐらいで書くことができますが、本は5万字から10万字ほどを体系立てて書くという途方もない道のりがあります。

もちろん本は印税をいただくことができますし、まとまった金額にはなるものですが、そもそもそんなに大きなものにはならず、本を出していれば食べていけるという状態にはなりません。
たとえば2000円の本が3000部として、印税率が10%だとしても60万円です。
本を年に1冊書いて食べていくことはできません。

かんたんではありませんが、ブログのほうが可能性としてはこの金額を超えることもできます 。

こう考えると本を出さないで、ブログを書いていくということも考えられるわけですが、私はそれでも本を書くつもりであり、やめません。

なぜなら本を書くことにしかないメリットがあるからです。

その仕事にしかないメリットがあるかどうか

仕事を選ぶときに、「その仕事でしかできないこと」があるのであれば、私は躊躇なくやります。
本を書く仕事でしかできないこともあるわけです。

書店に並ぶ

書店が減っているとはいえ書店に並ぶ可能性があります。
店舗でなくてもネットの書店もあるわけです。

本を通じて知っていただくことも多く、ネットとは別のチャネル(流通経路)として考えています。

体系立てて伝えることができる

本は知識・スキルを体系立てて、200ページから300ページほどにまとめるものです。
その形で伝えることができる仕事は他にはありません。
ブログをそれだけの量を書くことはできませんので。

レベルアップする

本は、自分の文章や自分のアイデアを編集者さんに評価していただくことができます。
むしろそういう仕事です。

自分の知識やスキルや考え方を誰かにみていただき、プロとしてアドバイスしていただくという仕事は他にはありません。
そしてその自分の知識やスキルを書くことにより、自分にメリットがあるのです。
本を書くことを通じて、知識とスキルが数段レベルアップします。
本を書いた後には「てれれれてーてってれー」とレベルアップのファンファーレが私の中で鳴り響いています。
ドラクエではなく、ファイナルファンタジー(FF)のほうですけど。

仕事を選ぶ基準として、自分の腕が上がるかどうかというものがあり、本を書く仕事は、その条件を満たすのです。
もちろん、本の内容によりますが。

 

以上のようなメリットがあるなら、自費出版でお金を払って本を出すというのもありかと思われるかもしれませんが、私はお金の払い先を応援できるとこがどうかというのを考えますので、自費出版や、共同出版(誰かが書いた文章に著者名や帯、写真だけをつける)は応援したくないので払いません。

出版の効果が薄れており、出版で一山当てようということは、確かにやりにくくなっている時代ではあります。
ただ別に一山当てるためだけに仕事をするわけではないでしょうし、自分を必要としてくれる方に届ける方法の1つとして考えるなら、本はやはり他に変えられないメリットがあるものです。

仮に本を書く人が減っているなら、その中で書くことができれば、そのメリットは、より出てきます。

下火になっているから本を出さないというのはもったいないことです。
下火といえばブログだってそうでしょう。
以前に比べるとブームは去っており、書く人・続ける人も少なくなっていますが、ブログにしかないメリットというものがあるので私は続けています。

これは私がやっているメルマガもそうですし、セミナー業もそうですし、税理士業務もそうです。
税理士の受験者数は減っていて、便利なソフトが増えてきて税理士じゃなくてもいい部分も増えていますが、そんな中で、税理士業でしか伝えられないこと、提供できないことがあるので、やっています。

どの仕事をやるにしても、できるだけ多くの方、日本全国に届けたいと思っているわけではないので、全体のパイが減っているとしても関係ないわけです。
競争が激しくなったとしても別に誰とでも競争しているわけではありませんし、そこで自分にしかできない仕事をやっていればパイが減っていたとしても仕事は残ります。

流行りや、もうかりそうだから、みんながやっているからで、仕事を選ぶわけではないでしょう。

そもそも仕事が今後残るかどうかと考えたときに、「残る」ではなく自分が残したいかどうか、やっていきたいかどうかというのは考えたほうがいいでしょう。
私は、本を書くという仕事が残るかどうかよりも、残したいと考えているので選んでいます。

AIが本を書く時代(そういう一面はすでにありますが)が来る、ネットでキーワードを入れると、300ページほどの体系立てた本ができあがるというサービスも出てくる可能性は高いでしょうが、人が書いて伝えるという仕事はやっていきたいものです。
めちゃくちゃ大変ですけど。
(自分で書かなくても、話してそれを書いてもらうスタイルもありますが、自分で書かないなら私はやりません。「自分で書く」ことに意味があると思っているからです。)

出版を自分がやる仕事として選びたいのであれば、書店が減ろうと下火になろうと、あきらめずに狙っていきましょう 。

 

 

 



■編集後記

昨日は、お客様と決算の打ち合わせ。
フライト前の貴重なお時間をいただきました。

12時にスタートした6月のシーガイアトライアスロンのエントリーも無事に。
復帰戦です。

その後、自分の会社の登記手続きへ。
はんこ押すの苦手なので、やはりダメだしくらうなど……。

 

■昨日の1日1新
※詳細は→「1日1新」

大井町 モスカフェ
大井町 法務局

 

■昨日の娘日記

昨日は、朝から「かえったら、ももくろみて、おままごとしたい」と。
帰るとそのとおりにももクロを見て、ままごとを一緒にしました。
皿を2つ準備して、2人分つくってくれます。

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