独立後、仕事に関して、とる・こなす・みがくが大事だと思っています。
そのバランスのとり方をまとめてみました。
仕事をとる
全体像として、仕事をとる・こなす・みがくを見ていくと、
・「仕事をとる」というのは、営業する、自分を売るということ
・「仕事をこなす」というのは、効率よく仕事をするということ。
・「仕事をみがく」というのは、仕事の基礎となる腕・知識・心身を磨くということ。
です。
これら3つを相互に考えながら、バランスをとっていくのが大事かなと思っています。
仕事術系のセミナーやマーケティングのセミナーではこれらを中心にお話ししているところです。
相互の関係
「仕事をとる」を「仕事をこなす」との関係で考えると、効率よく仕事をこなせるかどうかというのは、どういった仕事をとるか・どういった形で仕事をとるかで決まってきます
だからこそ、仕事をこなすには、仕事をとるときから考えなければいけません。
また「仕事をみがく」との関係で考えると、勉強になるような仕事をとる、自分が得意分野を磨けるような仕事をとることで、腕を磨くことができる確率が高まります。
食べるためだけに、仕事を効率よくこなすということもできますが、それだと腕が上がっていかないでしょう。
一定以上の難易度・一定以上の手応えがある仕事こそ、自分を高めてくれます。
誰に提供するか
その「仕事をとる」では、誰に・何を・どうやって提供するかが大事です。
誰に自分をサービス商品を提供していくか。
「顧客を定義せよ」という言葉があるとおり、ここを最初に決めたほうがいいといいますが、なかなかそうはいきません。
今やっていく中で決めていけばいいのかなと思ってはいます。
私も当初の想定とは違うものとなりました。
売上を増やすなら、規模の大きな会社に税理士としてのサービスを提供したほうがいいのです。
しかし、自分がやりたいところ、お役に立てるところを考えていくと、規模の大きな会社ではなく中小企業そしてひとりで仕事をやっている方というところに行き着きました。
「誰に」を何も最初に考えなくても問題ありません。
どうやって知っていただくか
仕事をとるには、知っていただかないといけません。
どうやって知っていただくかを考えた場合、ネット・リアル・紹介というルートがあります。
このうち、私は当初、紹介をメインに考えていましたが、紹介だとなかなか自分に合った仕事というものは来ず、仕事は増えるんだけどもモヤモヤがありました。
多くの場合、「紹介だから…」というのはネガティブな結果をうみます。
今は、紹介を一切受けておりません。
ネットとリアルで仕事をとっています。
ネットだけというわけではなく、実際にお会いした方がネットををご覧いただいて依頼していただくということも多いです。
ネットといっても、ホームページ、ブログ 、Facebook、 Twitter、 インスタグラムなどをいろんな方法がありますし、リアルといっても交流会で会うとかセミナーの懇親会で会うとか趣味の活動で会うとか、いろんなルートがあります。
どういったルートが好ましいか動いてみないとわかりませんし。
手数を増やしていくというのが第一です。
やみくもに増やすのではなく、こうしたらこうなるのではないかという仮説を立てて1つずつ精度を上げていきましょう。
自分の気が進まないことはやらずにすめばいいのですが、ひととおりやってみるのがおすすめです。
何を提供していくか
仕事として何を提供していくかも考えなければいけません。
自分の知識・スキルをのうち、何を提供するか値段はどうするかということです。
自分という商品を提供できる方法は複数あったほうがリスクヘッジにもなりますし、組み合わせで違いにもなります。
あれこれ手を出しつつということではなく、自分という1つの商品の出し方を変えるというのであれば、できることです。
それを可能にするのが書く仕事と話す仕事。
自分の知識やスキルを書く、自分の知識やスキルを話すということをやれば仕事のバリエーションが増え、仕事の柱をつくることができます。
値付け
また、値付けについては、
売上=単価(1つの商品の値段)×数
ですので、数を追求するか・単価を追求するかを決めなければいけません。
数を増やせないのであれば、単価を追求するしかないということです。
お客様にとっても自分にとってもシンプルな値段、そして理由がなければ値付けはできません。
そして何よりも大事なのは値段が0、無料のものをつくるということです。
私はブログとメルマガを無料にしています。
ネットから仕事というのは決して楽なものではなく工夫も必要です。
プロフィール・問い合わせフォーム・実績といったものを細かく工夫していきましょう。
仕事を選ぶ
そして「仕事をとる」ということは、「仕事を選ぶ」ということでもあります。
いただいた依頼を断るというのは、お互い負担が大きいものですので、できるだけなくしたいものです。
そう考えると、自分がお役に立てない仕事の依頼をいただかないような工夫が欠かせません。
想定外の仕事が来るということは自分に落ち度があるわけです。
昨日、依頼を受けた仕事(以前から打診していただいてました)は、ぴったりの仕事。
しかも私にしかできないと、控えめに考えてもいえる仕事です。
そういった仕事をいただけるように、これまで積み上げてきました。
商品を提供する側が、きちんと自分そして仕事について公開しておけば、ミスマッチを防ぐことはできます。
その公開しかたは、徐々に変えていくべきものです。
独立したとき、ちょっと時間がたったとき、さらに時間がたったときでは、提供したい仕事も変わってきますので、それに応じて生き物のように自分の出し方も変えていくことが必要です。
仕事をこなす
仕事をとったとしてもその仕事をこなせないと意味がありません。
「仕事をこなす」を「仕事をとる」との関係でいえば、こなせる仕事を取るということが大事です。
こなせる仕事というのは力量としてもそうですし、時間的にもそうです。
時間が足りないぐらい・こなせないぐらい仕事を取るということは、お互いのためにとってよいことではありません。
ひとりだと、サービス残業で搾取することもできませんので。
独立後は、残業規制もありませんし、役所からとやかくいわれることはなく、自分で決めていくらでも働くことができます。
だからこそ気をつけなければいけません。
集中して働いて一気に稼ぐことができるならいいのですが、それは難しく、安定したパフォーマンスを提供し続けないと、この先食べていくことはできないでしょう。
「仕事をこなす」を「仕事をみがく」という関係でいえば 、仕事をこなせばノウハウが貯まるような仕事をしたいものです。
右から左に作業をするだけではなかなかそのノウハウはたまりません。
「頑張れば仕事がついてくる」ではノウハウはならないでしょう。
そして仕事をこなし、効率化することによって、勉強する時間も生まれます。
結果的に仕事をみがくことができるのです。
時間管理
仕事をこなすには、時間管理は欠かせません。
私は、早起きをして、朝必ず同じことをして、午前中アポを入れず、スケジュールを埋めないようにしています。
毎朝やっているのは、経理・データ整理・メモの整理・やらないことリストを見る・タスク管理です。
世界中どこへようと何があろうとこれだけはやっています。
また、それらの朝のタスクに続き、メルマガとブログを書くという習慣も欠かさずやっていることです。
他の仕事を始める前のウォーミングアップとして考えています。
データもお金も時間も整理するとともに、自分の頭の中も整理するということです。
そして80歳まで生きるとして人生は30,000日、100歳まで生きるとしても 36,000日程度しかありません。
人生は限られているということをどれだけ強く認識できるかというのは時間管理の要でもあります。
だからこそ私はゲームや漫画、映画で死を身近に感じているわけです。
(という言い訳で遊んでいます。トライアスロンでも死を感じますが)
どんな生き方をしたいか、どんな人生にしたいかが時間管理の根底です。
・仕事に追われて家族の予定を潰さなきゃいけないっていうことをやりたくない
・お金が理由でそれを買わないということをやりたくない
・働きすぎやストレスでもし体調を壊し思いっきり仕事ができない状況になりたくない
というようなことを考えています。
ここに掲げたように、「やりたくない!」と考えたほうが、私にはしっくりくるので、やらないことリストをつくりそれを毎朝見ています。
何をしたいとかいくらお金を貯めたいとかには興味がわかないのです。
効率化
時間管理という土台があってこそ、IT 効率化が生きていきます。
やまほどの仕事を無理矢理効率化しようと思っても無理です。
仕事のとり方から考えなければいけません。
IT の効率化といえば、
・基本のノートパソコンスマホ+タブレットはそろえる。
・操作スキル(タッチタイピング、音声認識、ショートカットキー、プログラミングなど)を磨く
・メモ、ファイルm書類を整理整頓する
ということが大事です 。
お金管理
そしてお金の管理。
これも、こなす仕事の1つです。
放り投げてはいけません。
お金の管理をしているからこそ、仕事のとり方を考え、ときにはとらない・やめるという選択もでき、どれだけ仕事を磨くことに時間とお金を費やせるかなどといったことを考えることができます。
日々経理をし、月に1回は全体を見直すということをやっていきましょう。
決算、税金を払うというのは年に1回のお祭りではあるのですが、そのときだけやるのではお金の管理は到底足りません。
仕事をみがく
「仕事をみがく」というのは、自分の知識・スキル、そして自分自身を磨くということです。
「仕事をとる」との関係でいえば、仕事を磨けば磨くほどできる仕事が変わってきますし、自分が違いをつくれば仕事もいい条件でとれるようになるわけです。
周りと同じことをやっていたら安いほうがいい決まっていますし、仕事はとれません。
「仕事をこなす」との関係でいえば、仕事をこなす知識やスキルを磨けば磨くほど仕事をこなせるようになります。
違いをつくる
何を磨くかということを考えるときに、根底で考えたいのは他の人との「違いをつくる」ということです。
最近は強みではなく違いというようにしています。
強み、「人より強い」となると敷居が高くなるわけです。
そうではなく、決して自分でよい悪いを判断せずに、「人と違うかな」というものを出していくことが大事です。
判断するのは世の中でありお客様ですので。
その違いをつくることによって、自分に合った仕事をつくることができるようになります。
そもそも人はそれぞれ違いがあるはずですのでそれをストレートに出すだけです。
何を考え、どう行動すればいいかわからない方は、迷ったら少ないほうを選びましょう。
インプット
その違いを念頭において「仕事をみがく」ということを考えます。
自分の方向性に向けてインプット、つまり読書や行動をやっていきましょう。
私が1日1冊以上のペース本を読んでいたり、日々新しいことを経験する一日一新をやっていったりしているのは違いをつくるためです。
その中で、人と違う情報をインプット、行動をインプットするようにしています。
同じことをインプットしても意味がないからです。
インプットは、人よりも早く、人よりも深く、人よりも違う方向を目指しましょう。
インプットできる量は、一生、1日で限られていますので、まんべんなくインプットしてたら到底違いはつくれません。
そして仕事もインプットですので、自分がインプットとなるような仕事、腕が上がるような仕事をとるよう心がけています。
お役に立ててお金も入るけど自分の腕がピクリとも上がらない仕事はやりません。
アウトプット
アウトプット。
書いたり話したりすることは自分を磨くことになります。
だからこそインプット¥アウトプットは大量に日々やることを欠かしていません。
そしてアウトプット自体を仕事にするようにもしています。
それが書く仕事・話す仕事です。
この方向性に仕事を磨きたいなと思ったら、その仕事を企画して依頼を受けて書いて話すという流れをつくるようにしてみましょう 。
インプット・アウトプットする分野を3つ以上つくることをおすすめしています。
そうすれば仕事の柱も複数作りやすくなりますし、相乗効果もあり、違いもつくりやすいからです。
私は大きく分けると7分野でインプットアウトプットしています 。
心
仕事=自分を磨くことでいえば心身も大事です。
メンタルについては、私はやらないことリストを毎日見て、自分に叱咤激励していますし、アウトプットすることによって自分にいい聞かせることも多いです。
たとえばブログを書きましょうと言っていて、私がブログを書かなかったら信頼性も何もないでしょう。
自分が言うことと行動を一致させることも大事です。
世の中、9割は一致していないので一致させるだけで違いをつくれます。
アウトプットしたことは、自分に染み込んでいます。
だからこそ、迷いはありませんし、ときにはドライな決断もできるわけです。
メンタルを鍛えることといえば運動もあります。
トライアスロンまでやりましょうとはいいませんが、体に負荷をかけることによってメンタルが鍛えられます。
座って仕事をする、パソコン上に何かトラブルがあることなんて、海を泳ぐことや、制限時間ギリギリに追われながら動かない足・折れそうな心に鞭打って走ることに比べたらなんてことはありません。
違いをつくるということももちろん、独立して生きていくっていうことは少数派でありメンタルが大事です。
周りには理解されないこともあるでしょうし、奇人変人に思われることもあります。
ただそこで戸惑っていては意味がありませんし、強い心、軸を持っていきましょう。
軸、自信を持つことも大事です。
自信を持つためにどうすればいいか。
お客様の声を聞く、ほめられたことは受け入れる、自分の考えを持つ=アウトプットするといった方法があります。
体
体に関していえば、適度な運動(あくまで適度)、睡眠、食事を充実させるということは欠かせないことです。
仕事をとるため、仕事をこなすために、睡眠や食事を削るなんて削るなんてなんてあってはいけません。
独立後は怠りがちな健康診断も必ず行きましょう。
気になるところは徹底的に調べることも大事です。
(今も毛髪ミネラル検査というのを受けています )
と、いうわけで仕事で大事だと思っていることの概要を一度ブログで書いてみました。
個々の案件については、ブログ記事で書いたり、セミナーで話したりはしています。
(動画・音声もあります)
バランスをとるというのは痛みも伴いますし、かんたんなことではありません。
しかしバランスをとっていかないと、
・仕事をこなすだけになってしまって仕事をみがく時間がない
・仕事をとる活動だけをやっていてこなせない
・仕事をみがくばかりで食べていけない
などと、ずれていてしまうということになってしまいます。
こういったバランスをとるというのは時間が解決してくれることではなく、自分が決め動かないと何も変わりません。
私も今のバランスになるのには、それなりの痛みを伴いましたが、なんとか今はバランスが取れているところです。
ただこれからも油断はできません。
バランスをとるというのは、言い方を変えれば、やりたいことはやる・やらないことはやらないというシンプルなことでもあります。
バランスをとる過程では、
・やりたいことをすぐやる
・やらないことは絶対やらない
・やらないことはやめる
といったことを1つずつ積み上げていってみましょう 。
■編集後記
来週スイム2㎞+ラン20㎞のレースです。
ランはともかくスイムは制限時間が厳し目で(私にしては)、少々不安ではあります。
昨日も練習してきました。
今週、レッスンに行き、整体で肩甲骨をほぐして少しでもいい状況にしておこうかと……。
■昨日の「1日1新」
娘の歯科
■昨日の娘日記
昨日は、歯科で検診。
ちょこんと椅子に座って、リクライニングされて口を開いて‥…と神妙にしていました。
ちょっとだけ泣きましたが。
また3か月後にみてもらいます。
■著書
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